ワールドイーター
神界で浄化スキルを手に入れるために今のスキルを失うしかないのかと、考えていると神獣のホワトラから緊急連絡が来た。
かなり焦った声だったので急いで神界から帰還してみると、空の様子がどこかおかしい。
見たことも無いドス黒い色に嫌な予感を感じながら、ホワトラに言われた王都の外に向かう。
俺の道路整備政策で増えた街人達もこの空は初めてのようで不安そうな声が至る所で上がっていた。
どうやら異世界特有の天候とかそういうのじゃなさそうだ。
「...っ...いた!」
走って王都の城壁の外に出るとすぐそこに人化したホワトラがいた。
「緊急連絡って、この空のことか?!」
「あぁ。これはまずい。星の渦の場所で世界を滅ぼしうる存在の話をしたよな?その時にその存在は2種、片方は魔神だと。」
「あぁ。それは俺が回収して何とかしたよな?」
魔神のコアは簡単に回収できて、しかも使い方によってはアイスを復活させられるかもしれないという総合的には俺にとっては得しかないやつだった。
「うむ。そしてもう片方が...ワールドイーター...この状況だ。」
「...ワールドイーター?」
名前からして魔物か?
「ワールドイーターはただの名称で、起こっていることは、ただ世界の寿命が尽きかけてるってだけだがな。少しずつ世界が欠けてゆく所からワールドイーターと呼ばれている。」
「世界の寿命が尽きかけてるだって!?おいそれって!」
「このまま行けばこの世界は滅びる。魔神が復活のためにこの世界の生命力を吸いすぎたんだ。こんなに早く寿命が来る予定じゃなかったはずだったんだが...な。」
「世界が滅びる?急にそんなこと言われたって...」
衝撃の事実を上手く呑み込めず、思わず頭を抱えた。
が、少し考えてみると世界の管理者である神が世界の滅びをそのままにしておけるわけがないと思い立つ。
世界が滅びると分かれば世界の修復でも何でもやってくれるんじゃないか?
「ゼウスなら!あの人なら頼めば何とかできるんじゃ...」
「昔は世界が壊れそうになれば神々が修復をして直した。でも今は神族法によってそれも出来ない。」
「なっ...なんだよ!神族法!邪魔ばっかりじゃないか!くそが!」
最近、毎日のように神族法の存在で神の手助けを借りれないことに悩まされていた所に今度はこれだ。
思わず怒りのままに地面を殴りつけた。
「気持ちはわかる...神々の中には神族法の存在を邪魔に思う者も多いしな。神族法は神の権能によって作られたものだから..逆に神族法を無力化するような権能持ちが現れればすぐにその面倒な縛りから神々は抜け出せるだろうがな...」
ホワトラ言葉にハッとなってぽっちくんの中に手を入れた。
コツンと魔神のコアに手が当たる感触がする。
いくら俺が最高の錬金術を使えたって俺一人じゃこの世界の崩壊を止められない。止め方も分からない。
でも、こいつを使えば神族法を消して神の協力を経て世界を直せる。
その代わりに...アイスはどうなる?
世界を救うための権能を願えば、アイスを甦らせる権能を取れなくなるんじゃないか?それは...やっとまた一緒に...
...っ...俺は...
ナルニアやムーミュ...アカナ、アーマ、クルミ屋の店長のノア...この世界の人達とアイスは天秤にかける必要も無いだろ?命の重さを考えろ?
頭ではそう分かっているのに...
...アイスは、転移前の世界で俺に生きる希望と目標を与え続けてくれた存在なんだぞ?切り捨てていいのか?
アイスへの思いが俺の判断を鈍らせる...
アイスを切り捨てて世界を救う決断も、世界を切り捨ててアイスを救う決断も俺にはどちらも出来ない...
いやー...ゲームしてたら投稿おくれましたーHAHAHA
さて、みなさんならどちらを取りますか?
この先少しネタバレになっちゃう発言かもしれないので、嫌な人は目次から次話に行くことをお勧めします。
私バットエンドは嫌いなんですよね。




