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怪異事務管理所  作者: channel
第二告前
20/24

二十話 納得の外

 怪務局へ行き、ナズナさんに報告をした。クチナシに会ったこと、害はないと思われること。

 私がクチナシについて、思うこと考えることを全部言った。

 それで思ったのが、やっぱり、人に話すと、自分の考えも整理される。うまく説明しようとするほど、理解が深まる気がした。

 そういえば、クチナシの説明をした後に、ナズナさんからは通常業務は続けるという、怪異事務管理所の方針を伝えられた。

 そして引き続き、七告関連と思われる、怪異の情報は全国から掻き集め、定期的な会議を開くということも同じように伝えられた。

 

 それにしても、怪異事務管理所は七告に対して本気なんだろうか。

 怪異専門の管理所となれば、もっとなにか、色々と対策や対処の方法があるんじゃないか。

 ────いやそもそも、プログラム内のキャラクターというのが、深層部に干渉することなんて不可能なのか……。

 それでいったら、怪異という現象に対して干渉できているのはなぜなんだろう?

 しかも、怪異って外国ではあまり聞かないような気もするし。

 

「ふ~む……」

「どうしたのセイカちゃん」

「ナズナさん。いや……なんで怪異って見たり触ったりできて、出現は大体日本なのかなぁと」

「ああ~それかい。あの~日本はさ、八百万の神々とか付喪神というのがあるでしょ?まぁこの場合は八百万の神々だけど……その、なんにでも神が宿るという信仰が、日本は結構あるから怪異として実体化するっぽいんだよね。あくまでも怪異事務管理所としての見解で、一つの説だけどさ。しっくりくるでしょ?」

「確かに、そういわれると納得しますね」


 ただ、一つだけ引っかかる。

 『クチナシ』もそういう存在だったんだろうか?

 というか、七告が世界規模の話で、怪異が日本の話というのは、おかしな話な気もする。


「すみません、副所長。ちょっといいですか」

「んん……ああ君か、どうしたんだい?」

「例の案件の話……おっと……お取込み中でしたか」

「いいよ、今解決したし、ね?」


 このタイミングで会話のターンが回ってくると思わなかった私は、肺の空気がほぼない状態で「はい」と枯れた、なけなしの声を出した。


「じゃあ、ちょっとついてきてもらってもいいですか?」

「ああ、セイカちゃんもう要件はない?」

「はい……特には、大丈夫です」

「ではこちらへ」


 本当に、大丈夫なのだろうか。

 何が───とは言えないけれど。

 もう、疑問はない?

 自分でも分からない。自分では分からないことだらけだ。



「すみませんナズナさん……わざわざ僕のデスクまで来ていただいて……」

「いいんだ、で要件は?」

「ええとですね、境原町で、天使の目撃情報が」

「それは、黙示録の?」

「いいえ、違います。確実な情報はつかめていませんが、そういう系統の話ではありません」

「わかってるよ、一応確認しただけ。セイカちゃんの話ね」

「はい、そうです」

「今回はどういう感じ?」

「はい、天使は2体いる可能性が出てきました」

「え……は?2体?ホントのホントに新情報じゃん」

「ええ、今まででこういった報告は一度もされていません」

「これってセイカちゃんに言ったらだめだよね~」

「うーん、そうですね……なるべくやめていただきたい」

「まぁ分かった。こっちでも対処しておくよ」

「ありがとうございます」


 セイカちゃんの周辺情報は、本当にどうなっているんだろう?

 すごく、要素が沢山すぎる。

 普通の人間の周囲として、異常な要素が。

 何がどうなったらこんな怪異的な人間が生まれるのだろう。

 いや、人間の形をしている、別の何かしらなだけかもしれない。

 それは、考えたくもない。

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