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冬冴える 真実見抜け 解決編

「ここで、男性スタッフが補充できたといましょう。しかし、その方が何らかの事情で来れなくなったらまた同じ騒ぎをすることになります。ここに必要なのは男性スタッフではない。女性スタッフだけでも働ける環境です。」

「理想です。平屋にするには土地もお金もいる。建て替えれば、儲かってると陰口をたたかれる。」


 僕は内心ニヤっとした。

「逆に見た目も変わらず、安くできればいいってことですよね。ちなみに、女性スタッフなら増やせますか?」

「それは可能だが、その分人件費もかかる。」

 僕は持ってきた資料を見せながら説明した。


「ご遺体は、人ではありません。ですから事務所の奥に見えないように業務用のクレーンを設置します。いざという時のために手動のハンドルも併設します。これなら横のまま吊り下げるだけで階を移動できます。さらに車椅子の参列者が二階へ上がれない場合、一階のこちらの部屋でモニター越しに参加できるようにします。焼香なども出来るようにスタッフを付けていただきます。」

 必要な設備と金額を提示した。会社を通さず、新品と中古それぞれで、できるだけ安く見積もってもらっていた。

「設備はわかりました。ですが、遺族先への訪問はどうします。」

「まずは、接客がすべて女性スタッフであることを売りにします。女性の細やかで安心できるイメージを強調します。ただ、近年は各業界とも顧客とのトラブルも増えています。ですから訪問は必ず二人体勢にしてもらいます。会話も録音。これは保険みたいなもですから、わざわざ客に説明する必要はないかもしれません。」

 店長はしばらく考え込んだ。

「確かに、これからは女性だけでも働ける職場が必要というのは納得です。ただ、どこまであなたを信用していいか、正直迷っています。」

 フラグ、来たー。ここでメガトン級の爆弾を投下する。

「実は、私こういうところに勤めておりまして、サポートは万全かと。」

 業界でもそこそこ名の通った調達会社だ。しかも東京に本社がある。

「なるほど。そういうことなら安心しました。こちらの希望もありますので、本社に確認後、もう少し打ち合わせをさせてください。」


 帰り際に、

「これで安心して、親の介護に専念できます。」

 と、言ったその時の店長の笑顔に嘘はなかった。



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