私の高校時代 後編
「私は嫌いです。小さな犬みたいにトコトコついて行きそうで。」
「犬って、失礼だなあ。」
すると後ろから走ってくる足音がする
「せ、先輩!美優先輩!これ、受け取ってください。」
「ん?あー!ありがと。これなに?」
「読めば分かりますので。それじゃ、」
というと少し恥ずかしそうにして来た道を戻って行った。
なんなんだろう。そう思いながらも封を開ける。
「あ、これラブレターだ。」
「良かったですね。」
「羨ましい?」
「なんでそうなるんですか。」
「別に?」
と美優は後輩の女の子から受け取った手紙を読み終えると
「まだあの子近くにいると思うから返事行ってくるね。」
と聞いて彩は咄嗟に美優の手首を掴んで止めた。
「どうしたの?」
「あっ、いやその」
無意識だった。無意識に美優の手を掴んで止めていた。だが行かせては行けないと何かが告げている。
「行かないで、ください。」
「どうして?」
「その、行って、欲しくないから、です。」
「それじゃ理由にならないよ。」
とすこし笑いながら近ずいてくる。
「その、ずっと美優さんのこと見てたんです。」
「知ってる。」
「いつも周りに人がいて仲良くしてて少し羨ましいなって。でも美優さん綺麗だし、可愛いから勇気出なくて…。」
「それも知ってる。」
「今日、隣に来て一緒に下校してくれて、このままずっと隣にいて帰ってくれるんだなって思って嬉しくなってました。でも隣から離れちゃうの嫌だなって…行って欲しくないって思って止めました…」
「なんで顔隠すの?」
「見ないでください…。」
「でそういう気持ちって別の言い方ってあるよね。それってなんて言うの?」
「えっと…」
「ん?」
と美優は悪魔のように誘ってくる。
「悪魔…」
「なに?」
「その、私、美優さんのことが、好きみたいです。」
「はい、よく出来ました。」
と美優はそう言うとニコッと笑った。
彩は顔を触れたものを全て溶かしてしまいそうな勢いで赤く染める。
「返事はしないんですか。あの子には返事言いに行こうとしたのに。私にはナシですか。」
「僕ね、彩さんのこと知ってたよ。なんでも知ってる。よく知ってる。」
「…何が言いたいんですか。」
「君が僕の事いつも見てたってこと?そして僕も君のことずっと見てたってこと。」
「え?」
「僕も彩さんのこと好きみたい。友達としてじゃなくて貴女を恋愛対象として。」
「美優…さん…ずっと私の隣に居てくれますか?」
「いいよ。」
とその言葉を聞いた瞬間彩は泣き始めた。
「あ、ああなにか嫌なこと言った?ごめんね」
「違うんです。嬉しくて。叶わない恋だと思ってて…半分諦めてて…」
「半分諦めてなくて良かったね。」
「はい…私と、付き合ってくれますか。」
「はい。ずっと彩さんの隣にいてあげます。」
こうやって私たち2人は高校2年生の夏休み前、お付き合いすることになった。
「って彩いきなり泣き出した時はビックリしたよ。」
「そんな話しないでよ恥ずかしい。」
「でもずっと隣にいて良かったよ。今すごく幸せだから」
「なにそれ臭い。」「うるさいなあ。」




