第36話 突然の別れ
【夢の異世界編】
その夜、宿屋にリーサが訪ねてきた。
リーサ「こんばんは、カグヤ」
カグヤ「あら、来てくれたのリーサ?」
カグヤは自分の部屋のテーブルへ案内し、お茶を入れた。
リーサ「ええ、カグヤとメアリさんには伝えておかなくてはならないことがあってね」
カグヤ「え?」
しばらく沈黙が続く。
カグヤ「わかった、メアリを呼んでくるわ」
メアリがカグヤの部屋にやってきて、静かに椅子に座った。
カグヤはメアリの前にお茶を出した。
リーサは冬夜について話し出した。
リーサ「2人とも気づいてるかもしれないけど、冬夜にはもう時間がないみたいなの」
カグヤ「え?、どいういうこと?」
メアリは持っていたカップを落とす・・・ガチャン。
メアリ「そんな・・・、私の前からはいなくならないって約束したのに・・・」
リーサ「そう・・・、彼はもう自分では気づいているの。」
リーサ「心配をかけまいと、きっと心の奥底に感情を押し殺してるのでしょう」
リーサ「あなた達、二人が傍にいてくれるから、なんとか正常を装ってたんでしょうね。」
カグヤ「どうにかする方法はないの?」
メアリ「そうです、その為ならなんだってします!」
リーサ「それは、雪籐の暗殺だけよ・・・、でもそれは不可能・・・」
リーサ「メアリ、あなたのスキルに加護がついていると思うんだけど、そのおかげで冬夜は雪籐との接触を免れていたようよ」
メアリ「それなら、私がずっと傍にいれば」
リーサ「そのままでは、いずれ雪籐の目的が達成されて、冬夜は亡き者にされるわ・・・」
メアリ「そんな・・・」
リーサ「彼の意志を尊重してあげて欲しい・・・」
メアリ「うっ、うぅぅぅ」、メアリは顔をぐしゃぐしゃにして号泣する。
カグヤ「なんとかしてあげたかったな・・・」カグヤの頬を涙がつたった。
リーサ「カグヤ、メアリ、彼は私たちの目の前から、何も言わず去るでしょう」
リーサ「でも彼のちからになるには私達では力不足・・・」
リーサ「それでね、私が冬夜の事を調べたんだけどね。冬夜の師匠に剣聖レイという方がいるの」
メアリ「剣聖?」
カグヤ「それはまた、すごい人が師匠なのね?」
リーサ「そう、その人に冬夜の事情を説明して、彼の手助けをお願いしようと思うの」
メアリとカグヤはお互いの顔を見合わせ、頷いた。
カグヤ「わかったわ、冬夜が私たちの元を去った後、剣聖のもとへ行きましょう」
メアリ「はい」
その日は皆眠りについた。
それから数日後、冬夜は3人の前から去ったいった。




