第八話「小豆長光」④薬研対北谷編後編
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この作品はフィクションです。実在する個人名、団体名、企業名、商品名、刀剣とは関わりございません。
また、都市伝説界隈で聞く秘密結社とも関わりのない事、刀剣擬人化のコンテンツとも関わりない事をご理解の上お楽しみください。
第八話のタイトル「小豆長光」は武田と上杉のライバル同士の三戦から来ています。三回目の北谷との邂逅の藤四郎か、へし切、薄緑、藤四郎と三連戦する北谷、どちらが勝者上杉謙信になるのかは最後まで読んでご確認ください。
カランカラン
(勝負あった。)
藤四郎は勝利を確信した。
北谷菜切が何度か床を跳ねて転がる。それを素早く足で踏みつけ、勝利を確信していた藤四郎は素早く北谷を見遣る。
北谷は落とされた北谷菜切を後追いすることなく、背中を向けて走り出していた。その方向には薄緑の鬼切安綱と蜘蛛切がある。
(しまった!北谷は先の二戦でも勝つためならあっさり自分の得物を放り投げる。刀を奪ったくらいでは勝負は決まらない!!!)
藤四郎は自身の考えの浅はかさを悔やむのと同時に北谷の後ろを追いかける。しかし、やはり足の速さでは性別差、体格差を埋められるはずもなく北谷は薄緑の二振りを掴むと蜘蛛切を藤四郎の顔面にむけて投げつける。
藤四郎がそれを受け止めるように掴むと、北谷はその間に鬼切安綱を抜刀し構える。藤四郎は迷わず投げつけられた蜘蛛切を、同じように北谷の顔面にむけて投げつける。
北谷は投げつけられた蜘蛛切を払い落とす。その一瞬の視界を奪われた隙に北谷の顔面を狙って藤四郎の右手から掌底が繰り出される。それを左腕で上段受けで受け止める瞬間、
タンッ
一段と深く踏み込む足音が聞こえる。その刹那北谷は軽々と後方に吹き飛ばされる。
吹き飛ばされる中で、自身の左腕と藤四郎の右手から解放された視界が広がる。そこには左足で踏み込み、左肩を中心に全身で体当たりを食らわした藤四郎の姿が映る。
呆気にとられ、後方の確認と受け身を取り忘れると後方にあった機械類に突っ込む。最悪な事にその機械もへし切によって支柱を傷つけられ安定感を失っていたため、上部の機械がバランスを失って落下し北谷を襲う。
「しまったっ!」
北谷は両腕でそれを支えると挟まれた機械から抜け出す。藤四郎の追撃はなかった。
立ち上がると、
「なんでもありだな。今のは何だ?俺の得物を打ち落としたのと今の体当たり・・・。」
藤四郎は背を向けている。肩に掛けていた居合刀袋を帯代わりに腰に巻くとそこに蜘蛛切を拵えながら、北谷菜切の落ちている方向に向かっている。
視界はこちらを向いてはいないが、その背中は完全に全てを察知しているかのように隙を感じない。
「うん?なに?『八卦掌』と『八極拳』の事?『鉄山靠』とかは有名だと思うけど知らなかった?」
緊張感のある空気の中、その声だけが緊張感を孕んでおらず気の抜けた答えが返ってくる。
「知るかよ。俺のボクシング技にも併せて来たよな?戦いの流れを考えながらやってるとしたら、お前も相当頭の回転が速いな。」
そう言いながら、機械から這い出すと北谷は体勢を整え直した。
「あんたに頭の回転の速さで敵うわけないじゃん。わたし、頭良くないんだから(笑)」
藤四郎はそう言いながら場に相応しくない笑顔を向ける。
「・・・前言撤回だ。『お前と俺は似てる』って言ったが根本的なところで違う。」
(出来る事はなんでも、手段を択ばず勝利のみを目指す過程は一緒だが根っこが違う。考えて戦う僕とは違う。体が戦い方を知っている。薬研藤四郎は戦闘の天才だ。)
「何が違うのか、わたしには分からないけど・・・。」
そう言うと、藤四郎は北谷菜切を拾い上げると北谷の足元に投げて寄越す。
回転し、床を滑りながら北谷に近づく北谷菜切の動きを足で止めるとそれを拾い上げる。藤四郎は、その様子を確認すると、
「じゃあ、続きを始めよっか?」
と再び笑顔を向ける。
再び戦闘が始まると激しさは更に増す。お互いに剣術のみに寄らず、拳法、ボクシング、空手、喧嘩殺法のような足払いなども繰り出される。
特に北谷は右手に鬼切安綱、左手に北谷菜切を装備しているが、藤四郎は水心子正秀のみを構えているので隙を見ては片手が北谷の襟を狙い投げ技まで狙ってくる。
(楽しい。読める相手ではないし、見てからでは反応しきれない。体が動くようにだけにしかならない。)
北谷は僅かに劣勢に立たされながらもそれが自身の気分を高揚させているのを自覚する。
(楽しい。こんなに全力で向かい合えるのはいつ以来だろう。ああ、ずっとこうしていたい。)
藤四郎も藤四郎で、不謹慎にも戦いを楽しんでいることを自覚する。
再び、間合いが空いたタイミングで北谷が口を開く。
「純粋に戦いがこんなに楽しいのは初めてかもしれない。この僕が知略を練ることなく、只ぶつかり合うだけの戦いを楽しんでるよ。」
「わたしもっ!遠慮なく戦える相手なんて久しぶりでワクワクしてる。」
藤四郎はそう言って満面の笑みを送る。
(この二人は次元が違う。)
薄緑は二人の戦いを見せつけられながら薄ら寒いものを感じる。二人が笑いながら戦っているからだけではない。
北谷は、へし切戦での圧倒的な不利な状況をも、周りの状況をとっさの判断で味方につけて勝利した。自分との戦いでも明らかに力量の差で北谷が負けていた。しかし、命であるはずの刀をあっさりと放り出す勝利への信念で自分を打ち負かした。知略、順応力、機転が利くからだけではない。勝利への信念が今ここにいる誰よりも強い。
一方で薬研も末恐ろしい実力者と感じていた。代々受け継いできたであろう戦闘のいろはに加え、ボクシングや空手、柔術などの接近術、フェンシングや太極剣などの他の剣術も余すことなく体得してきている。それをどの技をどのタイミングで繰り出すかを頭で考えるのではなく体がそれを知っているレベルまでに昇華している。戦う状況が公平ならば、間違いなく今ここにいる中で一番強いのは薬研藤四郎に間違いはない。
薄緑はある考察をする。
それは薬研の戦う姿を見て怖気付いたからこその考えだ。北谷に依頼した者が第三勢力であることを裏付ける事にもなる。この末恐ろしい二人の実力者を自陣に囲えば、社会を裏から支える八咫烏と因幡白兎、そしてその調整役の自分たちもその存在に脅かされることになる。単に八咫烏と因幡白兎が対立することを誘うだけでなく、この国自体の均衡も崩しかねない。それなら薬研を無傷で保護しようとすることにも合点がいく。
その考えに至ると薄緑はどうにかしてこの拘束を解き、それをどうにかして妨害する手段を考え、藻掻く。
「薄緑さん、何をそんなに慌ててるんですか?大丈夫ですよ。二人を見て下さい。すっごく楽しそうに戦ってるでしょ?純粋に戦いを楽しんでる。それ以上の悪さなんて考えてないですよ。」
いつの間にか気が付き起き上がったへし切が、ちょこんと薄緑の横に座って私見を述べる。
「へし切さん、いいところに。この紐をほどいて下さい。二人を止めなくては最悪この国自体が危険に晒される可能性があります!」
「ふふっ、薄緑さんは考え過ぎですよ。それに『人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んじまえ』って言うでしょ?薄緑さんは馬に蹴られて死にたいんですか?」
へし切は薄緑の方を見ず、愛おしそうに藤四郎と北谷の戦う様子を見ながら答える。
「・・・確かに、先ほどから『私は何を見せられているんだ』と言うような雰囲気は何度かありましたが、本当にそうでしょうか?」
「ええ、あのくらいの年頃は『好きなものを覚えてくれていた』とか『妙に気が合う』とか『ハンカチを拾ってもらったから』とか些細なことが恋のきっかけになるんですよ。青春ですよねぇ。」
へし切の返事に言葉を失う薄緑は、再び藤四郎と北谷の戦いの様子を伺う。
(確かに楽しそうだ。本気で戦ってるのに本気で殺そうとはしていない。お互いに好敵手に出会えて、その戦いを心の底から楽しんでいるようだ。)
「だから、大丈夫なんです。薬研ちゃんも北谷を悪いようにはしないし、北谷も薬研ちゃんを悪いようにすることはないですよ。」
「へし切さん、根拠が薄過ぎませんか。」
「えへっ、女の勘です。」
「出ましたね。理屈や根拠を度外視でなぜか真意をつくやつ(笑)」
薄緑は笑うとへし切と同じ顔をして、微笑ましく二人の戦いを見守る。
「『あとは若い二人に任せて』ってところでしょうか。」
「薄緑さん!私もまだ若いんですけど?」
薄緑の言葉にへし切はムスッとした表情を見せると立ち上がり、晒を巻かれた薄緑の足の甲を軽く蹴飛ばす。
「いっ!」
思わず声を上げる薄緑。
「ふんっ!」
と薄緑から少し距離を置いて座り直すへし切。
「私もまだ三十代前半ですよ。」
と苦し紛れに答えるが、
「私は二十代前半です。三十代は充分おじさんです。仲間はずれは薄緑さんだけです!」
へし切はそう言って、薄緑と反対に顔を向ける。
「へし切さん、私が悪かったですから許してください。」
薄緑は観念したように肩を落として許しを請う。
藤四郎と北谷は尚も戦いながらも、そんなへし切と薄緑の様子を視界の隅に納める。
「なんか、あっちはあっちで宜しくやってるようだな。」
「えへへ。二人付き合うのかな?」
「なんで、そこでお前が笑うんだよ。キモイ奴だなぁ。それに、二人は大人だ。ガキみたいに好きになったとか感情だけで恋が動く歳じゃねえよ。組織同士の問題とか色々あるだろうがよっ!」
と北谷の重い一撃が降りかかる。
「私なら二人を全力で応援するけどなっ!」
と藤四郎も力強く一撃を返す。
「いい加減黙らねえと舌噛むぞ。」
「そっくりそのままその言葉返すわよ。あ、あんたは舌噛んだ方が少しは静かになるんじゃない?」
「うるせぇ!お前の方こそ舌噛んで静かになってろ!」
「えへへへぇ。」
「そんな満面の笑みで攻撃してくんなっ!マジできめぇっ!」
「ひっどーーーいっ!!!」
この一撃だけは感情がこもっていた分数段重かった。
それを受けきると二人の間に再び大きな間合いが出来る。
互いが刀を握り直す。僅かに表情が強張る。そして、空気が変わる。それは二人が互いに戦いを楽しむ時間に終わりを告げ、勝負を決める時間が始まる暗黙の合図になる。
互いに睨み合うとお互いの視線でタイミングを計る。互いの視線が『今だ』と告げると、二人同時に踏み込む。
再び激しくぶつかり合う。既にお互いの手の内は出し尽くしているので奇策も通じない。剣撃だけに頼らず、お互い折時に触れれば拳法だろうが、柔術だろうが、ボクシングだろうが、太極剣やフェンシングのような海外の剣術も実践的な喧嘩殺法もなんでもありだ。この僅かな間で二人の奇策は常套策へと成り下がっていた。
互いの技と力と心がぶつかり合う。北谷が薄緑の二刀流を真似して左右の攻撃のリズムを外しても、藤四郎は緩急の激しい八卦掌の動きを上手く取り入れて北谷の剣撃を弾き返す。
藤四郎は水心子正秀だけを握っているが、逆に片手が空くことをイニシアチブにして、少しでも隙を見つけては北谷の襟元を掴み投げ技を繰り出そうとする。北谷がその手を払いのけようとすると、即座にその手の軌道を変えて掌底など別の技を繰り出す。
北谷もまたそれを受け止めれば別の技が降りかかってくると学習しているのでショートフックなど最小限の技でそれらを躱す。
数分だろうか?十数分だろうか?両者一歩も譲らない戦いが繰り広げられる。一見すると藤四郎の方が攻めているので優勢には見えるが、北谷の恐ろしさは守りの間に対策を講じる順応力。手数では藤四郎が上でもその攻撃が段々と有効性を失ってきている。一方の北谷の攻撃も同じく藤四郎の経験値により防がれ決定打に欠ける。
(やっぱりダメだ。長期戦になってきた。幾らわたしが小さい頃から稽古詰めでも、同じく鍛えてきているはずの二十歳前後の男性に体力で敵う可能性は低い。何とか突破口を見つけなきゃ。)
勝敗を決する状況になって藤四郎は相手の持つイニシアチブに焦りを感じ始める。
(ヤバイな。途中休憩出来たとは言え、三戦目。油断したら膝が笑いだしそうだ。一瞬でもそんな隙を見せたら足から狙われる。)
北谷は北谷で己の体の限界を気力で漸く持ち堪えさせていた。
次の攻撃で決まる。何度、そんな予感が走っただろう。そして、裏切られただろう。お互いにそんな予感を孕んだまま再び激突する。
不意に藤四郎の踏み込みが半歩短い。北谷も何かが来ると察する。タイミングがズレたこともあって北谷の右足と藤四郎の左足が突き出し合っている。その北谷の右足を藤四郎の左足が襲う。
(足払い?いや、ローキックか!?)
今の北谷の肉体ではローキック一発で膝から崩れ落ちる。足払いでも受け方を間違えれば、終に膝が笑い出してしまう。そんな危険から多少態勢が崩れてでもその蹴りを素早く右足を持ち上げ、足の裏で受けダメージを最小限にする。
しかし、それだけでは終わらなかった。足の裏で弾かれると藤四郎の左足は膝だけを柔らかく使って、北谷の腰へ回し蹴りを当てる。北谷は一撃目を足の裏で受け、半分背中を見せたような状態だったため、この回し蹴りはきれいに入る。素早く右足を引いて次に備えるために態勢を整えようとする。
しかし、藤四郎の左足はそれを許さなかった。北谷の左太もも、右肘、右手首と次々に蹴りを入れる。一発一発の蹴りは浅くダメージはないが態勢を崩しかけている北谷の体の軸を奪うには充分だった。
北谷がふらつきながらも右足を地面につけて踏ん張ると、尚も藤四郎の左足が、正面蹴りと流れを変えて北谷の顔面を狙う。その正面蹴りを右腕で受け止める。重い一撃だった。刹那、その左足は再び膝を柔らかく使うと軌道を変えて外側から円を描くように北谷の右腕を蹴り上げる。脇が空き、北谷の正面ががら空きになる。
(来るっ!)
そう覚悟し、両腕を顔の正面に交差させて致命傷を避けようとする。
次の瞬間北谷は絶望した。
尚も藤四郎の左足は素早く動き、より高く掲げられる。そして、北谷の頭や肩などではなく頭部を守るその交差された両腕に向かって振り落とされる。正面からの攻撃に備えたその両腕の防御は上からの体重の乗った踵落しにあっさりと瓦解する。
そして、それと同時に目の前には水心子正秀が刃を天にして真っ直ぐに向かってくる。
再度、藤四郎の左足が掲げられたときに、再び大きく捲り上がったジャンパースカートの裾が広がり目隠しになっていた。それをスカートごと突き抜け、北谷の顔面を水心子正秀の突きが襲い掛かる。
(殺られる!)
北谷は死を覚悟したが、同時に諦められない強い気持ちも動いた。
「う”お”ぉ”ぉ”ぉ”ーーー!!!」
北谷は完全に無意識に雄叫びを上げ、体が動いた。
藤四郎の踵落しはしっかり北谷の両腕を払い落としただけではなく、その両腕ごと北谷の体に押し付け足場にしていた。その上での強烈な突きが北谷の正面を襲う。
北谷は後ろに倒れこみながらも、渾身の力で両腕を上げ藤四郎の足ごと持ち上げる。
そして北谷の腕が水心子正秀を下から払い上げる。藤四郎のジャンパースカートは無残にも引き裂かれる。
藤四郎は北谷の押し上げで宙に舞うが、突きの勢いもあり空中を弧を描くように舞うときれいに着地する。しかし、その切っ先は北谷から外れてはいない。
「チッ。」
「おやおや、可愛い女の子にしては口が悪いね。」
北谷は床に大の字になりながらも悪態をつく。
「女の子のスカートの中を覗いといて言うセリフがそれ?」
とまたも頬を膨らませる藤四郎。
「お生憎様。僕はガキのパンツには興味ないんでね。第一、そっちが勝手に見せたんだろ?」
「チッ。」
再び舌打ちをすると藤四郎は北谷の顔の横に刀を突きたてる。
「早く立て。刀を奪っても負けを認めないあんたが、これで負けを認めるとは思えない。その両手にはまだ刀が握られている。だから、早く立てっ!」
一瞬のぞかせた年頃の少女の顔もその一言と同時に別の顔を覗かせる。北谷はその目を知っている。あの夜、五虎退が見せた目と一緒だ。八咫烏の目だ。
(また別のスイッチが入ってる。さっきの攻撃は完全に仕留めに来ていた。これが天然の暗殺者の目か。まるで、虎が獲物を狙う時の目だ。)
幾らかの恐怖を感じながらも、北谷は再び立ち上がる。
その様子を確認すると藤四郎は腰に差していた蜘蛛切を抜く。
「随分と盛大なおもてなしだな。」
「ふんっ。お前は腕の一本や二本切り落とさない限り負けを認めないだろ。」
お茶化る北谷に藤四郎は侮蔑の眼差しを投げかけ答える。
「そりゃ、そうだ。」
そう答えると北谷は再び構える。一方で藤四郎は構えているようで構えていない。宮本武蔵、二天一流の鷙撃の構えだ。
「ははっ。さっき僕が蜘蛛切さんに見せた構えだ。こうして相手にその構えをされるとホントに怖いね。」
「戯言はいいから早く決着をつけよう。」
すでに北谷には取り付く島もないといった様子の藤四郎に北谷は観念する。
(多分、本当に次が最後だ。そして、たぶん僕が負ける・・・。)
北谷は自ら死地に赴く覚悟で、最後の攻撃に踏み込む。
しかし、北谷の攻撃は下段の構えからの受け流しと太極拳の応用で全て軽く去なされる。
後退し、態勢を整えようとするが、そこに藤四郎が逆に深追いしようと踏み込んでくる。その刹那・・・。
パンッ!カキュンッ!
乾いた破裂音と金属が床をたたく音が続く。
「二人ともそこまでです。勝負はすでについています。」
二人が同時に声の元に視線を送ると、そこに立っていたのは陸奥守吉行であった。
北谷は第三者に勝敗を言い渡されることで、負けを認め膝から崩れ落ちる。
「吉行様!」
吉行の元に駆け寄る藤四郎。
パンッ!
再び銃声が響く。
「お兄様・・・、なぜ・・・。」
藤四郎は何が起こったかも理解できず、意識と共に床に沈んでいくのであった。
ご覧いただきありがとうございます。
感想やこのキャラが好きなどありましたら教えていただくと、今後の制作の励みにもなりますのでよろしくお願いします。
勝者は敵に塩を送った藤四郎でしたね。そして、どうして吉行は藤四郎を撃ったのか?藤四郎は大丈夫なのか?次回もお楽しみください。




