【発動Operation No Way!(とんでもない大作戦)①】
みなさま、おはようございます(^▽^)/
いよいよこのあとから戦闘が始まります。
いい作戦になるように頑張りますので、ブクマ&高評価にて応援よろしくお願いいたしますm(_ _"m)
「どうでした? 我々アメリカの対潜哨戒能力は」
世話役のアイゼンハワーが誇らしげに来て言った。
「すばらしいです」と言ったとき、彼の階級章が前と変わっていることに気が付いた。
聞くと、准将に昇進したということだったので、祝福の言葉を掛けると彼はこれで同期の中で肩身の狭い思いをしなくて済むようになったと笑った。
差しさわりがなければ、どういうことなのか教えてもらえないかと聞くと、かれは途中16年間の長きにわたって少佐を務めたことを話してくれた。
彼は30歳で少佐になった。
これは非常に早い出世だと思うが、そこから46歳まで少佐のままだったという。
46歳なら早い者なら大佐になっているくらいの年齢。
だが46歳のときに少佐から中佐に昇進してからは1941年、つまり今年の3月に大佐に昇進して、この9月に准将に昇進した。
彼曰く、まさかこんなにも早く昇進できるとは思ってもいなかったので、すっかり階級章を変えるのを忘れていたのだと笑っていた。
そして名前が長くて言いにくいだろうから、これからは自分のことをアイクと呼んでくれと彼は言った。
ここから私たちは前線基地のあるアルジェへと向かい、ここに留まる薫さんたちWAC(女性陸軍隊)の部隊とは離れる。
アイクは、わざわざ私のためにWACの基地へ私を連れて行ってくれ私はそこで薫さんと別れの挨拶をした。
カサブランカからアルジェまでは陸軍の輸送機に乗っていくこととなり、出発の時間に今度はWACのボビー大佐が気を利かしてくれて薫さんが見送りに来てくれた。
DC-3輸送機に乗りアルジェを目指す。
心配なのは地中海の北にあるスペインの動向。
内戦状態にある彼らは他国の軍隊に手を出す余裕はなく、一応は中立を保っているとはいえ、反乱軍の中にはドイツの息のかかった兵士も多い。
情勢的に連合軍が明らかに不利となれば、いつ襲ってくるかもわからない状況だと思う。
しかも内乱状態のため、誰を信頼し誰と交渉すべきかなんて何のあてにもならない。
アルジェに到着すると、アイクは精力的に動き、私もその手伝いをした。
彼はホワイトハウスで私が提案した偽の大部隊を実行しようとしていることがわかった。
作戦名は「No Way」日本語に訳すと「とんでも大作戦」とか「信じられない作戦」とかになり、日本の「あ号作戦」「い号作戦」「MI作戦」に比べると作戦名が面白い。
しかし準備に取り掛かるといっても、肝心の囮の製作には時間が掛かるし、その囮を現地まで迅速に輸送しなければ輸送部隊は敵からの攻撃を受けてしまう。
しかもここは砂漠地帯で、たとえ囮に車輪を付けていたとしても、長い距離を運ぶのは困難なことはアイクに伝えた。
アイクは私の意見に耳を傾けて聞き終わると、私がホワイトハウスで日本の場合についてと言ったことがヒントになったと言い、詳細な作戦計画を教えてくれて納得したと同時に驚いた。
作戦の決行は2週間後の10月7日。
準備は間に合うのかと危惧する私に、アイクは10日もあればできるだろうと呑気に言う。
10日でできたとしても、輸送に更に10日かかることを伝えようと思ったときに気が付いた。
なるほど、輸送を行う船の中で組み立てるのだと。
アイクは16年間少佐から昇進できずに、苦労した時期を無駄に過ごしてはいなかった。
軍隊の階級とは役割分担を表す。
当然将軍と兵卒の役割が違うように、少佐と中佐の役割も違う。
16年間少佐に留まっている間、彼は少佐としてできることを全て覚え、余った時間を利用して様々なことを勉強し考えたに違いない。
だからこのように素早くパズルのピースがつながるのだ。
そしてこの作戦のほとんどは、準備段階にかかっている。
ポジティブな意味のNo Wayになるか、あるいはネガティブな意味のNo Wayになるかは、すべて参謀の腕次第だ。




