インプルッソ
【あらすじ】
天貝雄哉は、未来から狙われている。
暗殺者4人が送り込まれてきた。
その未来は、雄哉を殺すという決定を下した後に、
それを撤回したが、送り込まれた暗殺者への撤回命令が
間に合わず、現在の世界での捜索活動が始まったのだが。
【登場人物】
・鉄道研究部
天貝雄哉 本編の主人公、未来の暗殺者に狙われているが自覚なし
刈谷朱音 鉄道研究部部長、3年
奥府正也 鉄道研究部副部長、3年、撮り鉄
黒崎真二 鉄道研究部2年、野球部と兼務
布良肇 鉄道研究部2年、乗り鉄
恩田健太郎 鉄道研究部1年、雄哉の誘いで鉄道研究部へ入部
浜河百合子 鉄道研究部1年、雄哉に一目惚れし入部
佐々木 鉄道研究部1年
・未来人
ウリエル 未来の暗殺者 四天王の一人
現在は、雄哉を守る立場として居候中
ミカエル 未来の暗殺者 四天王の一人
現在の世界に滞在、捜索中
ガブリエル 未来の暗殺者 四天王の一人
現在の世界に滞在、捜索中
ラファエル 未来の暗殺者 四天王の一人
現在の世界に滞在、捜索中
天田由紀子 未来から来た謎の女性、臨時教員、鉄道研究部顧問
「ウリエル、今日こそは言っておきたいことがある」
雄哉は、朝、唐突に話し始めた。
「何」
「何でこんなに色んなものを買ってくるんだよ。
もう足の踏み場がないよ」
「雄哉を守るために必要なのよ」
「こら、このマトリョーシカのようなもののどこが必要なんだよ」
「これは、雄哉守るために、私が、、、」
「必要ないでしょ」
「はい、必要ないです」
「とにかく、もうこれ以上、買ってくるなよ。
買ってくるんなら、食べ物にして」
雄哉は、そう言って学校に言ってしまった。
しかし、この発言が新たなる問題を生み出そうとは思ってもいなかった。
「天田先生って、週末は何をされているのですか」
天田の話が終わり、雄哉は聞いてみた。
「何、気になる?」
「いや、イメージとして、ずーとシャワーを浴びていそうなんですけど」
「そんなことはないわよ。
教員って大変なのよ。
週末は、教員としての残務処理をして、夕方から捜索活動していわ」
「えっ、ウリエルたちも捜索活動をしていますよ」
「私は、ウリエルたちの捜索できない夕方に実行しているわ。
さすがに平日は無理だけどね」
「恐れ入ります」
「それにしても、なんで教員としてこの世界に来たのですか?
そもそも教員の資格って必要なんじゃないですか?」
「私は未来の世界の教員資格を持っているの。
それをこの世界のものに変換して利用しているわ」
「未来でも、社会を教えているのですか?」
「そうよ」
「何で、社会なんですか?」
「好きだからよ」
「下手の横好きといった感じですか」
「何が言いたいのよ。
そもそも私は社会を好きだし、成功しているわよ」
「いえ、一般常識がない、、、」
「雄哉君には言われたくないわ」
天田は雄哉を小突いた。
帰宅すると雄哉は驚いた。
部屋が綺麗になっている。
「ウリエル、あのごみどもは?」
「片付けたわ」
よく見ると、部屋の片隅に大きなかごがあり、そこに突っ込まれていた。
片付けたというよりは、1箇所にまとめただけという感じもする。
「よかった、あのままだったら、寝る場所もなくなっていたからな。
よくやったぞ、ウリエル。もう、衝動買いするなよ」
雄哉はご機嫌になり、夕食の準備を始める。
「今日は何にしようかな」
上機嫌で冷蔵庫を開けると、中身が飛び出してしまった。
大きな冷蔵庫なので、1人暮らしの量は余裕で入ってしまうはずなのだが、
その冷蔵庫が満杯になっている。
「ウリエルさん、これはどういうことですか?」
「食べ物、買ってきておいたわよ」
「だぁー、もう、量を考えてくれよ。2人でも食べ切れないよ、こんな量。
あぁ、缶詰が入っている。
ジャガイモ、たまねぎは入れちゃ駄目」
「今日の夕食は何?」
「僕の話を聞いてくれよ」
雄哉は肩を落とす。
「どうしよう、明日からお弁当もっていこうかな」
雄哉はため息をついた。




