表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら美少女だったオレ  作者: ウルティ
第二章 この世界の自分

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

99/119

第九十九話 年度末模擬戦

第九十九話 年度末模擬戦

 年度末模擬戦は、学院の大訓練場で行われた。

 普段の授業で使う訓練場より広く、観覧席まで設けられたその場所には、一年生だけでなく、上級生や教師たちの姿もある。

 王国騎士との模擬戦。

 その言葉だけで、生徒たちの空気は変わっていた。

 憧れ。

 緊張。

 恐れ。

 そして、どこか浮ついた期待。

 騎士とは、この国における武の象徴だ。

 学院で学ぶ者にとって、それは将来の目標であり、届くかもしれない頂の一つでもある。

 けれど俺は、その言葉に綺麗なものだけを感じられなかった。


「全員、聞け」


 訓練場の中央で、イザベラ先生が低く言った。


「これから年度末模擬戦を行う。相手は王国騎士二名。目的は勝敗ではない。今の自分が、実戦経験者にどこまで通じるかを知ることだ」


 生徒たちが息を呑む。


「勘違いするな。これは処刑台じゃない。訓練だ。負けることも訓練だ。だが、最初から諦めるための場でもない」


 イザベラ先生の視線が、代表に選ばれた生徒たちを順に見た。


「今の自分を、身体で知れ」


 その言葉の後、二人の騎士が前へ出た。

 一人は、背の高い獣人の騎士だった。

 灰色がかった狼の耳。

 落ち着いた瞳。

 無駄なく鍛えられた体躯。

 威圧するような気配はない。

 けれど、立っているだけで分かる。

 強い。


「カイル・ローヴァンだ」


 獣人の騎士は、静かに名乗った。


「模擬戦とはいえ、こちらも手は抜かない。だが、壊すための剣は振らない。訓練とは、次に立つためのものだ」


 その声には、不思議な重みがあった。

 もう一人は、金茶色の髪を後ろへ流した、整った顔立ちの騎士だった。

 鎧も所作も洗練されている。

 いかにも貴族出身らしい余裕がある。

 けれど、その目は笑っていなかった。


「バルドレック・ガイゼル」


 彼は軽く顎を上げた。


「王国騎士に剣を向ける栄誉を与えられたのだ。せいぜい有意義な時間にするといい」


 丁寧な言葉だった。

 でも、言葉の奥にあるものは、妙に冷たい。

 最初に呼ばれたのはセシリアだった。

 相手はカイル。

 セシリアは木剣を構え、顎を上げる。


「王女だからと手加減されたら、そちらを無礼と受け取るわ」


 カイルは静かに頷いた。


「承知しました。一人の学院生として、お相手します」


 試合は、綺麗だった。

 セシリアはシルの糸を細く張り、足場と視線を誘導した。

 以前なら、ただ相手を絡め取るだけだった糸が、今は道を作り、道を消し、相手の判断を一瞬だけ鈍らせる。

 だが、カイルはその一瞬を見逃さない。

 糸が張り切る前に踏み込み、守護の薄い膜で糸の圧を受け流しながら、セシリアの木剣を弾いた。

 次の瞬間、木剣の先がセシリアの肩口で止まる。


「そこまで」


 イザベラ先生の声が響く。

 セシリアは悔しそうに唇を噛んだ。


「糸を攻撃だけでなく、移動と誘導に使った判断は良い」


 カイルが言った。


「次は、張る前の隙を消すことです」


「負けた相手に褒められても、あまり嬉しくないわ」


「では、次は勝ってください」


「言われなくても、そうするわよ」


 セシリアは顔を赤くしながらも、真っ直ぐに頷いた。

 次はローゼリアだった。


「遠慮したら許さないわよ」


「遠慮できる相手には見えません」


 カイルの返答に、ローゼリアは満足そうに笑った。

 ブライアの荊が伸びる。

 速い。

 細い。

 鋭い。

 ただ絡めるのではなく、逃げ道を狭め、カイルの踏み込み先を消していく。

 ローゼリアは強くなっている。

 けれどカイルは、守護の魔法を必要最低限だけ展開し、荊を壊さず、受け止めすぎず、隙間を通った。

 無理に押し潰さない。

 真正面から否定しない。

 受け止める場所を選び、進む場所を選ぶ。

 最後は、ローゼリアの足元に木剣を滑り込ませ、軸を崩した。


「そこまで」


「……やるじゃない」


 ローゼリアが、倒れかけた体勢のまま笑った。


「制圧力は高い。だが、相手を追い込むほど、自分も型に入る」


 カイルは淡々と言う。


「追い込んだ先に何を置くか。それを一つ増やせば、もっと厄介になる」


「褒めているのか、文句を言っているのか分かりにくいわね」


「褒めています」


「なら、受け取っておくわ」


 ここまでは、本当に訓練だった。

 厳しい。

 けれど、次に繋がる。

 負けても、立ち上がる理由がある。

 空気が変わったのは、バルドレックが前へ出てからだった。


「さて」


 バルドレックは木剣を肩に乗せ、薄く笑った。


「ローヴァンの守りごっこも、学院生には良い慰めになっただろう。だが、実戦はそこまで優しくない」


 カイルの耳が、わずかに動いた。


「ガイゼル卿。これは学院の模擬戦だ」


「分かってるよ、カイル。だから木剣を使ってるだろ」


 その口調に、周囲の生徒たちがわずかにざわついた。

 同じ王国騎士に対する言葉ではない。

 少なくとも、そう聞こえなかった。


「せっかく王国騎士を相手取るんだ。本来の決闘に準じた形式にしよう」


 バルドレックは笑った。


「降参するか、気絶するまで。簡単だろう?」


 イザベラ先生の目が鋭くなる。


「それは学院生の領分ではない」


「無論、真剣は使いませんよ。魔法も致命に至らぬ範囲に留める。あくまで、精神の在り方を学ばせるためです」


「木剣でも、人は壊れる」


 カイルが低く言った。

 バルドレックは鼻で笑う。


「お前は詳しそうだな。壊れる側の痛みには」


 空気が凍った。


「平民上がりの獣人が騎士になれる時代だ。学院生にも夢を見せてやらないとな」


 カイルの表情は変わらない。

 けれど、木剣を握る手に、わずかに力が入った。


「騎士の剣は、弱い者を壊すためのものではない」


「綺麗事は似合うな、お前には。守護の悪魔だったか? 檻の番でもしていればいい」


 バルドレックはそう言って、視線を代表生徒へ移した。


「それで、誰が来る?」


 最初に前へ出たのは、レオス・バルドだった。

 深い緑の髪。

 灰緑の目。

 いつも通り、静かな顔。


「レオス」


 イザベラ先生が声をかける。


「無理に受ける必要はない」


「無理ではありません」


 レオスは短く答えた。

 その声に迷いはなかった。

 でも俺には、その背中が少しだけ硬く見えた。

 非契約者として、ここで退けば笑われる。

 そんなものを背負っているように見えた。


「非契約者か」


 バルドレックが笑う。


「剣一本で王国騎士に挑む。健気なものだな」


「よろしくお願いします」


「礼儀だけはあるようだ」


 試合が始まった。

 レオスは速かった。

 足裏に魔力圧を定着させ、踏み込みを鋭くする。

 剣には薄く魔力圧が纏われ、木剣とは思えない重さで打ち込まれる。

 受けない。

 逸らす。

 間合いをずらす。

 相手の癖を読む。

 派手さはない。

 でも、確かに強い。

 レオスの木剣が、バルドレックの肩口に届きかけた。

 観覧席がどよめく。

 俺も、思わず息を呑んだ。

 やっぱりレオスは弱くない。

 非契約者だから届かないんじゃない。

 届くための道を、自分で削ってきた剣だ。

 だが、バルドレックの目が冷えた。


「……なるほど」


 次の瞬間、拒絶の圧が厚くなる。

 レオスの踏み込みが、弾かれた。

 木剣が腹を打つ。

 続けて肩。

 膝。

 レオスの身体が沈む。

 それでも、彼は立とうとした。


「その踏み込みは悪くない。非契約者なりに考えたものだ」


 バルドレックは、倒れかけたレオスの手首を木剣で打った。

 乾いた音が響く。


「だが、それが限界だ」


 レオスの指が震える。

 それでも、木剣を離さない。


「剣を握る指だけは立派だな」


 もう一撃。

 今度は指を狙った。

 レオスが木剣を落としかける。


「落とすな。非契約者から剣を取れば、何が残る?」


「そこまでだ、ガイゼル卿」


 イザベラ先生の声が鋭く飛ぶ。

 だが、バルドレックは笑った。


「彼は降参していません。決闘形式に同意したはずです」


 レオスは、膝を震わせながらも立ち上がろうとした。

 その姿が、逆に止めにくくしていた。


「お前たち持たざる者は、いつもそうだ」


 バルドレックは続ける。


「少し届きかけると、自分も同じ場所に立てると勘違いする」


 木剣が、レオスの背中を打った。


「王国騎士に必要なのは、願望ではない。選ばれるだけの器だ」


 レオスが地面に膝をつく。

 それでも、まだ意識はある。


「降参するか?」


 バルドレックが問う。

 レオスは答えなかった。

 ただ、木剣を握っていた。

 その沈黙を見て、バルドレックがもう一度木剣を振り上げる。

 カイルが一歩動いた。


「そこまでだ」


 その声は、低かった。

 イザベラ先生も同時に前へ出る。

 バルドレックは、わざとらしく肩をすくめた。


「分かりました。どうやら学院の決闘は、ずいぶん優しいらしい」


 レオスは治療担当の方へ運ばれた。

 顔は伏せたまま。

 それでも、木剣だけは最後まで離していなかった。

 俺の拳が、知らないうちに握られていた。

 次に呼ばれたのは、ニカだった。


「ニカ、無理しないで」


 俺が言うと、ニカは肩をすくめた。

「さっきの見たら、無理じゃ済まない気もするけどね」


「だったら」


「でも、下がらないよ」


 ニカは前を見た。


「レオスが下がらなかったのに、私が下がったら、なんか嫌じゃん」


 ニカらしい言葉だった。

 でも、胸がざわついた。

 バルドレックはニカを見ると、楽しそうに笑った。


「次は獣人か。丈夫そうで助かる」


「試してみる?」


「言葉も理解するのか。結構なことだ」


 セシリアの顔が険しくなる。

 ローゼリアの目が冷たく細まる。

 カイルの耳も、わずかに伏せた。


「同じ形式でいいな?」


 バルドレックが問う。

 ニカは笑った。


「いいよ。丈夫かどうか、試してみれば?」


「そうか。獣人は素直でよろしい」


 試合が始まった。

 ニカは低く走った。

 バンデットが衝撃を逃がし、足裏から放出された力が踏み込みを変える。

 バルドレックの木剣が振られる。

 ニカは受けない。

 ずらす。

 逃がす。

 返す。

 その動きは、以前よりずっと洗練されていた。

 ニカの手が、バルドレックの膝裏へ届く。

 体勢が崩れた。

 訓練場がどよめく。


「……獣のくせに」


 バルドレックの声が低くなった。

 ニカは笑った。


「騎士のくせに、思ったより遅いね」


 次の瞬間、拒絶の魔法が膨れ上がった。

 ニカの身体が弾かれる。

 木剣が脚を打った。


「獣人は脚が自慢なのだろう?」


 もう一撃。


「なら、まずそこを潰す」


 ニカが片膝をつく。

 バルドレックは止まらない。


「どうした。丈夫なのだろう?」


 木剣が脇腹を打つ。

 ニカの息が詰まった。


「痛みに強いというのは便利だな。どこまでが訓練か、こちらも試せる」


「ガイゼル卿」


 カイルの声が飛ぶ。

 バルドレックは振り返りもしない。


「うるさいな、カイル。お前の守りごっこと一緒にするな」


 ニカが歯を食いしばって立とうとする。


「立つか。やはり獣はしつこい」


 背中に木剣が落ちた。

 俺の足が、一歩前に出かける。

 セシリアが息を呑み、ローゼリアが俺の腕を掴んだ。


「まだよ」


 ローゼリアの声も震えていた。

 まだ。

 その言葉が、喉に刺さる。

 バルドレックは倒れたニカの近くに立ち、見下ろした。


「戦えなくとも使い道はある。荷運び、囮、盾役、見世物。獣人は人より用途が多くて羨ましい」


 ニカの指が、土を掴んだ。


「私は……誰の道具でもない」


「なら、道具以下だ」


 その瞬間、頭の奥で何かが切れかけた。


「言葉を慎め」


 カイルが言った。

 バルドレックはようやくカイルを見た。


「何だ? お前には耳が痛かったか?」


 カイルは答えない。

 ただ、じっとバルドレックを見ていた。


「降参するか、獣人」


 バルドレックが問う。

 ニカは、笑った。

 弱々しく。

 でも、確かに笑った。


「……まだ」


「そうか」


 木剣が振り上げられる。


「そこまでだ!」


 イザベラ先生の声が響いた。

 今度は命令だった。

 バルドレックは、ゆっくりと木剣を下ろした。


「承知しました」


 だが次の瞬間、ニカの足元の地面に拒絶の魔法が叩き込まれた。

 直接ではない。

 あくまで地面。

 けれど、その衝撃でニカの身体が転がった。


「失礼。手元が滑りました」


 バルドレックは笑った。

 ニカは治療担当のいる端へ運ばれた。

 肩で息をしている。

 意識はある。

 でも、立ち上がれない。

 俺の中で、熱が膨れ上がっていた。

 次の代表が呼ばれる。

 獣人の女生徒だった。

 名前は、よく知らない。

 合同訓練で何度か見たことがある程度の子だ。

 彼女は、木剣を握ったまま動けなかった。

 視線は、治療担当の側に座らされたニカへ向いている。

 自分が次にああなると、もう分かっている顔だった。

 木剣の先が、小さく震えている。

 バルドレックが笑った。


「どうした。獣人はまだ残っているのだろう?」


 誰も、すぐには声を出せなかった。


「次は少し長く持ってくれると助かる」


 その瞬間、俺は前へ出ていた。


「私が出ます」


 訓練場が静まり返る。

 イザベラ先生の視線が飛んできた。


「アイリス。お前は代表ではない」


「分かっています」


「これは勝手に割り込む場ではない」


「だったら」


 俺は、怯えている獣人の女生徒を見た。


「あの子に、降参するまで殴られろって言うんですか」


「アイリス」


 ニカの声が聞こえた。

 かすれていた。


「だめ。あいつ、嫌な感じする」


「うん」


 分かっている。

 でも、止まれなかった。

 観覧席がざわつく。


「アイリス・シエーレが出るのか?」


「でも、あいつ魔法は使えないんだろ?」


「顕現もできないって聞いたぞ」


「双子悪魔って言っても、扱えないなら意味ないじゃないか」


「王国騎士に敵うわけない」


 バルドレックが、それを聞いて笑った。


「ほう。噂の双子悪魔の契約者か」


 彼の目が、俺を値踏みする。


「魔法も使えず、顕現もできず、顕装もできない。なるほど、噂とは便利なものだな」


 俺は黙って木剣を構えた。


「王女殿下とヴァルンハート家に近づき、商会の金で名を売っただけの小娘が、騎士に剣を向けるか」


 口の中が、ひどく乾いていた。


「美しい見世物ではある。だが、戦場で顔の造作は役に立たん」


「黙れ」


 自分でも驚くほど、低い声だった。

 空気が止まる。

 バルドレックの眉が動いた。


「今、貴族であり王国騎士である私に、何と言った?」


 俺は、もう言葉を選べなかった。

 アイリス・シエーレとしての綺麗な口調ではない。

 前世の俺が、怒鳴っていた。


「黙れって言ったんだよ、クソ野郎」


 ざわめきが、悲鳴に近いものへ変わった。

 バルドレックの顔から、笑みが消える。


「よかろう」


 彼は木剣を構えた。


「ならば、教えてやる。身の程というものを」


 試合は、最初から一方的だった。

 俺は踏み込む。

 バルドレックの拒絶が、それを弾く。

 見えない壁に叩きつけられたように、身体が揺れる。

 それでも剣を振るう。

 届かない。

 もう一歩。

 弾かれる。

 木剣が肩を打った。

 息が詰まる。

 次に脇腹。膝。背中。

 視界が揺れる。


「どうした、双子悪魔の契約者」


 バルドレックの声が降ってくる。


「魔法はどうした? 顕現は? 顕装は?」


 木剣が、俺の背中を打った。


「ああ、できないのだったな」


 痛い。

 でも、倒れない。


「非契約者に同情し、獣人に肩入れする。実に美しい友情ごっこだ」


 また拒絶の圧。

 身体が後ろへ弾かれる。


「だが、持たざる者は持たざる者。獣は獣。小娘が怒ったところで、価値は変わらん」


「黙れ」


「またそれか」


 バルドレックは笑った。


「お前は本当に面白いな。持っているのに使えない。価値があるように見えて、中身は空だ」


 俺は何度も斬りかかる。

 届かない。

 弾かれる。

 打たれる。

 それでも、退かなかった。

 勝てない。

 届かない。

 それでも、退く理由にはならない。

 その時、バルドレックの視線が、ほんの一瞬だけ外れた。

 俺ではない。

 訓練場の端。

 治療担当の近くにいるニカ。


「そうだ。獣人は丈夫だったな」


 彼の木剣が動いた。

 拒絶の魔法が、俺へ向かってくる軌道から、わずかにずれた。

 違う。

 今の軌道は、俺じゃない。

 こいつは、ニカを見た。


「あぶない!」


 カイルの声が響いた。

 同時に、イザベラが動く気配がした。

 でも、遅い。

 まさか王国騎士が、模擬戦中に、休んでいる生徒へ魔法を向けるなんて。

 その一瞬の遅れ。

 俺は地面を蹴った。

 防御なんて取れない。

 剣を構える余裕もない。

 考える暇もない。

 それでも、そこに立つ以外の選択肢はなかった。


「アイリス!」


 ニカの声。

 次の瞬間、見えない何かが俺の身体を叩いた。

 拒絶の魔法。

 弾くための力。

 寄せ付けないための力。

 お前は来るなと、押し返す力。

 それが無防備な身体の奥まで響いた。

 息が詰まる。

 足が浮く。

 視界が白く弾ける。

 地面に叩きつけられた瞬間、右肩が焼けるように熱くなった。

 偶然じゃない。

 制御の乱れでもない。

 こいつは、今、ニカを狙った。

 頭の奥で、低い声が響いた。

 ――壊せ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ