侵略!アルバン独裁王国!その22
お疲れ様でございます
なんかたまに間違ってネットの広告を開くと、アナタのPCのセキュリティ、危ないですよ?とかいう画面が開いて閉じられなかったりします
鬱陶しいです
こっちはハックされて困る情報はPCで扱っていないので、お構いなく
さておき、本日のキララ、どうぞ
ゴリオスがアルバンから兵を発して一日 ―――
まだファシリオンを越えてアストリアに着くまでには二日かかる
その間に合流した、エスタミル軍とカルナック・ナイジャン連合軍
ファシリオン国王ジオニールを先にゲートで本国へ連れ帰り、一旦物資の補給を受けて休んだ連合軍は、再び歩みを進めてアストリアのウルブリヒト城近辺へと到着した ―――
「大変申し訳ございませんが、現在このウルブリヒト城ではご来客の方の全てをお断りしております。ご用件だけ、こちらでどうぞ」
「そうか…じゃあ、ウルブリヒトにこう伝えろ。1時間以内に身辺整理を済ませておけ、とな。俺の軍がもうそこまで来ている」
何!?…
「誰だお前は!?」
「アルバンのゴリオスだ。お前達の軍は誰も助けに来ない。こっちは7万とちょっとだ」
真っ青になった門兵は槍を捨てて走り出し、しばらくすると息を上げながら国王ウルブリヒトへと報告を始めた ―――
「…なんだと?…本人が直接ここに来たのか?…」
「はい、そのように申しておりました。ゴリオスの人相書きとも一致していました」
「バカめ!!何故その場で捕まえなかった!!すぐに偵察に出ろ!その7万が本当か、我が兵がいないのか確認して来るんだ!」
「ハ、ハッ!!」
ちなみにその場でゴリオスを捕えようとしていた場合、上空にいたキュレーネがアーチボルトの矢を放っていた
王様には怒られたが、門兵は命拾いをしている
とっくにいなくなっているゴリオス ―――
国内に残っている兵士達は国王ウルブリヒトの近衛兵や城勤めの兵士達であり、国内の貴族の次男坊や三男坊などで構成されている
お上品ではあるが、ハッキリ言ってモヤシである
あと150人くらいしかいない
「報告!ウルブリヒト城から出て来た兵が周囲を探索し始めた模様です。如何致しましょう?」
「放っておけ」
「ハッ!」
ゴリオスに報告を上げると、馬を駆って持ち場に帰って行く伝令 ―――
「さて、知りたくなったって事は俺のメッセージは聞いたんだよな、ウルブリヒト。伝えた通り、1時間だ」
それから連合軍によるウルブリヒト城攻城戦が始まった ―――
「「ワァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」」
ドッカンドッカンと杭を突っ込まれている城門 ―――
あちこちの城壁から登って来るアルバン連合軍の兵士 ―――
見る見るうちに城門は突破されて兵士が城に雪崩れ込み、国王ウルブリヒトと第一王子フェルナンドは剣を向けられて包囲された
「王族としての誇りもあろうから縄はかけるな、とのゴリオス王よりのお達しだ。弁えられるがよい、ウルブリヒト殿」
「…今更この老骨が暴れたところで何が出来るのだ…そうか…エドガルド達は敗れたのだな…」
ウルブリヒトとフェルナンドは石打ちとか斬首とかにされる覚悟を決め、静かにその時を待った ―――
「さて、待たせたな。1時間には少し間に合わなかったか。これから処刑だ。身辺整理は済んでいるだろうな?」
初めて見たゴリオスの最初の挨拶は、処刑宣告だった ―――
ちょっと待ってよ…
交渉の余地とかって、無いんでしょうか?…
覚悟は出来ていたつもりだったウルブリヒトやフェルナンドだったが、実際何人も処刑してるヤツに言われてみると必要な覚悟の桁が一つ足りていなかった
「お待ち下さい、ゴリオス様。私は貴方様のお役に立って見せます。この場でこの首を刎ねるのは簡単でしょうが、失われるものは大きいですぞ。このフェルナンド、いずれは国を背負って立つ為にあらゆる学問を修めてきた身です。それを無駄になさいますか?」
裏切者発生 ―――
命が惜しくなった第一王子フェルナンドは、ゴリオスの手下になる事を選んだ ―――
イカン、この流れに置いていかれたらワシだけ処刑されてしまう…
ここはこの流れに乗っておくのが賢明であろう…
「…私など今更どうなろうと構わぬが、王子達と民ばかりは救って貰えぬか…私に従っただけだ…私が愚かだったのだ…」
国王ウルブリヒト、部下を庇って全責任は私に有りますと良い人アピール ―――
ウルブリヒトも何度かやられた事があるので知っているが、これをやられると逆に処罰しにくいのである
「…お前らの処遇は後日決める。処刑はナシだ。安心して眠れ」
ゴリオスのその言葉に、人生初めてってレベルで魔神様助けて下さいと心の中で祈り続けていたウルブリヒトとフェルナンドはホッとした ―――
そして炎の壁も収まった数日後、エスタミル城にいたエドガルド達は目の前に連行されて来た国王ウルブリヒトと第一王子フェルナンドから事の次第を聞き、ガックリと膝を落とした
なんと…なんという事だ…
あの炎の壁は、我々を守る為のものではなかった…
出さない為のものだったのだ…
アストリア王国は、終わってしまった…
今すぐ腹を切って詫びたい ―――
そんな衝動に駆られたエドガルドだが、剣に手をかけた瞬間に脇にいた兵士に抑えられた
「は・な・せ!!!」
「いけません!王子!」
「…落ち着け、エドガルドよ…これで良かったのだ…」
国王ウルブリヒトからよくよく話を聞いてみると、一応責任を取らされたという形でウルブリヒトとフェルナンド、エドガルドはアストリアから追放、との事らしい
次期アストリア王は、アシュフォード
ウルブリヒトは、戦争で選挙が中止となったカルナックへと移籍して王に
フェルナンドはナイジャン王として腕を揮う事となった
それって、逆に我が家の勢力が増してるんじゃないでしょうか?…
ウン…腹切るの止めとこう…
それからゴリオスと共に現れたザビーネ女王 ―――
「ごめんなさいね、エドガルド王子。こちらの方が良いと思ったものですから。お気に召しませんでしたか?」
「…いえ…そもそも私は、貴女に救って頂けなければあの場で果てていた身です。感謝こそすれ、文句などありません」
「良かった…」
ズイッと前に出てくるゴリオス ―――
「ゴリオスだ。お前にはウチの連合軍の大将を任せたいと思っているんだが、どうだ?」
「まさか…」
「嫌か?」
「まさか!このエドガルド、粉骨砕身の覚悟を以って忠義を尽くします!」
「じゃあ任せた。我々連合軍はお前が仕切れ」
「ハッ!!」
こうしてアルバン連合とアストリアの戦いは、終わりを告げた ―――
後日譚・早風とゾル ―――
「…以上が報告となります」
「…承知致した。ゾル殿、ご苦労であった…」
里抜けした早風は滝壺に落ちて死んだ、という事でこの件は片付き、ゾルは顔合わせ兼仕事待ちという事で里に住む事となった
来てすぐにゾルが気付いた事 ―――
なんかお色気さんが多い…
首領となった吹雪を落とす為である
一方その頃、早風が飛び込んだ滝の下流では、水を汲みに来た一人の少女が早風を発見していた
「おかあさーーーん!」




