第二十八話「共に歩む者たち」
初投稿です。
夜が明け、静寂に包まれていた村にも、徐々に活気が戻り始めていた。
昨晩の戦いによって獣の脅威は去り、村人たちは安堵の表情を浮かべていた。
朔也たちは簡単な朝食を取り、支度を整えていた。
その傍らで、蒼牙団の面々が集まり、何やら真剣な表情で話し合っている。
「……決まりだな」
陣内が静かに言うと、仲間たちは頷いた。
そして、彼は朔也たちのもとへと歩み寄った。
「朔也。少し、話がある」
「なんだ?」
朔也が振り向くと、陣内は一歩進み出て、まっすぐ彼を見つめる。
「俺たち蒼牙団は、これまで各地を巡り、戦いの中で“何を守るべきか”を探してきた。
昨日、お前たちと共に戦って……その答えが見えた気がする」
朔也は黙って耳を傾ける。
「お前たちの戦いには、筋が通っていた。正しさを語るだけではなく、その強さを持っていても弱きものを救うために戦っていた。
それを見て、俺たちは......共に歩みたいと思った」
一瞬、場に沈黙が流れる。
「……俺たちを仲間に加えてくれないか?」
言葉に、茜が驚いたように目を見開き、舞が思わず笑顔をこぼす。
朔也はゆっくりと、しかしはっきりと頷いた。
「もちろんだ。……歓迎するよ、陣内さん」
「よし。これからは俺たちもお前らの仲間だ。よろしくな」
陣内は茜や舞たちに向かって、笑顔で言った。
「いや、久々に雇う雇われるの関係から解放されたわね」
「確かに。ようやく、俺たちの想いが形にできそうだ」
蒼牙団の一員である紅が肩の荷が下りたように肩をすくめ、にやりと笑い、柳は照れくさそうにしながらも今後に期待を寄せ、拳を握りしめた。
蒼牙団の他の面々も気が緩んだのか、それぞれがほっと一息をついた。
—
その後、焚き火を囲みながら、一行は今後の行き先について話し合っていた。
「さて……このまま旅を続けるにしても、一度砦に戻った方がいいかもしれないな」
朔也が静かに口を開く。
「確かに。砦の皆も無事か気になるし、これだけ仲間が増えたなら、状況の整理も必要なりそうだよね」
舞が頷きながら言う。
「うん、私も……砦に顔を出したい。みんなが私が旅に出る時、すごい心配してくれていたし......みんなに私の成長した姿を見せたいから」
茜が静かに語ると、舞も小さく笑った。
「俺なんかまだ一度も砦に行ったことないけど、よそ者扱いとかされないよな......」
晴仁が心配そうに呟く。
「そんな見た目とか気にする人はいないわ。だって、朔也や茜たちがいてもみんな普通に接してくれてるもの」
「そうですよ。私たちの居場所ですから」
舞と茜が晴仁を安心させるように声をかける。
「じゃあ決まりだ。一度、砦に戻ってから次の動きを決めよう」
朔也が全員に宣言し、一行は進路を砦へと定める。
—
新たな仲間、新たな絆。
そして、この旅路の先には、まだ誰も知らぬ戦いと決意が待っている。
面白かった!続きを読んでみたい人はぜひコメント、高評価よろしくお願いします!
定期的に更新しますので、ブックマークぜひよろしくお願いします!!




