『四州近衛家』
今回の『即位の礼』や『大嘗祭』が無事終えれたってことで、ある意味『戦国』という火種を早めに揉み消すことができたとも言える。
とはいえ、都は荒れてるし、御所(土御門里内裏)もね。
由緒正しき御所だから、できれば宮大工にちゃんと再建してほしいと思ってしまうから、迂闊にうち(阿波三好)がやりましょうかとはいえないし。悩ましいところだ。
四国が天領になったことで状況が改善できればいいな。阿波一国では限界があるからね、やっぱり。
案内人の人がやってきて、まずは『近衛』様達にご挨拶。父、海雲にもご挨拶。父は何かも目録を渡した。
自分に対しては、目線が一瞬迷ったけれど冠位付きで挨拶してくれた。
その後『謁見』の間へと移動を促された。
この時代、令和と違って『主上』のお姿も御尊顔も見ることは許されない。
御簾の向こう側に座されているのは気配でわかる程度だ。
お声も無理だと思い込んでいたのだけれど、違った。
最初、誰が喋っているのか分からなかった。案内されて以降、ずっと平伏しているし。
いつものことだけれど、あまり意味が聞き取れない喋りだと脳内長慶おじさんが翻訳してくれる。
それくらい、この時代の言語、喋りというものは『令和』と全然違うのだ。不遜かもしれないけど宮言葉というものも、正直意味がわかんない。え? これって日本語? 地元の阿波弁ですら、最初は意味不明だった。
言語って時代でこれだけ差があるんだなあって思い知ったんだよね。
自分の話も、相手には伝わってるのか、たまに不安になる。
時代劇の言葉とか、全然違うから。(念押し)
文字も読めないし(長慶おじさんの脳内翻訳必須)、書けないし(長慶おじさん、代筆)、そうやって自分で書いた文も長慶おじさんが翻訳してくれてる。
仮名ですら、まだ定形になってない。阿波の寺子屋では『令和式五十音』で教えてる。
まあ、今はそんなことより、主上のお言葉だよ。
現代語訳で要約すると
予め頂いていた『冠位』に関して、改めて勅命として授けられることになった。しかも非参議のはずが『天領四州稀人特別区管理職』などという聞いたこともない管理職に就くことになった。自分で自分を管理せよってことかいな? (笑)
おそらく『稀人』を前面に出した方が幕府や他の大名や公家達を黙らせることができるからだろうね。
『絶滅危惧(稀人)種特別保護区』につき手出し無用。ということなのだろう。『令和のおばちゃん』的には微妙だよ。
『阿州近衛家』がこの職を代々引き継いで『稀人』の記録管理と保全を行うってことらしい。
四国と言わずに四州か。
こちらからはあれこれ言うこともできないし、ただひたすら受け入れるだけだ。
天領ということなので、四国の領地は全て天皇家に帰属する。阿波三好家も同様だ。
これに否を申し立てた場合は四国から強制退去になるらしい。反旗を翻せば『逆賊』だ。
受け入れた場合は『阿州近衛家』がそれぞれの領地の安堵はするが、領地の運営は『稀人方式』を導入することが義務付けられるらしい。
なんというか、強引だ。自分が他の領地の大名や国人なら『ちょっと待て!』って絶対反対がくる案件だ。
なのにそれをやれと『主上』からの勅命だ。
これも無理ですとかいえない。




