絶対不変
「ただの耐久バカだと思ったら…まさか最後の最後に命がけで俺に力をくれるとはな。全部吸わせてもらったぜ」
黒竜は笑みを浮かべる。
「アスカさんが稼いでくれた時間を無駄にはしません。私達の全てをあの黒竜にぶつけるのです!」
桃色の髪が体から溢れる魔力によって揺れる。
「我の行く末は泡沫に消える」
「友の行く末は深淵へと還る」
「この世の万象を滅する剣」
「あの世の万物を喰らう闇」
「消えろ消えろ消えろ」
「喰らえ喰らえ喰らえ」
「天と地よ」
「我と友よ」
「散り」
「崩れ」
白銀の魔力によって輝く巨大な剣が黒竜の頭上に現れる。
これで終わり
「アポカリプス」
黒竜に魔力の剣が突き刺さる。それと同時に白銀の魔力は黄金へと変わり、黄金の魔力が真紅に染まる。真紅の魔力が弾け、視界を紅が埋め尽くす。
「ま、待て!やめろ!俺は…まだ、あの方に報いっ….」
黒竜など始めから居なかったかのように静かな平原。
変わりがあるとすれば、平原の真ん中に底が見えないほど深く空いた穴だけだ。
……
………
…………
「アスカさんは!?」
「あの黒竜との戦いで……戦死したっス……」
「そ、そんな……」
なんで!?あの神様が助けてくれるじゃないのか?
「あ……あぁ……」
大丈夫だ。アスカは生きてる。信じよう……
なんで泣いてんだよ……俺は…
アスカは生きてるよな?
「ジャンヌさん、彼は命を賭して俺たちを守ってくれた。泣いたらダメっス…守ってもらった俺たちが泣いたら、あの人も浮かばれない…」
「アスカ……アスカが死んだ……」
俺のせいだ。俺がここにアスカを連れてきたから……
俺が……
「いや、勝手に殺すなよ」
「「「「えっ?」」」」
俺とシェストだけでなく、マサヤさんとクレア様まで驚いてる。
「な、なんで…」
アスカが俺にしか聞こえないように話し始める。
「転生者は1回だけ生き返れるって話をここに来る前にしてただろうが!」
「で、でもすぐに出てこなかったから……」
「あのクソ野郎が俺の復活する場所間違えて、近くの森で目が覚めたんだよ…だから移動に手間取った」
「なんですか!そのオチは!心配して損した!」
「文字通り命がけだったのに、そりゃねぇだろ!」
本当に良かった……
「まぁ、命がけって言っても俺からすればあの攻撃は今までで1番気持ち良かったな!」
「転生して一度死んでも全然、性癖直らないんですね……」
「転生しても、変わらないぜ。俺は」




