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ファミリアフレンズ  作者: ネコ雲


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14/17

ルビーの親友だった男

 

 ルクアと出会いルクアに負けたあの日、他に二人ルクアの仲間がいた、その内の一人がケインだった。


 私がルクアからルビーと言う名前を貰った後にケインが気さくな感じで話しかけてきた。

「ルビーの嬢ちゃん今日からよろしくたのむな」

「こう見えて私、貴方達より全然歳上だからな」

 嬢ちゃんと呼ばれ少し不機嫌そうにするルビー。

「じゃあ~ルビーの婆さんが良かったか」

 婆さん呼びは嫌らしく、キリっとケインを睨みつける。

「勝手にしたら」

 それだけ言い残しルビーはプイッと横を向いてしまった。その様子を見たケインが

「じゃあ~ルビーの嬢ちゃんだな」

 と言い何が面白いのか、アハハと笑っている。


 それからしばらく一緒に旅をしてある事に気がついた。

 ケインはあまり戦わないのだ、銃は持っているがいつも腰にさしたままだ。別に弱い訳ではないと思うのだが他の二人に戦闘を任せてる事が多い。


 そんな事を考えながら旅をしていたある日、この頃にはレタスとオウミが仲間になっており、まだ幼かったレタスが

「ケインって強いの」

と言い出したのだ。

 あまり戦う所を見た事がないから、不思議に思ったのだろう。

 私も気にはなっていたのでよくぞ聞いてくれたと思った。

 そんなレタスの問いにケインはアハハと軽く笑い

「俺は世界一の銃使いだ」

と格好つけて自信満々の様子だ。


 私も丁度良いタイミングだと思いケインに勝負を申し出てみた。勿論私が負けるとは微塵も思っていない。銃の腕前は何度か見た事があるので凄いのは認めるが、それは銃が効く相手に対してだ、私が龍の姿になれば身体を覆う鱗に当たる前に纏っている炎で銃弾は消滅させる事ができるからだ。


「ルビーの嬢と勝負か気が進まないな」

「何でだよ」

「俺は仲間を傷つけたくないからな」

「へぇ~私に傷をつける事ができると?」

 どうやらルビーのプライドが許さないらしく、後ろに炎が上がっている。


「そこまで自信があるなら私と勝負だ、私にかすり傷一つでもつけられたらケインの勝ちでいいわよ」

 自信ありげに腕を組み胸を張るルビー。

 

 ケインもそこまで言われたらプライドが許さないのだろう

「上等だ受けてたつ」

 やる気満々の様子だ。


 お互い二十五メートルほど離れた位置から勝負スタートだ。ルビーは龍の姿になりいつでも襲いかかれる様に構え、ケインは銃に手を当て早打ちの体制だ。審判はオウミがするみたいだ。


 何やらルクアから耳打ちをされたオウミが頷き、二人の準備が出来ているのを確認してから始めの合図がかかる。

 合図と同時にルビーが動きだそうとした瞬間、そこまでと言うオウミのストップがかかった。

 

 私は訳もわからず立ちつくした、ケインが銃を抜いたのは見えたその瞬間にストップの合図がかかったからだ。


 審判のオウミが

「勝負あり勝者ケイン」

と告げる。

 どういう事かわからずオウミに詰め寄ったが、熱いから人型に戻ってと言われ人型に戻ってから詰め寄った。勿論服は着てからだ。


 「ルビー腕を良く見なさい」

 オウミにそう言われ腕を見ると、左腕に直径五センチ程の穴が空いていた。

 訳がわからない私にオウミが説明してくれた。開始と同時に撃ち抜かれたと。

 

 信じられない私だが確かに撃ち抜かれている、そして撃ち抜かれた事に気付いたせいか、激しい痛みが腕を襲い思わず顔をしかめてしまった。

 

 ケインがニヤっと笑いこちらを見ているが、痛みでそれ所ではない。


 しばらく経ち傷もふさがってきたので、ケインに何をしたのか聞きにいくと教えてくれた。

 弾丸を闇の心で覆い触れた部分を消滅させ、雷の心で弾丸を加速させたのだと。


 ケインが稀にいる二色持ちなのは知っていたが、こんな使い方をするとは思わなかった。わかっていてもあれは避けられないから私の完敗だ。


 ついでに気になってた事も聞いてみた。

「そんなに強いのにケインは何であまり戦わないんだ?」

 「無駄な殺しはしたくねぇからな、俺が殺るのは俺を殺そうとするやつだけだ、俺の武器は強力だから何処かで線引きしねぇとただの殺人鬼になってしまうからな」 

 ケインの言葉を聞いた私はケインを認め、見習おうと思った。

「後は玉の節約だ、玉は高いからな」

 最後の言葉は余計だなと思いつつ何かスッキリした気分になったので笑顔で頷き返した。


 それからだろうかケインと仲が良くなったのは、

ルクアとケインは同い年で二人に出会った時は二十五歳だったそうだ。それから五十年近く一緒に旅をした。


 ケインとは妙に気が合い良く一緒にお酒も飲んだ、他の人らと飲まない訳ではないがケインが一番だと思う。


 ケインと一緒に馬鹿をしてオウミに怒られた事もあったな。


 旅の途中でケインに奥さんと子供が出来て、一時期あまり一緒に旅が出来ず寂しかったので、皆でケイン一家に会いに行ったりもした。子供が可愛いかったのは今でも覚えている。


 生涯ルクアが最愛の主だとしたら、ケインは最高の親友だ。

 そんなケインが最も大事にしていた銃が奪われ、ケインの子孫であり、生まれ変わりである今のケインがひどい目にあったのが許せなかった。

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