侵略!アルバン独裁王国!その19
お疲れ様でございます
なんか人から聞いたんですが、ポテトを揚げた油を冷まそうとして鍋に水を注いだら、一瞬で沸騰してバチクソ跳ねたそうです
普段から料理してる方ならそんな真似はしないと思うんですけど
皆様はどうぞお気をつけて
それでは、本日のキララ、どうぞ
「フィッツへと伝令!まずは敵斥候を潰して回れ!」
「ハッ!!」
「サリーナへと伝令!敵兵の実力を確認し、報告せよ!」
「ハッ!!」
「キュレーネへと伝令!上空から状況を確認し、報告せよ!」
「ハッ!!」
駆けつけたその騎兵は、カザロフ第一兵団軍団長ポチである ―――
その横には、副団長アラン ―――
第一兵団の後方には、第二兵団軍団長シグナス ―――
それに続いて愛馬のナイトストーカーを駆る副団長ワイス、ベルサリオ ―――
アスモデウス、ゴリオス達の意見がカルナック狙いで一致していた為、カザロフ兵団は予め軍を招集して近くで待機していた
総力の10万でカルナックに来たのは想定外だったが、こっちは鍛えに鍛え上げられた精兵が20万いるので問題ない
そこか! ―――
アストリア軍の外周を駆け回りながら、得意の騎射で次々と斥候を射っていくフィッツの第一強襲偵察部隊 ―――
ワオンとコリーヌも同行しており、数百m先の敵の匂いを嗅ぎつけたらすぐに場所を教えてくれる
カルナック城付近では、サリーナの第二強襲偵察部隊が当たり始めた ―――
カザロフ兵団が誇る、精鋭騎兵達である
「いいかお前達!小手調べだけだ!アストリアがどの程度か分かったら一旦戻るぞ!」
「「ハッ!!」」
そうしてフィッツとサリーナが戦場に入った頃、上空から状況を見て来たキュレーネがポチの所に戻って来て、横を飛びながら報告を始めた
「もう城門は破られる寸前です!敵軍は城を一周包囲して、残りは城の正面後ろにいます!」
「分かった!城門で時間を稼いでくれ!」
「はい!」
それからキュレーネは愛弓のアーチボルトモーター3100に矢をつがえると、上空から狙撃を始めた ―――
「まずは城門前の敵の中を突っ切る!アランは兵をまとめて押し込みながら城門前を守れ!精兵、続け!!」
「「ハッ!!」」
ポチに続いて精鋭騎馬兵、突撃 ―――
馬上でポチが奮うのは、矛である
青龍偃月刀をモデルにして改良が重ねられており、扱い易い重量、ズコッと刺さっても抜け易い刀身が特徴、ちょっと高くなってしまったがミスリルで作って貰った
初めて実戦で矛を奮い始めたポチは、無双モードに入って敵兵を散らかし始めた ―――
「そこまでだ!!我が名はアストリアの」
ズバッ!! ―――
「ビンシ…パル…」
ごっつい勇士が名乗っている途中に真っ二つにされたが、息絶える前になんとか頑張って最後まで名前は言えた
ポチ達が城門前を突破した後に続いてアストリア軍を割き、城門前を固めるアランと第一兵団 ―――
「なんだこれは…一体どこの軍が…」
「斥候達は何をしている?…今どういう状況なんだ…」
オルゲンとバルダザールは動揺し始めた ―――
見たところ、まだまだ正体不明の敵兵は続々と湧いて来る
「ポチさん!大した敵兵はいないようです!6点です!」
「良し!このまま押し切ろう!」
「ハッ!!」
馬を駆りながら並走してきたサリーナは、部隊に戻って敵陣に斬り込んでいった ―――
カザロフの大軍が当たった兵達が次第に飲み込まれ始め、アストリア軍は混乱し始めた
「このままではいけません、エドガルド様、一旦退いて下さい」
「退いてどうなる。アストリア全兵力で来たのだ。ここで勝たなければ時間の問題で我等の負けだ」
バルダザールとエドガルドが話しているところに、一騎の伝令が走って来た ―――
「報告!エスタミルのザビーネ女王より親書をお持ちしました!こちらです!」
「ほう…なになに?…エドガルド様、エスタミルはこちらに着くそうです。全兵を供出する、と申しております」
「良し、一つ良い材料が出来たな。まず北に向かってエスタミル軍を盾にし、状況を把握して策を練る時間を稼ぐ。このままでは不味い」
「ハッ!」
それからアストリア軍は、ゾロゾロと北へ撤退を始めた ―――
「助かったのか?…」
「あれは一体どこの援軍だ?…」
今起きている事が信じられない、といった顔で、その様子を眺めていたガストンとポルシウス ―――
「ポチさん!アストリア軍が全軍北へと向かって行きます!」
「分かった!キュレーネは兵員輸送馬車に乗って少し休んでいてくれ!」
「はい!」
それからカザロフ兵団は兵をまとめ、北へと逃れるアストリア軍を追い始めた ―――
アストリア軍の殿を務めるのは、将軍ザブロック ―――
撤退戦において、最も信頼の置ける将である
「ザブロック様!あの軍は隊列を組み直して我等を追い始めました!」
「良し、斥候はもういい。これ以上遅れれば奴等に囚われるぞ」
「ハッ!」
これから始まるのは、昼夜を通しての逃避行と追撃である ―――
エスタミルまでは急いでも2日はかかる
その間、アストリア軍は追われる限りブッ通しで逃げ続けなければならない
しかも前日は夜を徹して移動しており、寝ていない
ちなみに追う側のカザロフ兵団の体力は、尋常ではない
交代で兵員輸送馬車に乗って移動しながら食事と休憩を取り、ノンストップで追いながらも万全の状態を維持している
丸一日、昼夜を徹した追跡が過ぎた頃、明け方にカザロフ兵団は攻撃命令を発した ―――
「ギャアアアアアアアアアア!!」
「うわあああああああああああああ!!」
まるで悪夢 ―――
疲れ果てながらも北へと向かうアストリア軍の後方で、惨劇が繰り広げられ始めた ―――
後日譚・益光ん家 ―――
遥以外みんないなくなってしまった益光ん家では、益光と同じく寂しくなってしまった氷雨さんがイチャって来るようになってきました
また子供が欲しくなってしまったのです
「…氷雨よ…まずは先に家族計画というものをだな…」
「…私の事はお嫌いですか?…」
だから…もう…
好きに決まっておるではないか…
言わせたいのか?…
益光ん家は今日も平和です ―――




