バトルフィールド
・・・・・・つ。雷撃が全く効いてない!
キュ———————————ドン!!!
ブルーのソニックアタックが奴の首に決まった!これならどうだ!
奴は後ろにぶっ倒れて動きを止め、首から鮮血が吹き出している。
「なにい!」
ブルーのソニックアタックで付いた傷口は見る見るうちに塞がっていき奴は何事もなかったかのように起き上がってきた。
「何て化け物だ!」
——————カッ!
奴の眼から閃光が放たれた。
閃光は無数の針のように襲い掛かってくる。
「くっ」
多重シールドでも完全には防ぎきれないのか!
防ぎきれなかった閃光が体中を貫き血が噴き出している。
(ブルー、大丈夫か?)
(キャッ、キャウー)
(ブルー、俺がアイスニードルを放つからそれに合わせてもう一度ソニックアタックをやってくれ!)
(キャウ、キャー!)
俺はアイスニードルに魔素振動を加えて放った。魔素振動は絶対シールドを貫くことが出来る!
アイスニードルを追いかけるようにブルーがソニックアタックで突進していくが、その時アイスニードルが一瞬で蒸発したのだ!
「ブルーやばい、直ぐに回避しろ———!!」
(キャ、キャウ————————!)
ブルーは翼からベーパーを出しながらかろうじて回避行動をとった。
奴の体はとんでもない高温になってやがる!
あのまま突っ込んでいたらブルーのシールドでもヤバかっただろう。
つうか、雷撃も氷魔法もだめで、元々とんでもない熱量を持っているなら火魔法もつうじない。
「・・・・つ、これしかないのか・・・・・。」
俺は魔剣に魔力を込めて特大の光の刃を放った。
光の刃は奴の手で落とされそうになったが軌道を変えて奴の喉元に突き刺さった。
「く、表皮を一部傷つけただけか。」
奴はにやりと笑い、再び目から閃光を放った!
「ぐ、グア——————!」
翼となっているヴェノがボロボロになり、俺は体中から血をだして落下していった・・・。
だめか・・・。
「キャウ————」
ブルーが落下していく俺に寄り添うように飛び始めた。
すると、ブルーのシールドに俺が包まれ、ブルーに引っ張られるように落下が止まり上昇し始めた。
「ありがとう、ブルー!」
「キャウ!」
なんとか助かったが完全に手詰まり、あとはウイリアムさん達が早く逃げ切ってくれることを祈るだけか・・・。
「ゼントさん!」
俺はぎょっとした。何でヴェルスの声が!逃げたんじゃないのか?
声の方を振り向くと小高い丘の上にヴェルスとミュウそれとリーナさんまでいた!
「どうしたんだ!なぜ逃げない!」
俺は思わず語気を強くしていた。
「そんなこと言わないでください、ゼントさん。この生が尽きるまで一緒にいると誓ったじゃあないですか!」
「そうだ、ゼント我の生もお前と一緒だ!」
「いや、でもリーナさんは・・・。」
「私は・・・微力ながら加勢に来ました!」
「ゼントさん、奴にこれから攻撃を加えます。少しの間でよいので時間を稼いでください!」
俺はリーナさんの魔力が膨大に膨れ上がるのを感じてヴェルス達が何をしようとしているのか理解した。
リーナさんの魔力を使うのか。
ヴェルスはリーナさんの右手に自分の右手を添えてリーナさんの魔力を制御している。
俺は時間稼ぎのため、光の刃や雷撃を間髪を入れずに奴に打ちまくった。
ミュウも分身して俺に合わせて54の光の刃を打ちまくっている。
ブルーは、近くに転がっている瓦礫を奴に飛ばしている。ブルーのスキルは重力と慣性を操ることが出来るので、超音速の瓦礫弾が飛んでいく。その辺に転がっている石が意志でも持ったかのように飛び去っていく様子はかなり妙である。
かろうじて奴の動きを封じ込めているが、いつまでも持たない。
「ゼントさん、ミュウさん、ブルー、奴から離れてください!」
ヴェルスの声で、奴から距離を取りヴェルス達を見ると・・・。
「なんだ、あれは!!!」
二人の頭上には無数のファイアランスが浮かんでいた。
「「ファイアランス!!」」
二人の詠唱により無数のファイアランスはピラニアドラゴンデザスターに飛翔していった。
「ミュウ、ブルー、直ぐにヴェルス達の所に行くんだ!!俺もすぐに行く! あの熱量が解放されたらこの辺りは灼熱地獄になるぞ!」
無数のファイアランスが奴に向かって行くが俺達が動きを止めていたため、奴の回避は間に合わない!
全員がヴェルス達の所に到着したその時、ファイアランスが奴に到達した。
ファイアランスの膨大な熱量により奴の周りはあたかも小さな太陽が地上に出現したようだった。
超高温になった空気は一瞬にして膨張し爆発的に広がり衝撃波を引き起こし周囲の地形を全て吹き飛ばした!
「みんな!目を瞑って!!」
俺はありったけの魔力を使って全員の周りに何層もの絶対シールドを張り巡らした。
爆発による衝撃波と大量の熱量が辺りの全てを破壊し、岩も土も溶かしていった。




