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未来が見えるのに大金持ちにならない話〜1日3回だけ未来がみえるメガネを貰いし男〜  作者: 南月 阿鬼羅


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8/10

飲み会と女心と浮気、めんどう

全面的に自己責任でお願いします。

ある金曜日。


 高校時代の友人達と居酒屋に集まっていた。


「今日は俺が出すわ」


 優馬が言うと友人達が騒ぎ始めた。


「おおっ!」


「珍しいな!」


「なんか良いことあったんか?」


「いや、別に」


 実際、特別な理由はなかった。


 払えるから払う。


 それだけだ。


 数万円の飲み代を支払っても財布は特に痛まない。


 それも、未来視のおかげだった。


「宝くじでも当たったんか?」


「当たったら仕事辞めとるわ」


「そらそうやw」


適当に笑って誤魔化す。


 本当のことを言う気はない。


 言えるわけもない。


 未来が見えるなど信じてもらえないだろうし、信じられたらもっと面倒だ。


 友人達は酔いながら恋愛や仕事の愚痴を語る。


 優馬は煙草を吸いながら、そんな他愛もない話を聞いていた。


 こんな時間は昔から嫌いじゃない。

むしろ、どちらかといえば好きだった。

気心の知れた仲間と、なんの取り留めもない馬鹿話をする。


 高級クラブも興味がない。


 会員制バーも行ったことが無いし、知らない。


 チェーンの居酒屋、少し高級な創作料理の店そんな庶民の少しの贅沢、優馬にはそれで十分だった。


 帰り道。


 コンビニで缶コーヒーを買う。


 夜風に当たりながら煙草を吸う。そんな時間が妙に心地良い。


 未来視があっても、その感覚は変わらない。


 別の日は、会社の後輩に誘われて街へ出ていた。


 飲み会の二次会。


 さらにその後。


 女の子のいる店へ流れる。


「優馬さんってモテそうですよね」


「そうか?気のせいやないか?」


「彼女いるんですか?」


「おるよ」


「へー。やっぱりモテそうですもん。」


 そんな他愛もない会話。


 綺麗な女性と酒を飲む。


 それはそれなりに楽しい。


 だがそれ以上ではない。


 優馬は自分が善人ではないことを知っていた。


 女は好きだ、可愛い女性を見れば嬉しいし、話せば楽しい。


 だが同棲している美咲を捨てる気はもちろんない。


 浮気して人生を壊すほど馬鹿でもない。


美咲はこういう店で飲む程度なら気にしない。

むしろ「楽しんでおいで」と言うタイプだ。

ただし本気の浮気だけは絶対に許さない。


外で女性とそういう夜の行為をしてとしても、それがきちんと店を通しての自由恋愛の料亭が場所なら、何も言わない。


なんなら進めてくる。


その代わり、一般人との浮気は絶対に許さないタイプなのだ。


「まあ見るだけならタダやしな」


 今の優馬にはそんな程度だった。


 クズ寄りだが別に相手を傷つけたりしない、お調子者で小心者。


 それが優馬だった。


 能力を手に入れても本質は変わらない。

読み終わってのクレームは、お止めください。

自己責任です。

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