セクレタリオ
【あらすじ】
天貝雄哉は、未来から狙われている。
暗殺者4人が送り込まれてきた。
その未来は、雄哉を殺すという決定を下した後に、
それを撤回したが、送り込まれた暗殺者への撤回命令が
間に合わず、現在の世界での捜索活動が始まった。
残るは1人、ラファエル残すのみとなった。
【登場人物】
・鉄道研究部
天貝雄哉 本編の主人公、未来の暗殺者に狙われているが自覚なし
刈谷朱音 鉄道研究部部長、3年
奥府正也 鉄道研究部副部長、3年、撮り鉄
黒崎真二 鉄道研究部2年、野球部と兼務
布良肇 鉄道研究部2年、乗り鉄
恩田健太郎 鉄道研究部1年、雄哉の誘いで鉄道研究部へ入部
浜河百合子 鉄道研究部1年、雄哉に一目惚れし入部
佐々木 鉄道研究部1年
・未来人
ウリエル 未来の暗殺者 四天王の一人
現在は、雄哉を守る立場として居候中
ミカエル 未来の暗殺者 四天王の一人
現在の世界に滞在、捜索中
ガブリエル 未来の暗殺者 四天王の一人
現在の世界に滞在、捜索中
ラファエル 未来の暗殺者 四天王の一人
現在の世界に滞在、捜索中
天田由紀子 未来から来た謎の女性、臨時教員、鉄道研究部顧問
「雄哉君、夏休みの合宿どうしようかしら」
「どうして僕に聞くのですか?」
「だって、雄哉君が、皆の真ん中にいるからよ」
「僕の席は端っこですよ」
「部屋の端っことは言っても、皆さ、雄哉君を中心に座るんだもん」
部屋には、大きな机とその周りにイス、端にパソコンが1台、
その横に棚があるだけである。
雄哉は、棚とパソコンのある側の入口付近に座っていたが、
そこに、黒崎、浜河、恩田の3人が固まって座っているので、
奥に座っている刈谷や奥府、反対側に座っている布良とは
距離があった。
「去年はどこだったのですか?」
「栃木県の湯西川温泉よ」
「鉄道と何か関係あるのですか?」
「去年は、鉄道と関係なかったぞ。
猛反対した奴がいたけど、当日、一番はしゃいでいたのはそいつだったけどな」
「僕は、そんなみっともないことしていないですよ」
「なんとなく、想像できますね。
黒崎先輩も行ったんっすか?」
「俺は、野球部と重なっていけなかったんだ
今年は、行きたいな」
「今年は、黒崎君にも参加してほしいから、日程は後半にしてほしいの
今年の幹事は、1年生3人にお願いするわ」
「えぇー、幹事ですか?」
「そうよ、毎年、1年生にお願いしているの」
「去年は僕と布良の2人でやったよ」
「俺も一応話し合いには参加したんだけど、、、」
「じゃ、夏休み前の終業式の日までに手配よろしくね。
試験勉強はしっかりやるのよ」
合宿に関する話が終わり、各個人の作業に戻る。
1年生の3人もPCを立ち上げ、ネットで調査を始めた。
雄哉は、個人誌の制作の準備に取り掛かっていた。
月刊誌は期末試験がある月はを作らず、長期休みの月の合併号として作成するが、
個人誌はそのような部則を作っていない。
1ヶ月に2誌だそうが、2ヶ月に2誌だろうが、特に問題ない。
共同誌として名前を書いてしまえば、部誌を作ったと認定される。
最低でも1年に1回は月間誌、部誌に名前を連ねて、部員であることを
生徒会に示さないと、部員として数えてもらえないのだ。
月刊誌を奥田に任せ、雄哉は個人誌を夏休みから発行しようと考えてた。
鉄道情報誌にネタを求める。
「寝台特急か、ちょっと難しいな」
雄哉は、頬杖をつきながら、鉄道誌を眺める。
「鉄道模型でも特集するか。
でも、動かすのが趣味だから、あまりよく分からないんだよな」
「雄哉先輩」
ネットを見ていたはずの恩田が、雄哉の横にに座りながら話しかけてきた。
「どうしたんですか?
そんなに深刻な顔して」
「個人誌を作ろうと思っているんだけど、ネタがね」
「そうなんですか?
俺も参加させてくださいよ」
「月刊誌はどうするの?」
「3人中2人が交代で作成する事になって、今月は俺はお休みですよ」
「それはいいとして、合宿の幹事の仕事は?」
「追い出されましたよ」
「どうして?」
「俺が行きたいところを言ったら締め出されたんですよ」
「どこに行きたいっていったの?」
「オーストラリア、台湾、アメリカ、まだまだありますよ」
「まぁ、理由は分かったよ」
それを聞いていた浜河が割り込んできた。
「そうですよね、雄哉先輩。
部費と私たちのお金じゃいけないですよね?」
「そうだね、恩田を幹事から外して正解だよ」
「あれ、俺、既に幹事から外れたんっすか?」
「あまり幹事が多くても、意見をまとめるのが大変になっちゃうから、
2人が妥当だよ。恩田には荷物もちと雑用をやってもらえれば
いいんじゃないかな」
「雄哉先輩っ~」
「そうね、そうしたら、恩田君は荷物もちに決定ね」
「そんなぁ~」
恩田が悲痛な叫びを上げる。
雄哉は既に個人誌のことを考えることをやめていた。
合宿に興味が移っていたのだ。
「場所は決まりそう?」
「うーん、色々ありすぎて困りものね」
「予算があるから、関東近辺だね」
「この前、テレビで秩父やっていたけど。
どうでしょうか?」
「秩父鉄道、SLあるよね。
いいね。
奥府や布良のネタにもなるね」
「私もテレビ見ていたけど、三峰神社っていうパワースポットも
紹介されていたわ」
「いいよ。
SL、パワースポット」
「よし、秩父に決定」




