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最終章 最終話
「よし…これであとはゼウスが…」
真理子はパソコンを閉じ、そっと手を置いた。
席を立ち、外へと向かう。
どこからか轟音が聞こえてくる。空を見上げると大きな飛行物体が目に入った。その数百メートルうしろにはもう一つの飛行物体。
「あれが爆弾か…」
誰かが呟いた。そして、その場にいた全員は静かに手をつなぎ、目を閉じた。真理子の隣には西条と朋子の姿。三人は何を話すでもなく、頷き目を閉じる。
轟音により、地上が揺れる。体に風圧を感じその時、辺りは明るく光った。その光は温かく、静かに差し込む朝の太陽のようだった。爆発した瞬間、霧のような雫が降ってくる。これがウイルスなのだろうか…。体に水分が付く。燃えるように熱く、痛い。けれど目を開ける余裕はない。そしてそれから数分後、二つ目の爆弾が破裂した。爆風はなく、炎もなく、静かな爆発だった。
温かい光に包まれた日本。これを最後に日本と言う国は消えた。
この後のことは誰にも分からない…
新たな世界が作られたのか…生き残った人間がいたのか…関西の人間だけが死んだのか…何も分からない。
ただ一つ分かること。それは“人間が創った人工知能により、世界は滅ぼされた”と言うことだった。
知りたかった真実、それを彼女は知ることは出来ない。
これからも、ずっと……




