悲しい皆
あらかた騒動も落ち着いたが、この場にいるのは気まずいのでルクアとユキとケインとオウミとピカリンはしれっとその場を後にした。伯爵亭を後にした五人は昨日忍びこんだ塀から町をでた。
「次は私がルクアに着いて行く番よ」
嬉しいそうにルクアに宣言するオウミだが、ルクアはなんだか浮かない顔をしている。
「オウミやっぱり誰もついて来なくていいよ」
そう言われたオウミは、先程とはうってかわって戸惑っている。
「どうしてなのルクア」
「皆がいると頼ってしまって独り立ち出来ないから、それとこのネックレスも母さんに返しといて」
ネックレスはルクアにこそ着けていて欲しかったのだが返され、同行も断られたオウミは悲しい表情を浮かべ、近くにいたピカリンも悲しい表情を浮かべている。
その表情をみてルクアは申し訳なさを覚えるが、このままではダメだと思い心を鬼にした。
「ユキとケインは良かったら一緒に旅をして色々教えてくれないか」
「私はいいけど」
「俺もいいぜ」
三人の会話を聞き、オウミとピカリンは更に悲しい表情を浮かべしょぼりしているが、心を鬼にしたルクアはオウミとピカリンに向かって
「じゃあ~そういう事だから皆によろしく言っといて」
それだけ言い残し三人で歩いて行ってしまった。
あまりにもルクアのドライな態度に唖然と立ち尽くす二人。
「私達も帰りましょうか」
「そうですね」
ルクア達の背中を見送り、肩を落として帰って行く二人だった。
その頃ルビーが赤と黄色の髪が特徴的な女の子二人と、犬ぐらいのサイズの白虎と白虎の上に乗っている亀と一緒にレタス達の所に戻ってきていた。
「おかえりって、何でフェーとスーとハクにメラがルビーと一緒にいるの」
レタスが驚きと疑問の声をあげる。
「さっき森の中でなんだかいじけてたから拾ってきたんだ」
フェーが代表して軽い口調で応えている。
「ルビー伯爵亭ではやりすぎたもんね」
ルビーと合流した四人は何の話しかわからずレタスに説明を求めると、レタスが詳しく伯爵亭と町であった事を話してくれた。
「そりゃルビーやりすぎちゃったね」
「ホントルビーのせいで火傷するわ、ルクアに同行を断られるわで散々よ」
フェーとレタスとの会話に今帰ってきたばかりの、オウミが会話に加わる。ちなみにオウミの火傷は綺麗に治っているので大丈夫だが、嫌味の一つでも言いたいみたいだ。
「ネックレスもルクアから返されたよ」
「そっか」
オウミからネックレスを渡されたレタスは悲し気な表情で受け取った。




