3話 最初の攻略対象
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金星「ごめん〜火星くん、
あたし今そういう気分じゃないんだ〜。
喉が固形物を拒否してるっていうか…?
体を動かしたいというか…?
また今度一緒に、なんかおいしいもの食べようね。」
火星「そっか…ごめんね。」
火星くんはいつも元気だから落ち込むとすごく分かりやすい。
…チャンスかも。落ち込んでる今こそ。……ごめんね。
月「火星くん〜、よかったらぼくたちとご飯を食べない?」
火星「!!ほんと?!嬉しい〜!食べる〜!」
こんな純粋な子の心を傷つけていいものか…。
自分たちは、天体たちが集まる場所でご飯を食べることに。
意外とここ、なんでもあるんだよなぁ…。
どこの家にでもありそうな、リビングみたいな感じ。
お風呂だって娯楽で入れるし…。キッチンもある。
月「…で、火星くんは何が食べたいの?
…《オムライス》、とか?」
火星「うーん、オムライスもいいけど…」
あ、これ早速トラウマに踏み込もうとしてるな…。
ちなみに特に変化はなし、オムライスでは思い出さないか。
なんか自分も言わなきゃ…。えっと、えっと〜…。
地球「か、《カレー》なんてどうかな!!」
火星「…うーん…。!!オレ、親子丼食べたい!!」
自分と月くんはお互いの顔を見る。多分、月くんが
考えていることは、
((トラウマ刺激できなかったなぁ……))
…だろうなぁ。
月「わ、分かったよ。」
パチンッ。月くんが指を鳴らしたと思えば…。?!
3人分の親子丼が出てきた?!え?!
月「地球、天体たちはね、出したいものが物であれば、
なんでも出せるんだよ…だから、ね?」
最後の意味深な一言、きっと…。
「出した物でトラウマを刺激していこう!」
…かなぁ。
火星「…?…。親子丼…。なんか…うーん…。」
3人で親子丼を食べながら会話に花を咲かせつつ、
自分たちは火星くんのトラウマを探っていた。
月「なんで、《髪》をちょんまげにしてるの?」
火星「これね、金星さんが提案してくれて!
それから気に入ってずっとこの髪型なんだ!」
地球「火星って、すごく《寒い》らしいね、
自分が人間だった頃、《授業》で聞いた事があるよ。」
火星「そう!火って入ってるのに矛盾してるよね、
…あとさ、いつまで妄想してるの?現実見なよ!」
分かりやすく傷ついている自分を
月くんは無言でだけど、
優しく背中を撫でて安心させてくれた。
月「ここは、《楽しい》?」
火星「うん!すっっごく!!」
…難しい!ヒントなしでトラウマに踏み込むなんて…。
考えろ…、火星くんの言動を…。………!!
よく、火星くんはとある人物と一緒にいることが多い。
いや、さっき来たばっかだけど、そんな感じしかしない。
…いい事思いついた。
あの人とあれを混ぜれば…ワンチャン…。
地球「…ごめん、いきなり自分語りになるんだけど、
《兄弟》っていいよねー。特に《お姉ちゃん》とか。
自分、《一人っ子》だったから羨ましくて〜…。」
月「そうなの、一人っ子も楽だよ。…?…!あっ…」
火星「?!…姉ちゃん…え、あ、そ、そうだね!!いいよね!」
…いい感じに取り乱してる。
月くんも自分に無言で「よくやった」とグッドをしている。
さぁ、畳み掛けるぞ…。
地球「そういえば、金星さんって、
お姉ちゃんっぽいよね、なんか、雰囲気がさ。
いつも元気で弟を《引っ張って》くれそうだなぁって。」
月「分かる〜《綺麗》で《美人》だし。」
火星「……あ、…。」
自分は火星くんの方を見る。
火星「…っ。そんな…。嫌だ…、嘘、あぁ…ぁぁ…」
月「…何があったのかな?しんどいことは
吐き出すだけで《楽》になるから、良かったら話してみて。」
オレは朝日 楓。
オレ…オレには13歳離れた姉ちゃんがいた。
名前は…朝日楽々(あさひらら)。
らら姉ちゃんはアニメで見るような、
優し〜い、甘々お姉ちゃん!…ではないけど、
綺麗で、美人で、いつも元気で
弟であるオレを引っ張ってくれる存在。
そんな、らら姉ちゃんが、オレは大好きだった、のに。
警察から電話が。ママが電話に出ると、聞こえてしまった。
「娘の朝日楽々さんは先程、
路地裏で全身を強く打った状態で発見されました」…と。
それからママとパパはオレを連れて、らら姉ちゃんが救急車で
運ばれた病院に向かったが、…遅かった。
らら姉ちゃんの方が早かった。
それからママとパパはおかしくなった。
二人ともいつもお仕事で朝からいないのに、
家にずっといるようになった。
「嫌だよ!離して!誰か助けて!!死にたくない!!」
ママとパパはついに狂ってしまった。
オレをいきなり車に乗せて、着いた場所が…山だった。
降ろされて、山深くまでやってきて。いきなり立ち止まったかと
思ったら…。パパは包丁を取り出した。
ママはオレを動けないようにする。抵抗したくても、
体の小さい、力が弱いオレはどうにもできなくて…。
最期は…ただただ痛かった。身も心も。
月「…話してくれて、ありがとう。どう?
地球が転落死だの、名前とか
言っていた意味がやっと分かったでしょ?」
火星「…そ、ういうこと、だったんだね…。
酷いこと言って、ごめんなさい…。」
地球「思い出してくれたのなら良かったよ。」
火星「こんな酷い記憶、忘れたままでいたかったよ!
なんで思い出させるようなこと言ったの!」
月「それはね…。」
月くんが説明してくれる。天体たちの記憶を思い出させて
最終的には成仏させたい、と…。
月くんが自分の前で言っていた、トラウマを刺激して、
という言葉は使わず、優しく説明していた。
火星「そっか…みんなのために…。
オレは、みんなは囚われの身ってことだね。
月くんと地球くんで頑張ってくれたんだね、ありがとう…。
…もし、邪魔じゃなかったら、オレも
その作戦?に協力してもいいかな、…二人の力になりたい!」
地球「!ありがとう!月くんも、それでいいよね」
月「もちろん」
火星「…!ありがとう!一緒に頑張ろうね!!」
月「とりあえず、火星くんの
名前やトラウマ、死因をまとめよう。
名前は朝日楓
トラウマは〈お姉ちゃん〉だと思われる。
お姉ちゃんの名前が、朝日楽々(あさひらら)。
そして、死因は親に《殺された》こと、だね。
トラウマだけを掘り出しても死因も分かるのか…。
逆も然り…。なるほど、それにしても、地球。
すごかったよ、今回初めてだったのに打ち合わせせず、
火星くんのトラウマに触れちゃうなんて」
地球「はは…ありがとう。何となく、ね。」
月「絶対色々考えてたでしょ、顔でわかるよ。
…さて、次は誰を攻略しようかな。
男性の天体、木星さん、天王星さん
のトラウマを暴いた方がやりやすいかな…。」
地球「…実は自分、提案があります。」
月「誰を選ぶの?」
地球「金星さん、…ここまで言えば、頭のいい月くんなら
分かってくれる…って信じてる。」
月「!なるほど、めちゃくちゃいいね。
つまり、こう言いたいんでしょ、
金星さんは朝日楽々、だって。」
地球「その通りでございます、さすが月くん。」
月「…フッ…。さっきからその敬語はなんなのー…。
よし、次は金星さんに決まりだね。
火星くんに色々聞いてみようか。」
月くんは自分のいきなりの敬語で吹き出していた。
火星くんのトラウマにも触れることもできたから、
意外と自分、人の心を理解する力があるのでは…?!
…こんなこと、月くんに言ったら鼻で笑われそうだなぁ…。
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火星くんの資料
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金星さんの資料
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