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オーディナリーⅡ

 ホテルに帰るといつもの様に白いデカい犬が門の後ろで寝ていた。


 いつも様に寝たままかと思うとすくっと起きてこちらをじっと見つめてきた。


 いや何も悪いことはしていないが・・・・何を見ているのかと思うとブルーを見ているみたいだ。


 まさか!異世界から来た鳥だってばれたか??


「ん・・・? もしかして鳥を連れてホテルに入ろうとしているか警戒しているのか。」


「そうですね、オーラさんに確認してからにしましょう。」


「じゃあ、オーラさんを呼んでくるよ。」


 ミュウがオーラさんを呼んでくるまで玄関の所で待っていた。



「鳥を・・・ですか?」


「はい、部屋は汚さないようにしますので中に入れても良いでしょうか?」


「そうですねー、従魔ですとティマ―さんの言うことを聞いて大人しくしてくれますので、問題は無いのですが・・・鳥なんですよね?鳴き声が他のお客様の迷惑にならないといいのですが・・・初めてのことなのでどうしましょうかね・・。」


 オーラさんが返答に困っていた。


「この鳥”ブルー”は人の言葉を理解できるので、他のお客さんに迷惑をかけることはありませんよ。なあ、ブルー!」


「キャウン!」


「トイレも大丈夫だよな?」


「キャウン!」


 首を縦に振ってこたえてくれている。


「え!本当に理解してるのですか?」


「ええ、それじゃあブルー、オーラさんの周りを飛んで戻ってきて。」


 ブルーはさっと飛び立つとオーラさんの周りを回って戻ってきた。


「凄い!本当なんですね。」


 オーラさんの目がキラキラしている。


「これなら大丈夫そうですね。部屋に入れていただいてよろしいですよ。」


「ありがとうございます。もし汚れるようなことがあってもヴェルスの生活魔法で綺麗にしますので。」


 俺達が宿に入ろうとすると、まだ視線を感じる。


 あの犬いまだ見てるな・・・。


 俺達は部屋に入ると皆椅子に腰かけて。


「「「疲れたー!」」」 「キャウー!」


「さあ、昼食でも食べよう。ハンバーガーでいい?」


「はい、あれはとても美味しいですからね。」


「我は何でもいいぞー!」


「キャウ―!」


 亜空間から焼く前まで作っておいたハンバーグとパンを取り出した。


 魔動コンロに火をつけ、フライパンに油をしいてハンバーグを焼き始めた。


 パンは宿の近くのパン屋で買ったもの、出来立てを買って亜空間に保管していたのでまだ暖かい。


 スープは朝の残りがあったのでそれを温めなおす。


 それとパンにはやっぱりミルク!俺のこだわりだ。


「お手伝いしましょうか?」


「ヴェルスありがとう。それじゃあパンを半分に切った後にミルクを冷やし貰えるかな?」


「はい!」


 ヴェルスにパンを切ってもらっている間にレタスを出して水で洗う。


 水は水魔法で出したものを瓶に溜めて使うのだ。水道が無いので仕方が無いが、水魔法が使えれば問題ない。水魔法が使えない人は宿に頼めば準備してもらえる。


 ヴェルスもミュウも水魔法が使えるから使い放題である。


 丁度良い具合にハンバーグが焼けたのでフライパンから下ろしてパンに載せる。


 トマトケチャップに焼く時に出てきた煮汁を混ぜてソースにしてハンバーグにかけて、上にチーズ、レタス、パンを載せて完成!ちなみにチーズはとろけないのが少々残念、もう一度市場で探してみよう。


 ミュウがスープをよそってテーブルの上に並べてくれていた。


「よし、食べよう!」


「「「いただきまーす!」」」「キャウキャーウ!」


「そういえば、ブルー食べにくいなら切ってやるぞ・・・・。」


「キャウ・・・キャウ・・・キャウ・・・」


 足で押さえながらバクバク食べてる・・・はは。


 ハンバーガーを食べ終わった後は、屋台で買ってきたドーナだ。


「美味しいですけど変わったお菓子ですね。中に入ってるこの黒くて甘いのは何て言うのでしょう?」


「うん、こんなの王都には無かったぞ。」


「この世界で何て言うのか知らないけど、前の世界では『あんこ』っていう名で、小豆という豆と砂糖を煮込んで作る甘味なんだ。」


「あちらの世界と同じものなんですか?」


「ほとんど一緒、おそらく転移者が広めたんだろうと思う。今日食べたドーナも前の世界ではアンドーナツというお菓子なんだ。」


「そうだ、この餡子が作れればもっといろいろなお菓子が出来るよ。」


「そうなんですか、魔物退治よりそちらを優先しましょう!」


「うん、甘味なら我も賛成!」


「キャウ、キャウ―!」


 皆甘い物大好きなんだね。



「「「ご馳走様でしたー!」」」「「キャウキャキャー」


「後かたずけをして少し休んだらギルドに行こうか。」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 ん?なんか周りが暗いような・・・。


「しまった!!」


 時計は既に5時を指していた。ギルドは6時までしかやっていない。


 昼ご飯を食べた後に寛いでいたら、そのまま寝てしまったようだ。


 周りを見ると・・・・・みんな寝ている。


「みんな起きてくれ!!」


「ん、どうしたんですかゼントさん・・・。」


「何だゼント、大声を出して。」


「キャキャー」


「もう5時だぞ!」


「えっ?それじゃあ直ぐにギルドに行きませんと。」


「そうか、お昼食べた後に寝てしまったのか。」


「まあ、昨日の今日だから仕方ないけど、急いでギルドに行って報告しよう!」

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