ラドロン
【あらすじ】
天貝雄哉は、未来から狙われている。
暗殺者4人が送り込まれてきた。
その未来は、雄哉を殺すという決定を下した後に、
それを撤回したが、送り込まれた暗殺者への撤回命令が
間に合わず、現在の世界での捜索活動が始まった。
残るは1人、ラファエル残すのみとなった。
【登場人物】
・鉄道研究部
天貝雄哉 本編の主人公、未来の暗殺者に狙われているが自覚なし
刈谷朱音 鉄道研究部部長、3年
奥府正也 鉄道研究部副部長、3年、撮り鉄
黒崎真二 鉄道研究部2年、野球部と兼務
布良肇 鉄道研究部2年、乗り鉄
恩田健太郎 鉄道研究部1年、雄哉の誘いで鉄道研究部へ入部
浜河百合子 鉄道研究部1年、雄哉に一目惚れし入部
佐々木 鉄道研究部1年
・未来人
ウリエル 未来の暗殺者 四天王の一人
現在は、雄哉を守る立場として居候中
ミカエル 未来の暗殺者 四天王の一人
現在の世界に滞在、捜索中
ガブリエル 未来の暗殺者 四天王の一人
現在の世界に滞在、捜索中
ラファエル 未来の暗殺者 四天王の一人
現在の世界に滞在、捜索中
天田由紀子 未来から来た謎の女性、臨時教員、鉄道研究部顧問
ある日、雄哉が家に帰ると、空き巣が入ったかのように
部屋が荒れていたのだ。
「なんだよ、これ」
雄哉は鉄道模型の部屋に急ぐ。
気が気ではなかった。
大切な鉄道模型の状態が気になる。
襖を開け、部屋全体を見渡すが、特に目立って荒らされた様子はなかった。
鉄道模型のショーケースは開けられた形跡はない。
過不足はない、捕られたものもないのを確認する。
手に取り、1つ1つ確認するが、外傷もない。
ジオラマも異常は見られない。
近くから眺めてみる。
駅も、ビルも問題ない。
走行試験をするも、問題なく動く。
鉄道模型の部屋は、今朝と同じ状態を保っていた。
「よかった~」
雄哉は一安心し、荒らされた部屋に戻る。
「それにしてもこの荒れ模様は何だろうか?」
通帳や印鑑なども確認してみたが、特になくなったものはない。
「うーん、鍵も掛かっていたしなぁ。
窓も破られた形跡もないし」
空き巣かも知れないので、あまり物に触れないように窓も調べてみるが、
鍵は掛かった状態で、窓を破られた形跡もない。
ただ、コップや皿も割れている。
「地震はなかったしなぁ?
とりあえず、警察へ連絡するか」
携帯電話を取り行こうとした時だった。
ウリエルたちが帰ってきた。
「あー、おかえり。
あっ、何か、空き巣に入られたかもしれないから、
あまり物に触らないでね」
雄哉はウリエルたちに話しかけたのだが、彼が想像しない言葉を
口にした。
「大丈夫だっちゃ。
これやったのウリエルだから」
「えっ?」
「ガブリエルとウリエルがけんかしてウリエルがあばれたっちゃ。
ウリエルを落ち着かせて、戻ってきたちゃ。
これから片付けるから、ちょっと待ってちゃ」
ウリエルとミカエルが片づけを始める。
「雄哉、ごめんなさい」
「いいよ。
もう過ぎたことだし」
壊してしまった物は、経費からだしてくれるという。
雄哉も手伝うのだが、気になったのはその原因だったりする。
しかし、そんなことを聞けるような雰囲気ではなかった。
「後日聞いてみるか」
雄哉はそう考え、今日は何もしないことにするのだった。




