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第七話「影桜」⑤

 柵の外に出ると、七人が木の陰に固まって待っていた。


 夜久の姿を見て、リナの母親が小さく息を吐いた。

 他の捕虜たちも、張り詰めていた顔がわずかにほぐれた。


「走れるか」


と夜久は全員に言った。


「走れる」


とリナの母親が答えた。

 他の者たちも頷いた。足を痛めた男だけが苦い顔をしたが、「行ける」と短く言った。


「砦からできるだけ離れる。森を抜けたら街道に出る。そこから村まで走り続けてくれ」


 夜久が先頭に立った。

 森の木々が、夕暮れの残光の中で黒いシルエットになっていた。砦の方からは、まだ声が聞こえていた。


 気づかれるのは時間の問題だ。


 七人が夜久の後に続いて、森の中へ駆け込んだ。

 傾いた陽が、木々の向こうに沈もうとしていた。

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