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[4万PV達成!感謝]長慶さんに転生してしまった!  作者: 天の樹
千熊丸の『徒然日記』

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『日本の宝』

今日は二話UPします。

体調が悪くて少なくてごめんなさい。


 やってきたのは父、海雲と同じぐらいの年代の近衛稙家という左大臣。

 平安時代の絵巻者に出てきそうないでたちだ。

 そこだけ空気感が違うような気がする。

 

 それにしても… え? 左大臣? 


 私自身はあんぐりといった感じなんだけど、教えられた付け焼き刃のような所作もド忘れしてしまっていると、脳内の長慶おじさんはすぐに私と切り替わって挨拶をした。さすがだ。めちゃ、助かった。


 それを見て、近衛様はニヤリと意味深な笑みを浮かべた。何故? 粗相した?


 それから『勅命』を読み上げた。

 はっきりいって「なんでこうなった?」思考停止でフリーズしかけた。


 要点をまとめると


 二年後、現御上(ただし、予算の関係上『即位の儀』が行われていなかったので)の『即位の儀』が行われるので。その準備金の一部補うこと。(え? 催促?)

 三年後、元服すること。

 それと同時に『勅使』の『近衛家』の『猶子』になり、第二皇女を正室と迎える事。

 他に『側室』として『伏見宮』の第一王女、『三条公頼』長女、『三条西公枝』の二女を迎えること。


 『勅使』をお迎えした場所には阿波公方をはじめ国人も含めた阿波の城主が一同会していた。

 全員驚愕だ。動揺している。


 と、そこで、その件に関して海雲と千熊丸にだけ話があると言われ、その二人を残して、他のものは会食の間にへと移動した。その足音もざわつかせながら。


 千熊丸は動揺してた。

 どういうこと?

 しかも… いきなり嫁? え? 誰? その子達。

 この時代、政略結婚が当たり前なのは覚悟してるけど… 皇女? 王女? 公女? 想定外すぎてついていけないんだけど。


 脳内の長慶おじさんも驚愕してる。

 『伏見宮』? 親王様の第一王女って位子様? 確か『二条』様のご正室になられる方なのでは? 

 『三条公頼』公の長女? 『晴元』様のご正室になれた方だったはず。

 『三条西公枝』公の二女も確か美濃の稲葉氏のご正室では? 

 長慶おじさん、うるさいくらい脳内でぶつぶついっている。


 それを聞きながら、やっぱり脳内で繰り返されるのは、皇女? 王女? 公女? 

 とてもじゃないけどこんな四国の阿波の鄙びたところにお輿入れ?


 令和のおばちゃんの中でも『三好』に輿入れする意味がわからない。

 というか、皇女って、令和の『愛○内親王』みたいなものでしょ? 

 令和の皇位継承で物議を醸してる… 

 なんかあの時ちょっとググって調べたんだよね。

 昔は皇女って公子(宮家の子息)としか結婚できなくて、ちょうどいい相手がいない時は『仏門』に入っちゃうんだよね。

 ましてや天皇の娘。武家に嫁ぐなんて。悪用されるじゃん。

 戦国時代だし。悪例作ったら駄目なんじゃないのか。王女も同じでしょ? 


 『勅命』だから受けないとまずいのかもしれないけど、これは受けるのはできないと思い、平伏したまま


「恐れながら…… 」


と、皇女、王女のお輿入れについては身分不相応であるので受け入れられない。旨正直に答えた。

 

 流石に歴史的にまずいからね。

 すでに歴史改変してるとはいえ、恐れ多過ぎて、流石に長慶おじさんでも『無理』を脳内で連呼してる。

 『令和のおばちゃん』の私も『庶民』感覚でも『駄目』というか、なんで阿波の田舎の『国司』でも『大名』でもない『阿波三好』の小童に、こんな『お話』があるのか、意味不明なんだけど。


「千熊丸。面をあげ、顔を見せよ」


 命じられるまま、頭を上げ、姿勢を正す。


「良い面構えじゃ。そなた、話を聞いておったか? なにもただの『三好』にお輿入れされるのではないぞ。 わしの、『近衛』の『猶子』になった後じゃ。つまり『近衛』の公子になるという事じゃ。問題なかろ?」


 そういうと茶目っけのつもりかウィンクした。


 え? どういう事? 『猶子』って「養子」みたいなものだって脳内の長慶おじさんが教えてくれたけど。長慶おじさんも、なんでこういう事態になっているのか状況把握ができないらしい。


「京に移り住めという事でしょうか」


 せっかく阿波に引きこもってるのに中央に引きづりだされるのか。いやだ…

 そんな気持ちが全面に顔に現れていたのか


「そういうことではごじゃらぬよ」


「お上はそなたを『保護』するために、このようなことをお考えになられたのでごじゃる」

「『保護』?」

「そうじゃ。そなたの父、海雲から、お上に『奏上』があり、そなたの『保護』の願いがあったのじゃ」


 ちらりと父、海雲の方を見る。海雲は平伏したままだ。

 

「そなた『胡蝶の夢』を見たそうじゃな。これより五百年先の夢を」


 その言葉に思わずひゅっと息を吸い込んでしまった。どう返事を返せば良いのかわからず黙っていると


「警戒するのも良いことじゃ。心配せずともそなたのような『夢』を見るものは過去にもいたそうじゃ。お上がそうおっしゃっておられた。『稀人まれびと』と呼ぶそうじゃ。その多くは市井の名もなきもの。世を乱す前に、その芽の多くは摘まれるか、『保護』されたそうじゃ」


 芽を摘む? その言葉の意味に体が強張る。


「しかし、そなたは『三好』の()()()()()()()()()()()()()。それに、『天下』を『夢想』せず、阿波の為に、()()を使っておるそうじゃな」


 近衛様は一呼吸をおいて言葉を続ける。


「お上は『阿波』、『四国』ごとそなたを『保護』することにしたのじゃ。意味はわかるか? 

 千熊丸。そなたはもはや『三好の宝』だけではなく『日の本の宝』として『保護』することになったということじゃ。

 『宝』の後ろ盾に『お上』と『近衛』がなるということじゃ。その為の縁組じゃ。理解したか?」


 これ以上の言葉を封じるような強い口調に


「ははっ」


と、反射的に平伏する。つまりは『五百年後』の技術と情報の『保護』ということか。


 一応、降嫁されるにあたり、皇女様も王女様も継承権の放棄されるとのこと。


 皇女様たちを迎えるにあたり新たに城を作れといわれた。

 え? 三年しかないんだけど。無茶振りすぎる。


いつもお読みいただきありがとうございます。

たくさんの方に読んでいただいて、正直びっくりしました。

早速ブックマークしてくださった方ありがとうございます。

励みになります。



現在の更新は週末になります。


もし続きが読みたい、面白いと思ってくださった方は、ブックマーク・いいね等よろしくお願いします。

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