表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異形の領主〜追放された俺はユニークスキルで戦国を駆ける〜  作者: 葵 直虎
第三章 遠征とは新たなる邂逅
27/49

第二十七話「共鳴する背中」

初投稿です。

蒼牙団との合流から三日。

朔也たちは道中、獣の群れに悩まされている村の噂を耳にし、立ち寄ることにした。


「夜な夜な襲ってくるらしい。食料も家畜も持っていかれてるとか」

地図を広げながら蒼牙団の団長、陣内が言う。


「また……シンみたいな妖獣なのかな?」

舞が警戒を滲ませると、シンが小さく鼻を鳴らし、心なしか否定するような雰囲気を匂わせた。


「シンの反応を見るに違うみたいだね。普通の獣に襲われてると考えておけば良いのかな」


「そうだな。流石に何度も妖獣が出てくるなんてことあったら、たまったもんじゃないな...」


乾いた笑いを晴仁があげた。

晴仁の言葉に対して、朔也が口を開いた。


「妖獣ではないとはいえ、村を襲うような獣だ。生半可な覚悟で行ったら逆に食われてしまうかもしれない。気を引き締めていこう」


「その通りだな。少し調子に乗ってた.....」

と、晴仁が呟くと同時に両手で頬を勢いよく叩いた。


「よし......いくぞ!」


「だ、大丈夫ですか......!?」


舞が心配する傍ら、


「晴仁、自分自身の拳で怪我だけはしないでよね......」


と舞が少し驚きながらも注意した。


「舞の言うこともその通りだけど、俺たちも気合が入ったよ。獣に襲われている村を救いにいくぞ」


朔也がみんなに鼓舞し、村の防衛へと考えを移した。



夜。村の防衛に協力することになった一行は、罠と布陣を張って獣を待っていた。


すると、


「ウォウォーーーン!!!」


狼が四匹、柵を破って一気に突入してくる。


「来たぞ!」


蒼牙団の戦士たちが迅速に動く。

斧を振るうグレンが一体を正面から叩き伏せ、弓の名手ユナが矢を連続して撃ち込み、もう一体の動きを止める。

陣内自身も手にした槍で先頭の獣に飛びかかり、鋭く突いた。


「……動きが洗練されてる」

舞が呟いた通り、彼らの動きには、幾多の戦場をくぐり抜けてきた“型”があった。


朔也も前へ出る。


「茜、頼む!」

「——式神展開!」


白狐の気配が朔也に宿り、体が一気に軽くなる。

朔也は一気に間合いを詰め、獣の喉元へと刃を突き立てた。


真剣な顔をしている晴仁も、自身の拳で獣を貫いていく。


数分後、すべての獣は地に伏し、村には静寂が戻った。



焚き火の灯りの中、疲労を癒やしながら一同は休息を取っていた。

ふと、朔也が隣にいた陣内に話しかける。


「蒼牙団って、ずっと一緒に旅をしてるのか?」


陣内は酒を一口すすり、ゆっくりとうなずいた。


「俺たちは……もとは傭兵だった。白金領ではない他の領を渡り歩き、領主などに雇われて、戦場を渡り歩く、そんな日々さ」


「じゃあ今は……」


「元々いた領地での戦は終わった。俺たちを必要とする国もなくなった。解散も考えたが……」

彼は焚き火を見つめながら続ける。


「それぞれ、何のために剣を握るのかを考えて……結局、俺たちは“守るため”に戦いたいって思ったんだ」

「戦って、守る……」


「身勝手な正義かもしれないが……なあ、朔也。お前、あの狼に立ち向かう時、一瞬も迷わなかったな」


朔也は驚いたように目を開き、静かに頷いた。


「誰かを守りたいって、その気持ちは……わかるから」


陣内は、焚き火越しに微笑んだ。


「そうか。……だったら、俺たちは、共にたち背中を預けられる......そんな存在になれるのかもな」


夜が深まる。

彼らの間に、確かな“絆の芽”が生まれつつあった。

面白かった!続きを読んでみたい人はぜひコメント、高評価よろしくお願いします!

定期的に更新しますので、ブックマークよろしくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ