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閑話休題!アルバン国立学校!その13

お疲れ様でございます


まず足を広げて座り込み、にんじんと書いた袋に入っているポン菓子を少しだけ遠くに撒く ―――


ハトが集まって来る ―――


だんだん自分の近くへと撒いていき、最終的には足の間にハトを集める ―――


ンー…どの子にしようかな…


お前だ!!


両手でガバッと一羽を捕まえると、他のハトが一斉に飛んで行きます


たのしい…


さておき、本日のキララ、どうぞ

「ウェッヘッヘッヘッ…どうも初めまして、お嬢さん。ブーフです…」



ハサミを手にし、父を劇的に超えるネチョらしさで挨拶をしてきたそのオークに、カルーシアは戦慄を覚えた ―――


戦闘力に換算すると父が大体1200、ブーフは53万である



もっと可愛くなりたい…



鏡を眺めながらそう思ったカルーシアは、まず年上のお姉さんであるザムダに相談してみた


アキラん家に行ってちょっとしたお化粧を教わったり、ファッション誌を眺めたりしているうちに、ある一つのページがカルーシアの目に止まった ―――



ツインテールで縦ロール…


これだわ!…


この大きなピンクのリボン、どこに売ってるのかしら…



そのページに自分史上No.1の姿を想像したカルーシアは、部屋のPCでとぼけん坊将軍を観ているザムダを捕まえてもう一度相談する事にした


「…はて、一体何の事でござろうか?…」


「とぼけるな!ゆうべあそこにいたのはお前しかいないんだ!観念しろ!」


「…人違いでは?拙者、一晩中ここで書物と向き合っておったが…」


これから証拠を出されて言葉に詰まった徳田三之助こと将軍が刀を抜くというシーンの所で、カルーシアが部屋をノックした ―――



コン、コン…


「はーい?」


これから良いとこなのに、と思いつつ動画を止めてドアを開けると、カルーシアがややあざとい目つきをして子犬のように見上げてきた ―――


「…あのう…こんな風になりたいんですけど…」


ファッション誌のページを開いてザムダに見せると、ウーン、とうなったザムダは何度かカルーシアとページを見比べてからアキラの所へと行った


ザムダは長い髪を後ろに流し、腰の辺りを越えたらたまに自分で切る程度で、美容室になど行った事が無いのである



「アキラー!この子をこんな風にしてあげたいんだけど!」


「ン?」


たわしでガスレンジの焦げをゴシゴシと磨いていたアキラ ―――


最近お客さんがいっぱい来て食べていくので、汚れてしまうのも早い


ザムダが広げているページをしばらく眺めていたアキラだが、自分も美容室になど心当たりは無い


わりと強めの天然パーマであり、髪が邪魔になったら自分でナイフで切っている



「ンー…そういえば一人いた。ちょっと純平の所に行って来る。カルーシア、来てくれ」


ゲートを潜ってカザロフに行ってみたところ、ポチはニルスやエリゴールと一緒に仕事をしていた


最近は第一兵団をアランとガベルに任せられるようになった為、ポチはニルス達を手伝っている



忙しいってのに、今度は何だこの人…


サッカーの時を思い出し、ポチはちょっと嫌そうな顔をした



「純平、ブーフっていただろ?あの床屋の。この子をこの髪型にしてやりたいんだが」


カルーシアと、ファッション誌のそのページを差し出すアキラ ―――


「ン?縦ロールですか…確かブーフさん出来たと思います。ちょっと行ってみましょうか」


ブーフに会いたかったポチも同行した



アキラ達がゲートを潜ると、そこはBARBER(バーバー)・ブーフの2F、居住スペースだった ―――



そっと下りてのぞいてみると、今日も忙しくブーフはハサミを躍らせていた ―――



最近ではシューラーさんのカット技術も向上しており、カットマン2人体制となっている


エンディちゃんはカタログの注文対応や事務、外に並んでいるお客様の対応などで走り回っている



「ンー…今ちょっと忙しそうですね…少し待ってからにしましょうか」


「そうだな。ていうか、ちょっと手伝ってやろうか。床に落ちてる髪の毛の掃除くらい手伝えるだろ」


「はい!」



1Fフロアに入り、ほうきを持って掃除を始めるポチとアキラ ―――



「アッ!ポチさん!!」


「ブーフさん!ちょっと手伝うよ」



嬉しくなってしまったブーフだが、残念ながら仕事中なのでとりあえず仕事を続けた ―――


「ヘイ、一丁上がり!如何ですか、お客さん?」


いつものようにハサミを2回鳴らし、お客さんに鏡を向けるブーフ ―――


「フム…いや、恰好かっこう良く切ってくれたな。ありがとう。あと、このカタログにあるこのウェッジワースのティーカップとソーサーが欲しいんだが」


「はい。おいくつでしょうか?」


「4セット…いや、6セットくれ。おいくら万円だ?」


「はい、銀貨6枚になります。ああ、カタログには載っていませんが、王室御用達の紅茶も取り扱ってます。そちらもいかがでしょう?」


「ほう…では試しに1つ頂こうか。締めていくらだ?」


「銀貨6枚と鉄貨5枚になります」


「私は鉄貨なんてケチな物は持たない主義でな。床屋代と合わせて銀貨8枚だ」



チリンチリーン ―――


ドアの鈴を鳴らして出て行くお客さん


後に人から聞いたところ、その人はカタロニアのルシファーという超大物であった



「ハァ…これで今日のお客さんは終わりです。さて、そのカルーシアさんの…」



様子をうかがっていたカルーシアが、2Fから下りて来た ―――


そのカルーシアを見たブーフの反応が、冒頭のそれである

後日譚・精霊界 ―――


ホロンがアルバン国立学校に行ってしまい、寂しくなってしまったウンディーネとガイアロスがうじうじしています


黙ったまま座り込んでは、モコッと小石を作って人指し指でピンとねるガイアロス ―――


気がついたらイシュヴァルドを離れた所から凝視して、ホロンに会わせろと圧をかけて来るウンディーネ ―――


なんだか見られていると、ワンパンゲージを溜められている感があります


ウン…分かったから…


また時間作って行くから…


今ちょっと四界の自然のバランスを整えるので忙しいから…


精霊達のお父さん、イシュヴァルドは今日も働いています

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