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「転生〜未来への約束」  作者: 蒼い月光
第2章:光の中の温度
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第7話「露骨」

「はい、本日はここまで。何か質問がある人は終わったら聞きに来てくださーい……」

教授の声とともにガサガサと荷物をまとめる周囲の音が響く。

アリストテレスの社会学……

今まで考えもしなかったような話だ。

悠馬は大きなあくびを手で押さえながら席から立ち上がった。


「…………」

悠馬は立ち上がって数秒経った後に後ろを振り返った。

小柄で細身の女性が大きなリュックに荷物をまとめている。

見た目は清楚な印象で、桃色のセーターとスカートを着ていた。

悠馬は女性の近くに向かって歩き出した。


バタン!

悠馬が女性の近くに辿り着くと同時に女性は気を失って倒れた。

悠馬は女性を両腕で支えながら座り込んだ。

「大丈夫ですか!?」

悠馬は女性の顔を見て言った。

それと同時にセーターの袖が捲れ、手首に傷跡があることに気づいた。

周囲は生徒のざわめきに包まれていた。


「筑紫さーん……すみません!目を覚まされましたよー!!」

医務室の看護師が部屋の外に座っている悠馬に声を掛けた。

「はーい……」

悠馬は答えたものの戸惑っていた。

気を失った女性を助けたのはいいが、知らない人だ。

何と声を掛けていいかも分からない。

悠馬は恐る恐る医務室を覗いた。

「あっ……本当にすみませんでした!!助けてもらってありがとうございます!」

女性は深々と頭を下げた。

「私、貧血気味で……時折こういうことがあるんです……」

女性は申し訳なさそうに悠馬の顔を見ている。

「いえいえ……無事でよかったです。」

悠馬は女性の顔を見ながら言った。

倒れた時には気づかなかったが、女性の顔は整っていて透明感のある涼しげな見た目だった。

「とりあえず気をつけて帰ってくださいね。」

医務室の看護師が言い、2人は校舎の外へと歩き出した。


「本当にすみませんでした……」

女性はとぼとぼと歩いている。

女性はふと自動販売機を見つけ、立ち止まった。

「安いですけど、何かお礼させて下さい!」

女性は財布を取り出し、小銭を数枚自動販売機に入れた。

「好きなの押してください!」

女性は笑ってこっちを見ている。

「え……いいんですか?じゃあ……」

悠馬は自動販売機に近づき、アイスコーヒーのボタンを押した。

女性も自動販売機に近づき、ミルクティーのボタンを押し、2人は近くのベンチに座った。

「コーヒーですか……私コーヒー飲めないんですよ。人生の半分損してるってよく言われます……」

女性は買ったミルクティーのラベルを見ながら言った。


「あ、すみません……そう言えば名前を聞いてませんでした。1年生ですか?」

女性は悠馬の顔を見て聞いた。

「あ……筑紫悠馬って言います。1年生です。」

悠馬は恥ずかしそうに答えた。

「私も1年生です。赤嶺聖菜って言います。」

女性はニコリと笑った。

「クリスマス生まれなんです。赤に聖なる……って露骨でしょ?」

女性の言葉に悠馬は引き込まれて行くのを感じた。

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