表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/97

間に合えと 寒風裂きて 君が元

「相手います。ご予定は?」

 返事が来たのは、その日の夕方だった。断られるのは予想していたが、こうもはっきりと言われると清々しい。しかし、こっちの予定を尋ねるとは、やはり友達程度の存在ということか。

「ありません。土曜で仕事も休みです。では、楽しいイブを。」

 ぼくは、送り終わると携帯を置き、夕飯も食べずに布団にもぐりこんだ。その後、何度も着信があったが、どうせ広告だろうとそのまま寝てしまった。


 ドンドン。


 仮設の玄関を叩く音で目が覚めた。すでに日は昇っている。昨日のショックで随分長く眠っていたようだ。

「ふぁーい。」

 寝ぼけながらパジャマのまま玄関の鍵を開けた。

「ごめんなさい。」

 いきなり目の前にウミさんが飛び込んできた。僕は夢なのかと思った。次に、ドッキリではとカメラを探した。

「いくら送っても未読のままなので。」


 僕は、急いで携帯を取りに戻った。昨夜から何件ものメッセージが届いている。

「あいています。空いています。誤変換です!(;゜Д゜)」

 同様のメッセージが並んでいる。

「ごめんなさい。」

 彼女は何度も頭を下げる。


「いえ、見なかった僕が悪いんです。」

 既読にならないので、彼女はタクシーと夜行バスを乗り継いでやってきた。

「そんな、無理しなくても。」

「ご迷惑でしたか。そうですよね。せっかくお休みのところを。」

 外へ出ようとする彼女に慌てた。

「そんなに気を使ってもらって嬉しいです。とりあえず上がって暖まってください。」

 コタツを入れ、着替える場所も無いのでパジャマの上からダウンを羽織る。


「すいません。コタツぬるいでしょ。ブレーカーがすぐ落ちるので。警報器ついてないんでストーブ禁止なんです。以前中毒騒ぎがあって。」

「いえ、寒いのは仕事がら慣れてますから。それより、本当にごめんなさい。研修中でLINE見てなかったので、お返事が遅くなって。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ