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俺みたいなダメ人間でもやればできると信じたい  作者: 富田雄也
第五章 のんびりする一行
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第五章10話 再会

 暗いが整備の行き届いた路地を抜けるとそこは先ほどまでの路地とは全く異なっり、この町はどの程度通りによって顔を買えるのか、興味が出てくる。


「これはすごいな」


 先ほどの飲食にまみれた通りと変わりこの通りには一切食べ物がない。

 と言っても梱包されているものはある。この通りは町を出る時によるべき場所、土産売り場のようだ。


 と言ってもすべてが土産ではなく特産品なども置いており、特産品を売り歩いている俺たちとしてはどのようなものが安値で何が高値なのか、調べて置く必要があった。


「この結晶なんていうんだ?」


 調べる必要はあるが見たことの無い者に興味が行かない者は少ないと思う。

 俺は路地を抜け辺りを見渡し、雰囲気は先程と変わらない通りに足を踏み入れた。そして目に入った露店で売っている結晶に目を輝かせながら飛びついた。


 澄んだ青色、見て居るだけで落ち着き形は汚くそこらに落ちている石っころと変わらないがそれでも引き寄せられる。


「これはねここらの温泉を固めた石クリーンストーン。固める人や使うものによって、形が変わる世界に一つしか無い者なんだ。同じ人がやっても条件が違えば変わってくる、湿度や気温風の向き何かも関わってくるらしい。だから世界に一つしかなんじゃよ」


 というじいさんは白髪が顔いっぱいで欠片も表情が読み取れないが、そんな話はどうでも良い、これだけ綺麗だと一つ買いたくなる。


「ぬしさまやめとけ、そんな石っころそんなのそこらへんに転がっておるわい」


 と魅力が分からぬお子様が言うが気にならない。元より引かれるが露店でものを買う気はない。


「見て居ただけだよ、物珍しくてな」


 じいさんに邪魔したと、詫びを入れその露店から遠ざかる、何やら舌打ちの様な音が聞こえたが気のせいだと振り返らず歩を進める。


「あれは詐欺じゃ、あんな石っころ本当のストーンじゃないわい」


 そう語る彼女の瞳には怒りがにじみ出ており、幾度か見た見た目とかけ離れた表情に驚きを隠せない。


「どういうことコロネちゃん」


 彼女の豹変ぶりを見てしまった俺と違い、後ろからついてくる形で歩くローリェたちには彼女の変わりようが声音の身しか分からない。

 そのおかげで聞けずに終わるかと思っていた疑問の解消が行われる。


「本物のストーンは誰が作っても一定の形に止められる、もちろん作られたものの制度は変わってくるがの」


 制度ってただの石っころじゃないのか?

 何かに使えるアイテムって事か……


「それってどんな形なんだ?」


 先程の驚きを凌駕する好奇心が出たせいか、質問を投げかけることが出来た。


「丸い形をした透き通った物」


 丸くて透き通っているも。何に使うアイテムなのか情報が少なすぎて分からない。

 元々俺に想像できるようなものなのかも怪しいが


「何に使うもんなんだ?」


「しらぬ」


 何だ、しねぇのかと落胆する間もなく


「知らぬというより持つ者によって用途が変わると聞いたことがある」


 という答えが帰ってくるまたしてもわけの分からぬ返答に頭を抱えていると。


「どんな用途で使われるか聞いたことはござらんのか?」


 先ほどまで沈黙していた後月にも興味が出てきたのか話に加わってくる


「魔除け、未来予知、反射、反転、攻撃、回復、様々なことを聞いたことはあるけど実際使用されているところを僕は見たことないよ」


 返答するのはもう一人の沈黙者であったヴァインズ、彼も知識と知っているらしく話に入っていき。


「ますますわからん、統一性がなさすぎて。もしかして利用者の持ち味の増強とかか?」


 彼の話が本当なら、統一性のなく思われる物に何か繋がりがあるとすれば利用者の能力向上。

 ただ単に見えない部分で何か繋がりがあるのかもしれないが。


「その可能性はあるのぉ、わしも見たことはないが同じような話を聞いたことがる」


 所有者が魔法使いなら魔力向上、シヴィみたいな占い師なら未来予知は言いすぎでもそれに近いことは出来そうだ。


「考えても分からないことより他の店回ってどんなものがあるか見てみましょ?」


 当初の目的を脱線しまだ見ぬアイテムに夢や期待、想像を膨らませ周りを見ずに時間が過ぎようとしているところに現実に引き戻す声。

 確かに元の目的は石っころ探しじゃない。


「そうだな、今を楽しもう休養も兼ねてるし、視察も兼ねているんだから」


 視野を狭くしていてはせっかく羽を伸ばし見聞を広めるチャンスを棒に振ってしまう。

 先らの石っころに関しては確かに見聞が広まったが今需要なのは多くの物を取り入れる事、石っころ一つの知識が増えるより多くの物の知識が増えることの方が今の俺にとっては有益だし、お得だ。


「となると適当に店を物色」


 先程の露店と同じように露店で売られているのは石が多い。置物になりそうな石から、身にまとえるようなおしゃれ感が漂う意思。

 と言っても身に付けるように加工がされており、ネックレスやイヤリング、指輪などの装飾品となっている。


 この辺りの装飾品に見向きもしない辺りうちの女子2人はあまり女の子っぽくない


「こんな安物要らぬ」


「私の趣味じゃ無いかなぁ」


 見向きもしないのは装飾品に興味がないのではなく、ここに並んでいる者に興味がないだけのようだ。

 露店に並んでいる者もさほど悪くないと思うのだは彼女たちん琴線には振れなかったようだ。


 代わりに店に入るとお土産としていくつかの保存加工された食料やお菓子などがあったが、そちらには食いついていた。


「これなんて旨そうじゃの」

「確かにあまくておいしそぉ」


 花より団子だったのか?


「なにか買うか? と言ってももうじき昼だが」


 なんだかんだ言ってもうすでに登り始めて居た太陽は天高く上りきり、後は降りて行くのみの状態で待ち構えている。


「そうねさっきのとうりに戻って何か食べましょうか?」


「わしはそこまで腹は減っておらんぞ」


「おめぇは一人貰い食いしてたからだろーが」


「拙者はどこでも良いでござる、出来れば量が食せるところが良いでござるよ」


「僕はどこでも元々そんなにお腹すいてないから、マズくなけいところなら君たちに任せるよ」


 まとまりのあるのかないのか分からん会話だったが、取りあえず一人を除いて今から昼食を取ることに異論はないようなので、先ほど道に向かう。


「さっき通った路地と違うがやっぱりここも綺麗だな」


 薄くめぐってる霧それが、路地をも綺麗に浄化しているのは分かるが、こうも暗く日の当たらない場所なら何か繁殖してそうなものなのだが。

 足から伝わる感触に先ほどまでとの違いは無く、足を取られるようなぬめりもない。


「出たな」


 足元に意識を集中していたおかげで少し距離の有る薄暗い路地を短時間に感じる短い時間で抜けた。

 土産道りに行くときは少しどうなっているのか気になっていたせいでもたついたが、一度通った道と変わらぬようだったのでさほど探究心はくすぐられなかった。


「コロネは買い食いのせいで腹が減って無いかもしれないが、皆どこかいいとか有るか?」


 先程ざっと見た感じたど、ファミレスみたいなリーズナブルな店からレストランみたいな高級感漂う店と様々な店があった。

 因みに俺は金銭的にも度胸的にもレストラン臭漂う店はゴメンこうむりたい。


「買い食いではないのだが……まぁ良い、店に入るのが前提か?」


「私はどちらでもいいわよ? 近くに足湯があればそこで休憩しながら食べることも出来るでしょうしね」


 店に入る事前提だったが、屋台に並んでるものも普通に旨そうだし安い。

 こちらの方がお手がるかもしれない、ただ少し回った感想として休憩できる様な場所が少ない。

 どこかで休憩するなら、ローリェが言ったように足湯をで休憩して一服する形になるだろう。


「僕はそもそもそこまでお腹が減ってる訳じゃないからまだ先でも構わないよ」


 実質一番胃に食料が入って居ないはずの彼がそんなことを言う。

 店で食うにしても外で食うにしても


「兄者さっさと決めてくだされ」


 彼の食費を考えると中途半端に選ぶと金がかかりそうだ。


「ちょっと待てよ」


 何か見覚えがあると思ったら、宿の近くじゃないか。

 なら宿で食事をとればただで済むのでは? それにバイキング形式で食う量の制限はない。


「なぁ犬の」


「宿での食事など言わないであろうな」


 機先を制して発言する彼女の言葉には俺の考えが読み取れているのかと、戦慄させるすごみがあった。

 がそんなことは恐らくない。現状の立地から考えて出た結論だろう俺が思い至った考えに至るのは称賛に値する。


「流石にそれは無いよ」


「ならいいのじゃがな」


 頬を伝う汗と、背中を伝う汗が同種のもので有ることは明白。

 俺の財布に優しい案は一蹴されたとなると


「適当に店に入るか」


 考えるのが面倒になった、正直金は多少あるから休めなら大抵いけるそんな気がした。


「おいしそうでかつ、やすそうなお店」

「兄者あそこにしましょう」

「決まったら言っておくれ」

「ぬしさまあの店などどうじゃ?」


 と皆見て居る店は違う、後月は肉臭そうな店を指さしコロネは少し高そうな店を指さす。

 一人しっかり差がしてくれているローリェを頼りに待つが時間がかかるかもしれない。俺も一緒に探す。

 最後の一人はわれ関せずと突っ立って居る。


「あそこなんかどうだ?」


 俺が見つけた店は少し根が張るかもしれない見た目ではあるが、何やら旗をなびかせ少し人が並んでいる。

 こういったとこはセールをしている可能性が高い、そう思っていったのだが。


「まぁ構わん」

「私もいいわよ」

「兄者早速行くでござる」

「決まった? ならついていくよ」


 誰も反論しないあたり高級店というわけではないだろう、それに人が群がるというのは安い早い旨い三拍子そろっている可能性が高い。

 皆の合意を得られたので、歩いて数秒先にある店に行く。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「思いのほか高かった……」


 安いと高をくくっていたが、意外や意外安くなどなくそこそこの値段で金欠になりかける。宿代は前金を払っているので何とかなるが、今後の旅をするための元でが心もとない。


「さぁ金もなくなったし本当にただの散策をとなるが、適当に冷やかしにでもいくか」


 別に金がなくなった当てつけではない。元より今日はただの散策の予定、その上で金に余裕があれば多少の買い物をするつもりではあったがその金もなくなってしまった。

 次の町に持って行く特産品を物色でもしてくるか。


「皆別行動にするか? 俺は売れそうなものを物色に行くつもりだが」


「ならわしは買い物は出来んが適当に店を見て回るとしよう」

「ユウヤ私ついていこうか?」

「兄者拙者もついていくでござるよ、一人で見回っても楽しくないでござる」

「そう言う事なら僕は先に帰ろうかな」


 二人の意見は嬉しく思うが


「後月もローリェも観光を楽しんでくれ。何か欲しいものがあればと言いたいところだが、金がないから我慢し貰わないといけないが」


 金があれば何でも好きなだけ買ってこいと言えるのだが、金がないので言えない。今の状態で言えば今後の旅に影響を与える。


 そう言った意味でも目標を立てるなんておこがましかったのかもしれないな。自分たちの生活を維持できるようになってようやく考えるべき問題だったのかもしれない。


「兄者……」

「分かったわ、もし何か良いものがあったら私もチェックしておくわ」


 皆各々の行きたい方角に散って行く。

 俺は食前に通ってきた路地に向かい土産通りに足を向ける。


「日が傾きだしたからか?」


 この路地を通ったのは二度目、路地自体を通るのは三度目になるが一度目二度目に比べ少し先が見にくい。

 足元は元より見えないので気にしていなかったが、向こうの通路の明かりと道が一本と言うことで何とか進めるが、複数の道が入り乱れ先に明かりがなく太陽光のみの明かりを頼りに歩くとなると個々は恐怖の道だ。

 前後両方音が聞こえる。だが視界は明瞭ではない。暗黒、不安しか広がらない。


「もしかして」


 日の傾き加減だけじゃ無く先ほどまで居てくれた奴らが居らず、心細いのか?

 もしそうだとしたら笑いものだな、自分から解散を促しておきながらいざ一人になると心細いとは。


「だが先は明るい、もうすぐ路地を抜ける」


 今は通りの近くまで来ているのか明かりがはっきり見える。路地を抜けると先程見て居た露店とは違っていた。

 昼食前に打っていたのはどの店も石っころ、コロネいわく全て偽物らしいが。


 露店と違っていたというより露店がない。代わりに怪しいフードをかぶった人物が並び何やらぶつぶつ言っている。


「どっかで見たことあるなぁ」


 この光景をどこかで見たことあると、記憶の中をさまよう。


 怪しいフード夜になり姿をあらわす。どこかの不気味な団体しか想像がつかないは、丸い透き通った石っころに向かい何かしている。


「透き通った石ころ?」


 あれはまさに水晶、フードをかぶり水晶に向かい何やら言っており、自分たちの机の前にはイスが一つ。

 まさにインチキ占い師だ。

 だがコロネの言っていた石っころってもしかしてこの水晶の事なのか?


「未来予知がどうのって……」


 向こうでの占いと違ってここでは本当に未来が見えるのか?

 面白半分興味半分で近くの占い師に近づく。


「なんじゃぬしか」


 近づいたとたんしゃべりかけられ一瞬面食らってしまう。

 誰だなれなれしいと思い顔を伺ってみると


「ば、ばぁさん!?」


「誰がばばぁだ、名前を名乗ったであろう」


「あ、あぁ悪いなシヴィ」


 馬車の中で俺を助けてくれたばぁさんがインチキ占い師になっていた。

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