カウントスタート。反撃と悔しさ
「この空間に居ればしばらくは安全っスよ」
「お前は誰だよ?」
俺もアスカと同じ感想だな。
「俺はディラン王国第二騎士団の副団長、シェスト・シールディっス!不夜の平原魔物掃討戦の指揮を任されてたんスけど、いきなり黒い竜が現れたと思ったら全員黒い靄に呑み込まれちゃったんすよ!」
騎士団の副団長!
「それは分かったけど、なんで今まで出てこなかったんだよ?」
確かに…騎士団が解放された時点で戦闘に参加してくれたら、すごい戦力になったのに
「騎士団のみんなをほっとくわけにはいかないっス!みんなに防御結界をかけてたっス、設置型になると時間かかっちゃうんスよね」
なるほど、なら仕方ない
「俺は攻撃魔法が使えないっス…この波が収まったら俺は盾にしかなれないっス!」
「じゃあ黒竜はどうすれば……」
俺はもう使い物にならない……
「私達が消滅の魔法を使います。時間を稼いでください」
「それであの化け物倒せるんですか?」
「分かりません……ですが、本気で集中させれば大陸に穴を開けるくらいは容易な威力が出せます。発動には約30分…その時間さえあれば、あの黒竜を倒せるはず」
「その間のクレア様の護衛は俺に任せてくださいっス!」
「波、収まったみたいだな」
「じゃあ作戦通りに」
……俺は何も出来ないのかよ
完全に足手まといだよ……
またしても昼夜逆転




