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身寄り無き 並ぶ遺骨は 雪に鷺

 あの震災からようやく一年が経ち、市による一周忌の慰霊祭が催された。


 祭壇には、白い布で包まれた引き取り手のない遺骨の箱が整然と並ぶ。近年はDNA鑑定で親族を見分けられるので無縁仏の数は少なくなった。だからだろうか、未だに自分の身内があの中にいないとを信じて探している人も多い。


 この参列の中に、あのとき一緒に逃げた人たちもいることだろう。しかし、僕の記憶が拒絶しているのか、誰の顔も思い出せない。僕の脳裏には、高台へと逃げていく真っ黒な人の群れだけがシルエットとして残っているだけだ。

「皆、極楽に行けたのだろうか。」

 仏教では、ほとんどの人が地獄に落ちるという。災害で失った命も地獄に落ちるというならば、残された者いは辛すぎる。

「こんな時、ウミさんなら何と声をかければいいのか知っているだろうか。」


 その夜、僕はいたたまれなくなり彼女にメッセージを送った。

「クリスマスイブ、空いてますか。」

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