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一つ屋根 夕焼け肌着 ときめかず

 ナイフ?


 僕は、思わず鞄を放り出した。後日、そいつは本物のストーカーだったと連絡が入った。そもそも素人が興信所の尾行に気づくわけが無い。興信所の尾行が邪魔で、犯人はその期間はストーカーできなかったという。

「一緒に住んでくれませんか。もちろん、部屋は仕切りますよ。」

 よほど怖かったんだろう。初めて、彼女の気弱な言葉を聞いた。

「少し考えさせて。」


 さすがに、一存で決めかねる。まずは、彼女の弟に相談した。

「姉がそう言うならいいんじゃないですか。」

 あっけない答えだ。僕としてはもう少し抵抗して欲しかった。次に、彼女のかかりつけ医の女医に相談した。

「相談に来たことは内緒にしてください。」

 そう前置きして、

「ボッチーナ症候群が悪化しないでしょうか。」

 と尋ねた。

「あ?そうそうボッチーナね。むしろ良くなりますよ。とにかく、あなたが唯一の頼みの綱なんですから。」


 悩んだ末、例の山寺の住職にも相談した。

「ほう、尽くしたい方が現れましたか。答えは拙僧ではなく、そなたの内にあります。迷いが消えるまで、よく考えることです。」

 やっぱりこうなるか。


 いつまでもウジウジしている性分でもないので、一週間悩んでOKを出した。しかし、一緒に暮らして意外なことが解った。彼女は僕の前でも平気で着替える。離れていると見えないこともあるもんだ。

「お互い見たんだから、今更恥ずかしくないでしょ。」

 以外とさっぱりした性格なんだ。でも、僕としては以前ほどではないが、やっぱり落ち着かない。


「今日は帰り遅いので、洗濯物取り込んで置いて。」

 こんなメッセージが平気で来る。派手ではないが下着も干してあるんだけど。

「ただの布ですよ。」

 もし、変なことに使ったらどうするんだ。こんなとき本当の夫婦ってどうしているんだろう。


 知り合いい相談するのは恥ずかしい。匿名でネットに質問するか。

「かみさんの下着なんて欲情しないだろ。」

「そうそう、いつでも見れるもんにドキドキはないよな。」

「不思議だよな。結婚する前はすごく興奮したけど。」

 そんなもんか。

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