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閑話休題!アルバン国立学校!その6

お疲れ様でございます


死にかけている間はほぼほぼ声が出なかったんですが、最近なんとか復活してきました


私の特徴は色々ありますが、最たるものは歌が上手い、という点です


前世はきっと、キリギリスとかいう虫だったのでしょう


そういえばなんかアリに分解されて巣に運ばれたような気がします


さておき、本日のキララ、どうぞ

「…ではまたな…いつでも参るがよい…」



本日は、子供達が冥界に帰る日 ―――



正直楽しかったソフィは、目に涙を浮かべながらフルフルとちょっと待ったハンドを差し出している ―――


「じゃあ行って来ます、疾風様、氷雨様、ソフィ様」


「ジェダ…」


「…ウム…精進して参るがよい…」


「…いつでもおいでなさい、ジェダ…」


「はい!」



別れを惜しみつつ、アキラに連れられて子供達は冥界へと帰って行った ―――



みんないなくなり、人生終わった感満載で真っ白になっているソフィ ―――



ウーム…


これは余程寂しいのであろうな…


はて、どうしたものか…



色々考えてみた結果、益光は一つの結論に達した ―――



「えっ…?ソフィ様?」


週が明けてジェダが教室に入ると、そこにはソフィがいた


「にひひ…パパがね、一緒に学校に行けって」


益光はアキラと相談し、ゴリオスへとソフィの入学の話を持ち掛けた


ゴリオスの返事は即答でOK了解であり、ソフィはカンナと同じ部屋で過ごす事となった



他の子達も教室に入って来て、ソフィを見つけると驚いたり喜んだりし始めた ―――



「ハイ、では皆、席に着いて静粛に」


魔導学講師、シュヴァインベルド教授である ―――


現在の冥界で知られている中では大体5指に数えられる程度の魔導士であり、現存する魔法のほとんどを扱える


彼は頂点てっぺんを取ったと思っているが、実はその上にはワイスとかいうリッチやアムストラウスとかいう常識外れの変態がいたりする



「おや、君は?」


「ソフィです!今日からお世話になります!」


「ああ、君か。聞いている…ダークエルフか。どれ、少し見せてくれ…」


ソフィの頭に手をかざし、その魔力量などを計り始めるシュヴァインベルド ―――



ほう…


流石はダークエルフだ…


子供にしては中々の魔力量だ…


珍しい適性を持っておるな…


この子は風に愛されておる…



ボーッ、と光っていたシュヴァインベルドの手から光が消え、何も言わずに教壇へ戻ると彼は本日の講義を始めた


カッ、カッ、と黒板に魔方陣を描きながら、イメージの仕方と魔力の注ぎ込み方について解説を加える教授 ―――


詠唱とは、頭の中に刻み込んだイメージを具現化する為のものである事、


より精密にその回路をイメージする事で魔法を発動する為に要る魔力量は下がり、威力も変わってくる事、


その辺を端的に説明するとシュヴァインベルド先生はみんなを連れて外に行き、実際に魔法を使って見せた



「炎よ、走れ!ファイアアロー!」



一瞬、魔法陣の術式が走り、杖の先から炎がほとばしる ―――



時速140㎞程度で飛んで行った炎は的をパカーンと割り、そのまま的を燃やし始めた


「「おお…」」


「まあ私クラスになると、この程度の魔法でもこんなものだ。最初は炎が出せるだけでも上出来だ。さあ、みんなもやってごらん?」


「炎よ、走れ!…」


「炎よ、はしれ!」



全然出ない ―――



「ウン、先にまず魔力を扱うトレーニングから始めようか。体に力を込めるのではない。イメージを作り、魔力を込めるのだ」



炎よ、走れ…



ボッ!! ―――



先生が話を始めた途端、唐突に火球が生じて的を燃え上がらせた ―――


「なっ!?…」


ジェダである


シュヴァインベルド先生でも、初めて魔法が出るまでには1ヶ月くらいかかった


初日で出来るなんて、ハッキリ言って規格外の魔法適性である



「君はジェダと言ったかね?」


「はい、ジェダです」


「どうやら君には別のコースを用意した方が良さそうだ。私の弟子となれ。いずれ君には精霊との対話すら可能となるであろう」


「精霊?ホロン達のことでしょうか?」


「ホロン?誰だそれは」


ちょっとカラス形態に変身してその辺にいたアキラを見つけて来たジェダは、アスモデウスを通じてイシュヴァルドとホロン、その他精霊達を呼んで来た ―――



「あ!ホロン!!」


「ソフィーーー!!」



ダアッ!! ―――



久々の会心ダイブ合戦が、空中で交差する ―――


相変わらずの仲良しである


「やあ、私は精霊王イシュヴァルド。精霊との対話がどうこうとか聞いたので来てみたんだが」


「あな…あな…あなたが…」


フルフルと震え出したシュヴァインベルド先生は、ひれ伏してしまった


「「キャアーーーーーーー!!」」


子供達は鬼ごっこを始め、鬼となった土の精霊ガイアロスがズシン、ズシン、と子供達を追いかけている



「なるほど、そうだったのですか…」


「ウン。精霊ってそういうものだよ。契約とかいった固っ苦しいものはどっちかというと嫌いなんだ。加護を与えるのは相手の事が単に好きだからさ」


「むぅ…」


子供達が遊んでいる間、精霊王との対話で真理に触れたシュヴァインベルド先生 ―――



なるほど…


私は今まで勘違いをしていたのか…


ああでなければならないのだ…



帽子と杖を投げ捨てたシュヴァインベルド先生は子供達の中へと駆け出し、一緒に鬼ごっこを始めた ―――

後日譚・早風とゾル ―――


「なんて星空だ…」


追っ手から逃れてチリに着いた早風は、空気の薄い高山地帯で夜の空を見上げました ―――


星々はどこまでも輝き、まるで天が降って来るかのようです


先日まで超犯罪国家で修羅として生き、里の追っ手に追われていた早風は一時その事を忘れていました


その間も船に乗り、執拗に早風を追い続けるゾル ―――


最初の任務でしくじる訳にはいきません


あのヤロー、一体どこまで逃げる気だ…


船酔いに悩まされながら、ゾルの旅は続きます

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