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あの人  作者: あるま
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好きだった人

「君との婚約を破棄させてもらう…」


急に彼にそう告げられた。

その日は卒業式が終わったあと

裏庭でひっそりと告げられた。


「分かりました。父には私から伝えておきます。理由をお聞きしてもよろしいですか?」


「…好きな人ができたんだ。」


「そうですか…」


彼と私が初めて会ったのは5歳の時だ。パーティーで親から紹介されてなんて綺麗な子なのだろうと思った。

黒い髪に高い鼻筋王子様みたいだとドキドキしていたことを思い出す、あの頃は彼と将来結婚できるという事実が嬉しくて嬉しくてたまらなかった。一緒にケーキを食べたり大人達に悪戯をしたりちょっとやんちゃすぎたかもしれない。


だけど、一年前の夏くらいからどんどん話しかけても冷たい態度を取るようになって言った。話しかけようと近づくとスッとお友達のところへ行くことが多くなっていたので多分タイミングが悪いというわけではなく避けられていたのだろうと思う。

そのことに気づいてからは私から積極的に話に行くこともなくなり昔は仲が良かった幼馴染という関係になってしまった。


初恋は実らないというのは本当なのかもしれない


本当は「嫌」と伝えたかったけれど

私だけあなたの事が好きというのはなんか悔しいし未練があるように見えさせるのもないか気に入らないしかも、彼は好きな人ができたといってしたのだ!だからつい「分かりました。」となんとも思っていないような顔で言っていまった。


だが、今更やっぱりあなたがすき、婚約破棄したくないなんて言葉は出てくるわけもない。その彼の好きな人と彼がくっついてしまってもお祝いなんか絶対言わない。むしろ、慰謝料を取って幸せなんて3年くらいは幸せなんて感じさせたくない。そんな考えが頭に浮かんでくる私はやっぱり性格が悪いと思う。


「ねぇ、その…貴方の好きな人ってどんな人なの…?」


そう聞くと彼は下を見てとても悲しそうな表情をした。そして考えながら一言一言を呟いた。


「彼女にはまだ気持ちを伝えることはできてないけどとても綺麗で優しい女性だよ」


「そう…幸せに」


そう呟いて私は急いでその場所から離れた。

耐えられない!そう思った。5歳の頃から今まで13年間ずっと好きだったのだ、耐えられるはずがない。どんなに我慢をしても次から次へと涙が溢れてくる。泣かない、絶対泣かない、心でそう思いながらも次から次へと溢れてくる。やだやだ、止まってお願いそう思えば思うほど出てくる涙と一緒に思わず声が漏れ始めた。


こうして、私の初恋は幕を下ろした。

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