2回目の、よし絶対勝つぞ。良い思い出にしてやろうぜ【よしボッコボコにするぞ。最悪なトラウマ植つけてやろうぜ】
2回目の、よし絶対勝つぞ。良い思い出にしてやろうぜ【よしボッコボコにするぞ。最悪なトラウマ植つけてやろうぜ】
色々あって、6月中旬。卒部式試合当日、体育館前。
「お待たせ~~」
「お、来たね」
体育館前に集合と決めていたが、先に光美、奈那、美春が着いていたようだ。こっちは美春、竹田、咲、翔流……ゆめで先に合流して、今集合場所に着いた。
「はいこちら、翔流改め、ゆめちゃんです」
「どっどうも」
「「……だれ?」」
「翔流だよ! 美春の兄!」
裏声で挨拶したゆめに、桃谷姉妹は、「だれ?」となった。無理も無い、何も知らなければ普通の女の子にしか見えないのだから。
「わーー、本当に女の子にしか見えないわね」
「美春ちゃんにも似てるし」
あいからわず奈那はふわふわして、光美はロリだった。本当に姉妹?
「にしてもゆめちゃん、今日はショートカットなんだね」
「私が今回のために買ってきました」
前回(2話)は、ロングのかつらだったが、今回は運動をするので、邪魔にならないために、わざわざ美春がショートカットのかつらを買ってきたのだ。……ロングで髪を結べば良くね? お団子ヘアとかにすればいいじゃんと思ったが、買ってきてしまった物は仕方ないので付けることにした。
「しかも今回は運動しても、まったくはずれない仕様になっています」
「そこはありがたい」
今回は仕組みは分からないが、かつらが外れない仕様になってるらしい。どうゆう仕様なんどろう。
「暑いから体育館入ろうよ」
「まじで声と口調まで女子じゃん」
竹田が驚いて、関心? していると同時に見事な演技に桃谷兄妹は感心した。
「おに……ゆめちゃんの言うとおり、暑いから体育館入ろうよ」
「「「さんせーい」」」
美春の意見に、他の女子3人は賛成した。流石俺の妹、リーダーシップがある。
「その前に……その、円陣組まない?」
「……何言ってんの竹田?」
「「「?」」」
竹田の申し出に、咲が「何言ってんの?」と言って、女性陣(1人男)4人が疑問符を浮かべる。
「……あぁ、竹田? お前まさか」
「? ゆめちゃん、分かったの?」
「ただのオタクの宿命だ、早く行こうぜ」
若干翔流が出ていたゆめだが、竹田がやりたがっているのが分かった。この前竹田と咲が呼んでいたバスケのスポーツ系ラノベで、春の市大会予選で、会場の体育館前にて部員が円陣を組むと言うまあまあの名シーンだ。それを今竹田はやりたいのだろう。まあ現実でも円陣を組むが、普通は試合前だ。それに外で円陣を組むと人目着くし、名シーンにもならない、けど夢と希望を抱いてやろうとする。これがオタクの宿命だ。
「まあ円陣だけなら良いんじゃない?」
成美がそう言って、他の3人も同意。そして女子5人(1人男)が肩を組む。もちろん野郎二人は蚊帳の外だ。
「よし。私達は今まで練習をしてきた」
「……お兄ノリノリじゃん」
「オタクとして降られたイベントは回収しないといけないんだ」
ノリノリのゆめに、ジト目を向ける美春。それでもゆめは言葉を続ける。
「そして……えーーと、まあ……絶対勝つぞ!」
「「おーー!!!」」
「お~~」
「……お兄」
すげえグダグダなかけ声に笑顔で「おーー!!!」と言ってくれた桃谷姉妹。ちょっと遅れて成美が言う。そして美春はグダグダな兄にジト目を向けた。
「ゆめ、あれ言えば良かったのに」
「あれって?」
「よし絶対勝つぞ。良い思い出にしてやろうぜ【よしボッコボコにするぞ。最悪なトラウマ植つけてやろうぜ】」
「なにそれ? なんか副音声が聞こえた気がする」
竹田の謎のセリフにゆめは疑問符を浮かべた。
「まあいいや、それ言おう…よし絶対勝つぞ。良い思い出にしてやろうぜ【よしボッコボコにするぞ。最悪なトラウマ植つけてやろうぜ】」
「……竹田先輩に言われなかったらかっこよかったのにな~~」
「うるさいぞ妹」




