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エーデル:マギカ 異世界の教師  作者: かわばんが
6/6

戦闘

カンカンと町が照らされていた。

さっきまでの静けさはなりをすませ、悲鳴だけがそれを彩っていた。

「遅いよ、ブリット!!」

コワルは苛立っている様子だった。

ブリット以外の三人の少女は既に戦闘態勢をとっていた。

目の前には10メートルはあるだろうか、人型の怪物が立っていた。

正嗣は言葉を失った。

その状況にただたちくすのみ。

頭がどれだけ混乱の渦中にあろうと、現実はその理解が追いつくことを許さない。

「町に被害が出る前に仕留めるよ!!」

ブリットが前に出る。

「遅れてきてエラソーに!!」

三人がそれに続く。

オレンジ髪のオードリーが叫ぶ。

「みなさんっ、構えてください!!」

声に合わせ、 四人は飛翔する。

「スタートから全力くでいくよっ!!」


まるで、星の様だった。

流れ星。

四人の少女が光を放つと、その手には武器が握られていた。

一目で分かる、武器と呼ぶに相応しいその形は、怪物をめがけて一直線に進んだ。


「いくよっ!マスタングッ!!」

ブリットの手にはピンク色に輝くパイルバンカー。

ただ、敵を倒すことを目的に在るその体。

その大きすぎる杭を怪物の頭に打ち込んだ。

しかし、金属音。鈍い音とともにそれは弾かれる。

「貴女は直情過ぎ、もっと繊細じゃないと」

コワルは既に、怪物の喉元に潜り込んでいた。

「斬り伏せて、ダッジ•••••」

二刀は怪物の首筋を捉えたが、火花が散るばかりだった。

「コワルっ、下がってください!」

アキが飛び出す。

「私のセカンドミレニアムで貫きます!」

矢が走った。

閃光となって空を切る矢は、怪物めがけひた走った。

だがしかし、やはり鈍い音。

怪物に痛みはない。

「みなさん、ここは一度退いて下さい」

無防備になった三人を、オードリーのフェアレディが護る。

「くっそー、硬いなぁ、アイツ。なんか弱点とかないの!?」

「そう簡単に弱点がわかったら苦労しない」

「そうだけどさぁ」

彼女達は、自分達よりもはるかに大きい敵を前にしても、そのペースを崩さなかった。

こんな事に慣れてしまっているのか?

正嗣はそう思った。

「それより、ブリット」

「なに?コワル」

「先生とは、どこまでいったの?」

「どこまでって?なんのこと?」

怪物の攻撃。右腕が大きな風と共に地面を揺らす。

「貴女だけ集合に遅れてきた。後は言わなくてもわかるでしょ」

四人は軽く身をかわす。

「ああ、その事ね。どこまでって、それは、、、、、」

「それは?」

右、左、右と、鞭の様に腕をしならせ、怪物は四人を追う。

「教えな〜い」

「なっ!!」

「先生と私の秘密だもん」

「ていうかコワルってさ、クールなキャラの割にはエロいよね」

「っ、何で私がエロいの」

「知ってるよ〜、ベッドの下にいやらしい本を隠してるの」

「は!?何でブリットが知ってるの!?」

「さぁ?なんででしょう。コワルみたいな子ってさ、なんていうんだっけ。なんかあったよね、そういう人のこと呼ぶとき。何だっけ、アキ」

少女達は紙一重で攻撃をかわす。

「むっつり、ですね」

「そうそう!むっつり!!コワルはむっつり!!」

「な、わ、私はむっつりじゃない!!」

「みなさん、戦いに集中してください!」

たまらずオードリーが口をだす。

状況は悪い。傷一つ負わせられないままだった。

「ねぇ、アイツってさ、オスかな、メスかな」

「さぁ、どうでしょうか」

「むっつりはどう思う?」

「っ。たぶん、オス。声が野太いし」

「さすがむっつり!」

「それ以上言ったら殺す」

「あはは、ゴメンて。でも相手がオスだったら弱点は一つでしょ!」

「さて?どういうことですか?」

アキは首を傾げた。

しかし、直ぐさま顔を赤くした。

「そ、その弱点というのは、まさか殿方の、殿方だけの、、、、、」

ブリットは満面の笑みで頷く。

「そういうこと。みんな、私が前に出るから援護して!」

言うと、ブリットは走り出す。

目標は敵の股座。

察したか、怪物に攻撃は勢いを増す。

「道を開けます!!」

アキが矢を放つ。怪物の拳の軌道を僅かに逸らし、ブリットに道をつくる。

「視線はもらう」

飛び出したコワロが敵の注意を惹きつける。

「乗ってください!ブリット!!」

防御壁フェアレディがブリットを押し上げる。

「射程圏内っ!輝けッマスタングッ!!!」

マスタングが哭く。エンジンが唸りを上げ、暴れ馬のごとく天を刺す。

そして怒

怒涛の八連打。

「アインス!」

「ツヴァイ!!」

「ドライ!!!」

「フィーア!!!!」

「フュンフ!!!!!」

「ゼクス!!!!!!」

「ズィーペン!!!!!!!」

「アハト!!!!!!!!」

「輝けっ!リヒトヴェルト!!」

光の杭が怪物の体内を食い破り、その脳天を突き抜け天に駆けた。

「まさに、必殺」







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