第二十二話「新たなる旅路へ」
初投稿です。
朝靄の立ち込める砦の門前に、三人の姿があった。
朔也、茜、そして舞。
「じゃあ、行ってくるよ。みんなのことは頼んだ、宗二さん」
朔也が手を挙げると、宗二は肩をすくめて笑った。
「安心して行ってこい。こっちはこっちで、村の連中と鍛錬を続けておくさ。……庄兵衛含めてあいつら、最近は剣を離さんぞ」
「ふふっ、あの人たち、本当に真面目ですね」
茜が柔らかく笑う。
そのまま視線を空に向けたまま、小さく呟いた。
「……この空の先に、仲間が待ってるのかな」
「見つけに行こう。雷堂さんを倒したと噂が広まっている今、俺たちには、その力がある」
朔也の声には、力強さとわずかな高揚が宿っていた。
砦を離れた三人は、東の山道を抜ける小道へと足を進めていた。
人通りの少ないその道は、かつて小商いの旅人が行き交った古道らしい。
「でもさあ、これから仲間探しといっても、なにかあてはあるのかな?」
舞が軽い調子で話しかける。
「そのことだけど、宗二さんが教えてくれた。昔、腕利きの流れ者がこのあたりに来たって話だ。もしかしたら、まだどこかにいるかもしれない」
朔也が答えると、舞は「へえ」と相槌を打つ。
「……朔也」
不意に茜が呼びかけた。
「うん?」
朔也が振り向くと、茜はほんの少し頬を染めていた。
「えっと……今回の旅では、私、役に立てるように頑張るからね」
「もちろん。これまでとお前がいてくれたから、うまくいってたんだから。雷堂さんに勝てたのも、茜のおかげだ」
そう言って笑いかけると、茜は恥ずかしそうにうつむく。
舞はそのやりとりを、にこにことした笑顔の奥でじっと見ていた。
(……信頼されてるんだ、朔也に。だからこそ──気になる。この子は私にない何かを持っているのかもしれない)
昼過ぎ、三人は小さな山間の村に辿り着く。
疲れた様子の旅人が数人、木陰に腰を下ろしているが、どこか緊張した空気が漂っていた。
「ねえ、朔也。なんか様子がおかしくない?」
舞が眉をひそめる。
「確かに……。物騒な雰囲気がするな」
「なにか、事件でもあったんじゃないかな……?」
茜が不安そうに辺りを見回したとき、村の方から怒号が響いた。
「お前、また村のものを壊したのか! ?いい加減にして、これ以上村に迷惑をかけるなら出ていけっ!!」
「黙れ! 俺は壊していないって言ってるだろ!何回おれの見た目にケチをつけてくるんだっ......!!」
二人の男が争っている。
「……行こう」
朔也は自然と剣の柄に手を添えながら、村の方へと駆け出した。
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