第21話 −青と獣−
またまたお久しぶりです。失踪はしません
「久しぶりだな、ヨウ。」
声のする方へと目を向けると、そこには、襟足が少し長く、灰色の髪をし、簡素な服を着た女性が立っていた。
「おう、久しぶりだな。元気にしてたか?」
「もちろん!」
女性は腰のあたりに見える尻尾のようなものを左右に激しく振りながらそう言う。
そう、今僕の目の前にいる灰色の髪の女性には、犬のような耳と尻尾が生えていたのだ。
「それよりもヨウ、その子は誰?もしかして新しい訓練兵か何か?」
「まぁ、そんなとこだ。」
「そっか!!じゃあこれからここで一緒に訓練をしていく仲間ってことだから、自己紹介しなきゃね!」
灰色の髪の女性はそう言うと、こちらを向いて姿勢を正す。
「私の名前は───」
「ゴルァ!リュコォ!!どこに行きやがったぁ!!!」
女性が名前を言おうとしたその瞬間、どこからかけたたましい声が響く。
「げっ!あの鬼教官気づくの早すぎ...」
女性はおじさんの後ろに身を隠す。
「さっさと出てきたほうが身のためだぞ!」
先程と同じ声が聞こえてくる。
「あわわ、どうしよう...」
女性の尻尾は、怯えた犬のように垂れ下がっている。
「どうしよう、足音がどんどん近づいてきてるよぉ...」
耳に意識を集中させ、音を聞いていると、確かに足音が"2つ"こちらに近づいてきているのがわかった。
「おーい、ここに居るぞー!」
「なっ...!?」
突然、おじさんが手を大きく上げ、声の主にこちらの存在を示す。
「ヨウのばか!!何やってるんだよ!!」
「はっはっは!別に良いじゃねぇか!」
おじさんはとても楽しそうに言う。
「笑ってんじゃねぇよ!!?」
そんな言い合いをしていると、
「見つけたぞぉ...リュコォ......」
横から凄まじい気配を感じる。その方へと顔を向けると、そこには、ムキムキで強面な大男とその隣に、背が高く、笑った顔が描かれている白い仮面を着けた青い髪の男が立っていた。
「ヒッ...!」
「よっ、相変わらずだな。アキラ、レイ。」
「久しぶりだな、ヨウ。」
青髪の男は、おじさんを見ると笑顔でそう言う。それとは逆に、男がおじさんを見ると、一瞬驚いたような顔をした。
「お前、帰ってきてたのか。」
「まぁ、こいつを預けたらまた戻るんだけどな。」
おじさんはそう言うと、僕の背中に手を回し、二回ほど叩く。
「なるほどな...で、まだなにか要件があるんだろう?」
「よく分かってんじゃん!さすが、俺の親友!」
「まぁ、その話は後で聞くとして、まずは......」
男は女性の方を向く。
「訓練を無断で抜け出した落とし前はきっちりとつけてもらうからな、リュコ。」
「だ、だってだって!ヨウが久しぶりに帰ってきてたから!!」
「言い訳無用!さっさと訓練に戻るぞ!いつもの10倍はキツめにしてやるからな、覚悟しておけ!」
「れ、レイ!助けて!!」
女性は青髪の男に助けを求める。
「ごめん、リュコ。今回は流石に無理そう...」
「"今回は"ということは前にも何度か助けているのか?」
「あ......」
「貴様らはどうやら訓練が足りんようだな。二人まとめて鍛え直してやる!」
「レイのばかぁ〜。」
「あはは...」
「二人とも頑張れよー。」
青髪の男と、獣の耳としっぽを生やした女性は、大男に連れて行かれるのであった。
新しいキャラいっぱいだね〜




