第24話 −リオの能力−
疾走!!!!!!!
「自分がどんな能力を持っているかって、わかる?」
「え?」
何故そんなことを聞いてくるのだろうか。と、質問の意図がわからず、思わず顔を顰めてしまう。
「もしかして、わからない?」
「うん...」
レイはそれを聞くと、なにやら悩んでいる様子だった。
「おかしいな...」
「なにが?」
「リオから魔力を感じるんだ。」
「どういうこと...?僕はれっきとした人間だ。人間は魔力を持っていない。」
白やダネスは、一度も僕の魔力の話をしていなかった。
「"普通は“ね。」
レイは意味ありげに言う。
「...僕が普通じゃないって言いたいの?」
少し不満気に聞く。
「悪い意味じゃないよ。ただ、悪魔や神の混血だって可能性もあるわけだ。それに、"能力を持った人間"てのもいるわけだし。」
「悪魔や神の混血はわかるけど、能力を持った人間って何...?」
「どっかのマッドサイエンティストが人工的に作ったらしいよ。」
「なんか説明雑じゃない...?」
「そんなことはない。と、話が少しズレたね。」
レイはそう言うと、再び魔力について話し始めた。
「リオから感じる魔力からは、"リオの魔力ではないもの"が混じってる。別の誰かの魔力だ。しかも、人間の正気に寄せられてるから普通にしてたら気づかない。まるで、リオの魔力を隠すかのように。」
「なに、それ...」
恐怖や疑問が一気に押し寄せてくる。
「それに、その魔力、知ってる気がする。」
「え、そうなの?」
「まぁ、それは置いといて...」
「いやいや!!置くな!?」
「多分そのことについてはいずれわかると思う。」
「そんなことを言われても......」
「とりあえず、今ここで能力をはっきりさせておいた方がいい。まずは手を出して。」
レイはそう言うと、こちらに手を差し出す。
「手を握れば、僕の能力がわかるの?」
「うん。」
「へぇ、すごい。」
「まぁ、これは正式な方法ではないんだけどね。こっちのほうが早いからね。」
「そうなんだ。」
リオはそう言いながら差し出された手を握る。
「っ!?」
手を握られた瞬間、得体のしれない"何か"が、纏わり付くような感覚が全身を支配する。
「げほっ!げほっげほ......」
このままでは危険だと本能が警鐘を鳴らし、握られていた手をとっさに離す。
「レイ!大丈夫!?」
リオの心配する声が聞こえてくる。大丈夫だ。とすぐに問いかけに応えようとしたが、それができないほどに、余裕がなかった。
「げほっ...はぁ、はぁ..はぁ...」
何だ、今のは...何が起きたんだ?
今の状況を把握しようとするが、体がパニックを起こしてしまったのか、呼吸が乱れ、動悸が早く、全身に力が入らない状態だった。
「レイ!しっかりして!」
リオは、何が起きたのかわからず、混乱している様子だ。
「はぁ、はぁ...すまない。だい、じょうぶだ。」
パニックを落ち着かせるため、顔がリオに見えないように仮面を少しずらし、何度か深呼吸をする。
「ふぅ...なんとか落ち着いたかな。」
「よかった...死んじゃうかと思った......」
リオは、今にも泣きだしそうな顔でそう言う。
「驚かせてごめん...まさかリオが"打ち消しの能力"を持ってると思わなくてね。いやー、びっくりだよ!」
レイは、先程の出来事がなかったかのように元気に笑っている。
「...?」
レイを見ていると、なにか違和感があることに気がつく。
「耳が、長い...?」
〜キャラ紹介〜(現在わかっている情報)
名前:レイ 身長:約170cm 体重:約58kg 種族:?
年齢:? 好きなもの:読書 苦手なもの:特になし
その他:レイは兵士の中で一、二位を争うほどの実力者で、学問でも常に上位にいる。いちばん得意としている武器は"薙刀"である。ちなみにレイがなぜ仮面を被っているのかは謎。素顔を見たことがある者は一人もいないのだとか......




