表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
15/22

第15 情報収集



ルーメリア王国と繋がる扉は、開けるまでどこと繋がるか分からないようだ。何とかリリアの誤解を解いた悠斗は、お風呂上がりのリリアと共に、宮殿へと向かった。


「おお勇者殿! 死んでしまうとは何事だ! お前にもう一度だけチャンスをやろう…」


毎度お馴染みのセリフを、悠斗は適当に受け流す。自分が消えてしまったあと、この国がどうなったのかが気になっていたので聞いてみる事にした。


「悠斗様が突然消えてしまって、私たちは見捨てられたと思ったんです。でも、私たちの事を命がけで守ってくれた悠斗様が、絶対にそんな事をするはずがないと、クララとも言っていたんですよ。やっぱり私たちのもとに戻って来てくれたんですね♪」


ご褒美のキスをもらい損ねたが、二人が信じてくれてたのは嬉しかった。


「で、あのドラゴンは?」


もうひとつ気になっていたドラゴンの事を尋ねてみる。


「悠斗様が消えてしまったあと、しばらくは城壁の外に居たのですがもう現れないと諦めたのか、姿を消してしまったんです…」


「そうなんだ…せっかくいっぱい買って来たのに…」


悠斗がコンビニで買ったじゃ○りこの山を出す。


「まぁ、こんなにいっぱい。悠斗様が現れたと知ったら、もう一度戻って来るかも知れませんよ」


リリアが言った。とりあえずひとつ手に取り、悠斗はリリアと共に街の外へ向かおうとした時、何だか違和感を覚えた。


「そういえば、王女様はどこに?」


悠斗の頭の中では、扉が突然開き「私も行きます!」というイメージが浮かんでいたが、王女が現れない。


「クララですか? なんかクララったら、この間、悠斗様が突然消えてしまったあとから様子が変なんです。私を見て、顔を赤くしたり、何だかモジモジしたりして…」


「そうなんだ…。体調でも悪いのかな? ちょっと気になるけど、先に街の外に出てみよう」


悠斗はリリアと共に街の外へと向かった。


城壁を出て少し街を離れる。この間ドラゴンと戦った経験があるからだろうか。多少いかついモンスターが現れたとしても、悠斗は何とかなりそうな気がしていた。


しばらく歩いていると、突然、空が暗くなった。見上げると、この間のドラゴンが羽ばたきながら空を舞っている。そして二人の前に、ゆっくりと降り立った。


こちらに攻撃してくる様子はない。


悠斗は持ってきたじゃ○りこを取り出した。


封を開け、一本取り出し、ドラゴンの口元へ運ぶ。ドラゴンは器用にカリカリとそれを食べた。


頭を撫でてみた。


反撃してくる様子はない。


「すごいです悠斗様! ドラゴンを手懐けてしまうなんて!」


キラキラした眼差しで見つめるリリア。


「これがあればリリアだってできるよ。ほら、やってごらん?」


と、じゃ○りこを渡す。リリアは恐る恐るドラゴンにじゃ○りこを与えてみた。カリカリと音を立てながら、じゃ○りこを食べるドラゴン。


「わぁ…できたできた! できました悠斗様!」


はしゃいでいるリリアの姿がとても可愛いと悠斗は思ったのだった。


とりあえず二人はお城に戻った。今日は何をすればいいのかを国王に尋ねるためだ。バイト中なので、ちゃんと仕事はしないとな、と、真面目な悠斗は思っている。今日の仕事を国王に尋ねると……。


「この国は、この間まではとても平和な国であった。じゃが、突然モンスターが現れて、街の外を歩けなくなってしまったのじゃ。勇者殿には、どうしてモンスターが現れるようになったのかを調べてほしい。まずは情報収集じゃ。これはその為に必要になるやも知れん。持って行きなさい」


と言って、小さな袋を渡された。


中を見てみると、黄金に輝くコインが入っている。どうやらこの国の通貨のようだ。


悠斗はリリアと共に、街に出て情報を集めることにした。


街の人に声を掛けて話を聞いてみるが、なかなか良い情報は得られなかった。情報が集まってくる国王が知らないのだから、自分が聞いて回っても有益な情報が集まるワケないのでは? と半ば諦めていた時だった。


「ねぇお兄さん…ぱふぱふしていかない?」


胸の大きな色っぽいお姉さんが、悠斗に言った。


「ぱふぱふとは何ですか?」


リリアが尋ねる。悠斗には何となく分かっていた。


「えっと…とりあえず、僕一人で聞いてみるから、リリアはここで待っていて?」


と、リリアにここで待つように言う悠斗。鼻の下が伸びている。


「…分かりました…でも気になるので、ちゃんとあとで教えてくださいね…」


と言いながら、路地裏に消えて行く二人を見送りながら、どこか残念そうな様子でその場で待つリリアであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ