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[4万PV達成!感謝]長慶さんに転生してしまった!  作者: 天の樹
千熊丸の『徒然日記』

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阿波では「温泉小旅行』が流行ってるってよ!

 

 この時代、『トイレ』事情も深刻だけど『風呂』も問題だった。


 日本人だから、この時代でも頻繁に入っているんじゃないかって?   

 甘い! 水を被ったり、身体を拭いたりはするけど…  入らない。

 まあ、日本人だから、あんまり体臭もキツくないのも悪い意味で影響してたんだろう。


 でも… 中身『令和のおばちゃん』からしてみればあり得ない。

 で、作ることにした。あ、『五右衛門風呂』じゃないよ。

 実は、子供の時(昭和)、入ったことがあって、火傷しかけたんだよね。案外危険なのだよ、あれ。


 城内に井戸があって、その水を飲料水にするために煮沸するようにしたんだけど、そのお湯の一部を風呂用に分けた。

 『お風呂用』に分けたお湯を一度大きな陶器の窯に入れておいて、入浴する前に再度温めた後、はい管を通して室内に取り入れる。配管の『風呂』側には元栓をつけ、その栓を捻るとお湯が出て来る仕組みにしてる。


 風呂に温水を入れて、温度が熱いと水で調整する。使用後の残り湯は、ちゃんと浄水装置を設置して、ある程度はきれいにしてから用水路に流して、田畑用に使うようにしてる。


 風呂場はコンクリートに陶器製のタイルを張って、お風呂も陶器にした。


 まあ、これは究極の贅沢だ。わがままだ。わかってるけど、我慢できないんだもん。


 流石にこれを利用するのは家族だけだ。

 公開するとしたら大衆向けが作れるようになってからだ。

 

 本当は『温泉』が欲しい。

 ちなみにこの時代「温泉」が見つかっているのは「平家の落人伝説」の祖谷だったはず。

 父、海雲にその話をすると、困ったような顔をされた。

 実際のところ三好エリアに三好の祖とされる小笠原家がきたのもこの平家を追い散らし、監視するためだといわれた。

 まあ、そうかもね。海雲の話では『落人』はいるらしい。

 ただ、もはやそこに居るだけの状態なので、このまま自然消滅するだろうということらしい。

 ああ、令和でもよくあるね。見ないことにしてるって事でしょ。


 なので『温泉』の話はダメだと言われた。刺激をするなということだ。


 そうなってくると… 『令和のおばちゃん』の記憶を手繰り寄せる。

 とりあえず令和の徳島の簡易地図を紙に書いて、記憶に残っている場所に印をつけた。

 家族で『温泉』に行っていたから、結構記憶に残ってるのだ。


「その印はなんだ?」


「多分、温泉が出ます」


 もちろん中には冷泉もある。まあそれも温めたらいいだけだからね。


 私の書いた『地図』を見て海雲はうなり込んでしまった。


「こんなところに温泉が?」


 半信半疑らしい。

 令和の時点で徳島の温泉は結構あったのだ。


 吉野川沿いにもいくつかあるし大歩危小歩危周辺にもある。剣山の麓にもあるし。神山にもある。


 県南にもある。宍喰温泉や月ヶ谷温泉、那賀川周辺にももみじ川温泉っていうのもあったはず。


 徳島市内の南田宮にも。


 令和の頃とは道路事情も違うし、河川の状況も違うから上手くは説明できないのだけれど。


 徳島県民ならわかる国道を地図の中に書く。

 それ地図を見た父(海雲)は混乱してるんだけど、私(令和のおばちゃん)が書くとどうしても自動車運転してることが前提で、地図を書くのも走行してた道路がメインになる。

 海雲さんには『胡蝶の夢』でみた未来の道路事情を軽く説明しつつ、その道路を人を乗せた鉄の箱が走ってたんだと説明をする。


 それで、地図の中に覚えてる限りの温泉宿のおおよその位置を書き込んだ。


 その地図をもとに幾つかの場所を試験的に掘っているみたいだ。


 この時代井戸を掘るもの、温泉源を掘るのも大変なのだ。地表近くならまだしも深く掘らなければいけないところもあるし。天候との兼ね合いもある。大雨が続くと地盤が緩むし、雪が積もれば、雪解け時も危険を伴う。正直かなり難航していた。

 令和で使っている地名がこの時代にも通用するかどうかわからなかったし、令和の時にめぼしい地形もこの時代では同じ状態かと言われれば、ありえない方が確率が高いのだ。


 無理かな? 絶望的に思っていると一つ、また一つと温泉源が見つかった。

 大きな歓声が上がる。


 そうやって、多くの人の力を使って見つけられた温泉は、領民に開放されることになった。


 温泉のもたらした効果は健康上にもあったし、経済効果も大きかった。


 父、海雲たちは、私の描いた地図を参考に道を整備し始めた。

 そして乗合バスならぬ乗合馬車を作ってしまった。

 車輪を除いて木製だ。屋根がついてるリヤカーの大きいやつだ。

 屋根には、蜜蝋の塗られた太布が雨対策にカバーとして取り付けられるようになっている。

 車輪は金属製。とはいえ、ゴムとかはまだないのでかなりガタガタ振動がくる。

 車内の座席の下にサスペンションもどきを鍛治職人さん達に作ってもらったんだけど、乗り心地は悪い。 


 え? 『駕籠かご』があるじゃないかって? 人力による駕籠も大変なのだよ。

 

 それに比べれば乗合馬車の方がマシなのかもしれない。


 鉄の箱が走ってるとか話したからかな。大人達も実行力が半端ない。


 まあ、乗り心地はともかく、乗合馬車のおかげで領民の足の便が良くなった。

 荷物も運べるものね。


 乗合馬車が走る道路は整備されたし、移動も楽になっていく。

 温泉周辺にも色々食べ物、土産品のお店を出して、それが温泉の土産物として、ちょっとしたステータスになった。

 温泉宿もできて、ちょっとした温泉小旅行のようなものが流行った。

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