普通の文芸部はこんなのじゃ無いはず……多分
普通の文芸部はこんなのじゃ無いはず……多分
「さあ座って座って」
「ごめんオレンジジュースしかないけど」
そう言われながら無理矢理座らせられ、少し肌が焼けている人が冷蔵庫をあさっている。
「もう一度聞くけどここに来たって事は入部希望だよね!?」
「はっはい」
「ならあのポスター見たよね!?」
「はい……」
「あ、自己紹介がまだだね、俺は竹田 猛よろしく!」
「はい竹内 翔流です。よろしくお願いします」
この少し背が高い方がポスターに書いてあった竹田さんのほうか。なら少し肌が焼けているイケメンが長高咲さんだな。
「あったオレンジジュース! えっとコップは~~? あった」
長高さんがコップにオレンジジュースを入れて俺の前に置いてから俺の前に座った。
「俺は長高 咲よろしく!」
「はい 竹内 翔流です。よろしくお願いします」
「さて…… 本題に入ろうか」
竹田さんが急に真面目な表情になり俺は気を引き締める。
「君……いやこの際翔流と呼ばせて貰おう、ここに来たって事はやっぱり……」
ゴクリ
アニメでよくある重要なことを言う前に聞く側がつばを飲み込むやつをまさか無意識にやるとは思わなかった。竹田さんは顎を手に乗せて告げた。
「翔流は……オタク?」
「……はい?」
真面目な話をする雰囲気だったのに急に意外な事を言われてビックリした。
「さっきの雰囲気なんやねん」
「お~~ナイスツッコミ」
「良いぞ! 今までツッコミ役いなかったからどんどんツッコメ!」
「敬語も外して良いぞ! 文芸部に肩苦しいのはいらないからな」
「分かった」
そう思いながら翔流はさっきの質問を思い出し、すぐに答えた。
「はい、オタクです! なんなら陰キャです!」
「「同士よ! 歓迎しよう!」」
やっぱりこの人達も俺と同じなんだな。え? 陰キャは軽々しく敬語外さないし、ツッコまない? いいか? 陰キャは陰キャでもオタク陰キャだ俺は。オタク陰キャは仲間、つまりオタク話が出来る仲間が欲しいんだ! だから仲間を見つけたらすぐ群れる! そして仲間には敬語は不要! ほら良く言うじゃん、「弱いやつほどよく群れる」、て…… 自分で言ってて悲しいな、これ。
そう自分の中で傷ついてる内に竹田が入部届けを持ってきた。
「はいこれ入部届け」
「竹内 翔流っと、書きました。」
「よし! 晴れて君は文芸部の部員だ!」
「廃部になるずにすむ! よし、今日は歓迎会だ!」
良かった、部活は楽しくやれそうだ。中学なんて部活は入らなかったから出来なかったけど、やっとラノベみたいな青春が出来る! あのポスター見つけれて良かった~~ ……
「質問良い?」
「なんだ? 何だって答えるぞ?」
竹田から了承を貰ったので気になった事を口にする。
「あのポスターてどっちが書いたんですか?」
「咲」
「竹田」
「……いやどっち?」
「咲」
「竹田」
それが10分くらい続いて、翔流が「もう良い」と言って押し付け合いが終わったが、どちらが書いたかは分からなかった。




