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夢幻泡影(むげんほうよう)  作者: 赤坂純美麗
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第16話 ギルドマスターの志

【夢の異世界編】


ガルフォード「ここが目的地の村、ハノンドだ」

冬夜「へぇー。結構大きな村みたいだけど、何か特産品でもあるの?」

ガルフォード「特産と呼べるほどじゃないと思うけど、この村は農作物を育てることに優れているらしい」

冬夜「なるほど、だから畑が多いわけか」

ガルフォード「そういうことだ。あと、この村の村長に話を聞きに行く予定になっている」

冬夜「そういえば、ガルフォードは冒険者になる前は何をしてたんだ?」

ガルフォード「俺は農業をするためにこの国に来たんだ」

冬夜「農作業のためにわざわざこの国に?」

ガルフォード「ああ、この国は他国と比べて作物が育ちやすい土地らしい。それでな、俺は人々にもっと美味しい野菜を食べてもらいたくて農家になったんだ」

冬夜「そうなんだ。それで、今は上手くいってるのか?」

ガルフォード「そうだな。今のところ順調だよ。ただ、最近は魔物の被害が増えてきていて困っているんだ」

冬夜「ゴブリンか・・・。ゴブリンは繁殖力が高いから、放っておくと大変なことになるんだよね」

ガルフォード「そうらしいな。だが、今の俺達だけでは戦力が足りない。そこでだ! お前さんの力を借りようと思ったんだ」

冬夜「いまのところ俺には特別秀でた力はないんだけど?」

ガルフォード「いいさ! お前さんの剣技と銃撃で魔物を倒して欲しいんだ、味方の数は多いほうがいいと思うだろ?」

冬夜「それはそうだけど、それをわかってのことなら協力するよ」

ガルフォード「さすが冬夜! 話が早い!! ということで、早速村長に会いにいくぞ!」

冬夜「ああ!」


冬夜達は村の中に入っていった。それを遠くから身を潜めて見つめる雪籐の姿があった。

雪籐「くくくっ、冬夜・・・お前の苦しむ様が目に浮かぶよ・・・」

一行は、村長の家を訪ねた。すると、中に招かれて、お茶とお菓子を振る舞われた。


ガルフォード「これはうまいな! 冬夜も食べろよ」

冬夜「ああ、ありがとう」

冬夜は出されたクッキーを食べると、サクッとした食感に思わず感嘆の声をあげた。

冬夜「うまっ!」ガルフォード「だろ? ここの村で作ったものだぜ」

冬夜「すごいな! こんなにおいしいものを作れるなんて」

ガルフォード「だろだろ!? この村自慢の菓子なんだよな」

冬夜「うん、本当においしかった。でも、どうしてこれを俺達に?」

ガルフォード「実は魔物討伐についてほかにも頼みたいことがあるからだ」

冬夜「ゴブリン退治以外の依頼?」

ガルフォード「そうだ。実は最近、村の近くで盗賊が出没するようになってな」

冬夜「盗賊かぁ。それはまた厄介だね」

ガルフォード「そうなんだ。そいつらはいつも手薄な時を狙って村を襲いに来る、おそらく内通者かスパイがいるんだろう」

冬夜「ふむ、ということは待ち伏せして倒せば良いのか?」

ガルフォード「ああ、その通りだ。どうやら奴らの狙いはこの村の食料、金品みたいでな。俺たちは必死になって守ってきたんだが、壊滅させることまでは出来ていないんだ」

冬夜「確かに、四方八方に逃亡されたら追撃もできない、逃亡先で仲間を増やして帰ってきたら壊滅させることなんて無理だ」

ガルフォード「ああ、おかげでこっちも怪我人が多く出てしまって、戦力が低下していて、このままだと村人の不安が募る一方なんだ」

冬夜「分かった、そういうことなら協力させてもらうよ!、メアリ、それでもいいかな?」

メアリ「よいご判断です、私はご主人様に付き従います」

ガルフォード「本当か!? ありがたい!!」

冬夜「とはいえ、俺一人じゃ戦力的に厳しいかもしれないから、ギルドで仲間を募集するけど、それでも構わないか?」

ガルフォード「もちろんだ」


それから冬夜はギルドに連絡を取り、他のギルドにいる仲間たちに声をかけ、村に被害をもたらす盗賊討伐を募集した。

冬夜「というわけで、みんな一緒に行ってくれないか?」


リリアナ「はいですじゃ。私も行きますぞ!」

アナスタシア「当然行くわよ」

レイナード「話はわかった、同行しよう」

カグヤ「冬夜と一緒にいれるなら行くよ!」


冬夜「あっ、ああ、協力してもらえるのは嬉しいよ」(モテてるのか?、まぁ、悪い気はしないな)

ガルフォード「おおぉ! やっぱり頼りになるな。よろしく頼むぜ!」

こうして、冬夜たちは村近くの森に向かい、捜索を開始した。ほどなく盗賊のアジトを発見した。

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