↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で使える、35歳営業マンのいい人戦略 ~せっかく生まれ変わったから、ハーレムくらい目指します~  作者: kammy


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
35/41

第三十五話 作戦会議

翌日。


 俺たちは王城に来ていた。


 俺、リカ、ミカフィーヌ、ユカ、ハボリム。


 そして――。


「ザコーニ伯爵家を調べる、ですか」


 俺が昨日の話を説明すると、ユカが頷いた。


「はい。お母様とミオーリさんの件もありますし、放っておくわけにはいきません」


「じゃあ、直接確認しよう」


「直接?」


「うん」


 俺はミカフィーヌを見る。


「ミカは、もう調べてくれたよね」


「はい」


「だったら、次は俺たちが中に入って、何を企んでいるのか確認すればいい」


 ハボリムが頷く。


「なるほど」


「でも、どうやって?」


 リカが首を傾げる。


「こうする」


 俺は手を前に出した。


 空中に魔力を展開する。


 すると――。


 目の前に映像が浮かび上がった。


「……?」


 リカは特に驚かない。


「ああ、あれね」


「知ってるの?」


 ユカが驚く。


「前にレンと一緒に作ったやつ」


「ああ」


 そうだった。


 これは以前、リカと一緒に作った魔法だ。


 離れた場所の映像をリアルタイムで送る。


 いわば――生配信。


「これを使えば、俺たちが潜入しているところを、ここで見られる」


「ここで?」


「うん。リカに受信してもらう」


 リカが頷く。


「できると思う」


「じゃあ決まりだな」


 俺は笑った。


 俺とミカとハボリムでザコーニ伯爵家に潜入する。


 そして、その様子を王城にいるリカへ送る。


「……」


 ユカとハボリムが顔を見合わせた。


「どうしたの?」


「いえ……」


 ユカが苦笑する。


「また、とんでもない魔法が出てきたなと思いまして」


「拙者も同じです」


「もう驚くのも疲れてきました」


「分かりますな」


 二人が妙に納得し合っている。


「?」


 俺にはよく分からなかった。


     *


「では、私はお兄様に相談してきます」


 ユカが立ち上がった。


「うん。よろしく」


 ユカは一人で部屋を出ていった。


 しばらくすると――。


「レン様」


 王城の侍従がやってきた。


「レオン殿下がお呼びです」


「分かりました」


 俺たちは侍従に案内され、別の部屋へ向かった。


 中に入る。


 そこには王と宰相。


 そして、ユカと一人の青年がいた。


「来たか」


 王が言う。


 青年が立ち上がる。


「初めまして」


 俺も頭を下げた。


「初めまして。レン・クロイツです」


「私はレオン・フォン・アルヴェリア。第一王子だ」


「レオン殿下」


「ああ」


 レオン殿下は俺を見る。


「妹から話は聞いている」


「そうなんですか」


「かなり面白い話をね」


 ユカが嬉しそうに口を挟む。


「お兄様、この魔法が本当にすごいんですよ」


「ほう」


 レオン殿下が空中の映像を見る。


「それで、今回の作戦か」


「はい」


 ユカが説明する。


「レンさんたちがザコーニ伯爵家へ潜入して、そこで行われていることを確認します」


「なるほど」


「そして、その様子をこの魔法でこちらへ送ります」


 レオン殿下が少し考える。


「父上に報告してくる」


「お願いします」


 レオン殿下は部屋を出ていった。


     *


 しばらくして。


 侍従が再びやってきた。


「皆様、こちらへ」


 俺たちは案内され、王と宰相の前に集まった。


 レオン殿下もいる。


「話は聞いた」


 王が言った。


「ザコーニ伯爵家を調べるのだな?」


「はい」


「そして、わしもその魔法を見られるのだな?」


「……はい」


 王の目が輝いた。


「わしも見たい!!」


「陛下」


 宰相が呆れたように言う。


「目的は証拠の確保です」


「分かっておる!」


「本当に分かっておりますか?」


「もちろんだ!」


 王は少しだけ真面目な顔になる。


「証拠を押さえる。そのうえで――わしも見たい」


「……まあ、よいでしょう」


 宰相がため息をついた。


「ただし、ザコーニ伯爵本人をその場で捕らえるのは避けてください」


「え?」


「泳がせます」


 宰相が続ける。


「どこまで関与しているのか。誰から指示を受けているのか。可能な限り証拠を集めたい」


「なるほど」


 俺は頷いた。


「じゃあ、実行する人たちは捕まえていいんですね?」


「ええ。ただし、生きたままです」


「分かりました」


 俺は少し考える。


「捕まえた人から、実行部隊のアジトを聞けばいいんですよね?」


「……まあ、そうですが」


「じゃあ、そこも全員捕まえる」


 宰相が俺を見る。


「君は本当に簡単そうに言うな……」


「大丈夫だと思います」


 そのとき。


「俺も参加しよう」


 声がした。


 振り返る。


 そこにいたのは――父さんだった。


「父さん?」


「陛下から呼ばれた」


 父さんが俺の隣に立つ。


「潜入するなら、俺も行く」


「うん」


 これで決まった。


 潜入するのは――。


 俺。


 ハボリム。


 父さん。


 ミカフィーヌは城で待機だ。


「ミカフィーヌは、ここで待っていてくれる?」


「はい」


「リカは映像を受け取ってほしい」


「分かった」


「ユカもここに残るんだよね?」


「はい。私も見ています」


 俺は頷いた。


「じゃあ、準備しよう」


「待て」


 父さんが言った。


「どうやって潜入する?」


「ああ、それなら大丈夫」


「何がだ?」


「変幻魔法を使う」


「変幻魔法?」


 俺は魔力を集中させた。


 身体の輪郭が変わる。


 顔が変わる。


 髪型も変わる。


 服装まで変化する。


 次の瞬間。


 そこにいたのは――。


 俺とは別人の少年だった。


「…………」


 全員が固まった。


「…………え?」


 父さんが絶句する。


 レオン殿下も目を見開いている。


 王と宰相まで言葉を失っていた。


「これなら、捕まえた連中の姿を真似して潜入できる」


「……」


 誰も答えない。


 ふと横を見る。


 ユカとハボリムが目を合わせていた。


「……」


「……」


 二人とも、もう驚くことすら諦めたような顔をしている。


「どうしたの?」


「いえ……」


 ユカが苦笑する。


「もう何でもありません」


「左様ですな」


 ハボリムも頷いた。


 俺は気にせず話を続ける。


「まず、ミカが見つけてくれた連中が本当に来るのを待つ」


「その者たちを捕らえるのですね」


 宰相が確認する。


「はい」


「そして、その者たちに変装する」


「うん」


「その姿でザコーニ伯爵家へ入り、内部を探る」


「そうです」


「リカがここで映像を受け取る」


 リカが頷く。


「任せて」


 これで準備は整った。


 ミカフィーヌは城で待機。


 リカは映像を受信。


 ユカも王城に残る。


 俺、ハボリム、父さんが潜入する。


 まずは、実際にザコーニ伯爵家へ向かう連中を捕まえる。


 そして、その姿を借りる。


「よし」


 俺は頷いた。


「行こう」


 こうして、作戦は決まった。


 あとは――。


 潜入するだけだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。