第二章8話 再び戦場へ
少しグロ描写入ります
どんな被害が出ようと長生きしようと思わせてくれる発言を聞き…これは言いすぎだな、正確には言い過ぎではないのだが…被害は小さい方が良い死人は出ない方が良いに決まってる、だがこれが命を懸けた戦。
それをこの戦場でようやく思い知らされた俺に、必要最低限の被害で帰れる策で死んでいく者たちの分まで長く生きて行こうと思わせてくれた発言。ローリェは他人が死んだ先で生きて行きたいと思ってたわけではなかった。
俺は? 俺はそんなの決まってる今でも前でも関係なく。生きていくつもりだ心構えは少し変わった、少し前の俺なら生にしがみついていただろうが、今はしがみつくだけじゃ無く死んだものたちの分まで長く有意義に生きて行こうと思えてる。
俺たちの心境の変化は先のエンジャの言葉だろう、前居た場所でも子供が親より先に死ぬのは親不孝と言ってたくらいだし。
と長くくだらないことを考えていたが、現実逃避しようが何も変わらない。当たり前だこれが現実なんだから。
俺は今逃げ出したはずのケルベロスの近く、近接戦闘が行われている近くまで来ている。
「エンジャさん? さっき言ってたこととやってることが違いすぎません??」
彼の名誉のために言って置く、彼は止めただがこうなってしまったのだ。
こんな風になったのは自分の意見のせい。後悔してももう遅い
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「なぁ? ちょっと提案なんだが」
そう言ったのはエンジャが始めて?大人の貫禄を見せた後の事
「何だ?」
「先に言って置くが、俺はこの案は多分失敗すると思うんだ」
そんな聴く前から不安なことを言いだす立案者
「何で失敗すると思う案を言おうと思ったの?」
地味に刺さるが微妙に優しい言い方で行ってくる彼女
「いや、さっきの話聞いた後で悪いんだがやっぱり若者だろうと年寄りだろうと戦場では分け隔てなく死はやってくる。なら危険でもその火の粉を払う努力はして然るべきだと思うんだ」
再程刻み込まれたものは浅かったようだ
「で、俺のさっきの意見を全否定したうえで失敗率の高い案を出すと?」
そう言うのは少し額に筋が立ち始めているエンジャ
「僕は聞いてもいいと思うよ、ただ成功率が低いと自分で思ってる意見を聞くのはバカバカしいがね」
そうケンカを売って来るのはおなじみヴァインズさん
「今の俺はいちいちお前の売って来るケンカを買ってやらん。反対意見は無かったから話すぜ」
少し大人な対応が出来るようになった雄也いつまで持つかは分からない。正確には反対意見は無いが困惑が有り余る返答だったが、そこには触れない実際自分が同じ目に合えば、同じ反応をするもしクワ反対するからだ
「策なんだが」
一拍置く、こんなことは戦場ではするべきじゃないが、何故かしたくなった反省なんかしない
「俺が」
「さっさと言いたまえ時間の無駄だ」
言おうとしてかぶせてくる奴がいる、お前がかぶせてくる方が時間の無駄なんだよ!
「はぁ、俺が前線に言ってもう一回あいつを眠らせれるかどうか試してくる」
ふてくされ気味に言った意見に
「詳しく聞いてもいいか?」
「確かに生還率は低そうだね」
「雄也! 正気? 頭でも打ったの?」
と三者三様の返事、前向きなのはエンジャだけ。しかも一人前言と違うこと言ってる奴がいるし
「あぁ詳しくな……ローリェがあいつを眠らせたことで歌で寝るのは確定、ならどんな歌なら寝るか?。同じメロディーの歌じゃ寝ないとして違うテンポの歌なら可能か? 俺はジャンルが違うと聞くかもしれないと思ってる」
歌が変われば寝るなんて簡単な訳がない、それ以前にジャンルが変わっても寝ない可能性の方が高いが、やってみる価値はあるとも思う。
「確かに失敗の可能性の方が高いな」
「反対も賛成もしかねるね」
「ダメよ危険すぎるわ」
またしても三者バラバラ、しかもばらけて賛成、反対、どちらでもないに各一票。
「俺も失敗の方が高いと思う賭けだ、だがもしこの賭けに勝てれば後二回は眠らせることが出来る、二回眠らせれば、策を潰してしまった分の穴埋めくらいにはなるだろ?」
「そんなことは気にせんでも」
「いやこれは皆が命を懸けてる戦いだ、策を無駄にしたことによって生きて行けるはずだったやつが死んだかもしれない。これは俺の罪だ、俺の我儘が招いた結果への罰としてやらせてくれ」
エンジャはこういうと思ってた、いやエンジャ以外のメンバーも気にしないというだろうだが、それで済まされては俺の気が済まないだから自分も命を懸け役に立つということで自己満足をしたい。結果罰だ罪だ言ってはいるが自分可愛さの逃げに近いが
「はぁー分かったは行ってくるといいわ、ただ必ず帰ってくるそう約束して」
先ほど反対してた彼女が賛成に
「!」
「……」
「!?」
びっくりはしたが、彼女ならそう言ってくれると思ってた
「先ほど反対してたじゃないか」
「こういう時の彼は行ったら聞かないですから」
なんか長年連れ添った妻に言われてるみたいで恥ずかしいが嬉しい
「なにやらこの戦場に置いて不謹慎極まりない行動に出てる人が居るみたいだが」
おっと正直すぎる顔にお仕置きしなきゃな。頬を叩き気を引き締め直し
「えと、賛成多数に付きこの作戦は結構に移すことになったのですが」
ここでいったん間をおくが、今度は邪魔されない様すぐに言う
「行くのはいいが決めなきゃいけないことがある、まず効くか効かないかは分からないが、攻撃を止めて
欲しいんだ」
「!」
「?」
「……」
エンジャは驚き、ローリェは意図が分からず、ヴァインズは沈黙
「理由は簡単、効くなら勿体無い」
簡単だが効かなかったときはその分無防備になるそれが分かってるだけに
「確かにそうだが、一か八かしかも失敗の可能性が高すぎるんだぞ!」
そうこれは来ると思ってただから
「メリットはある、デメリットがメリットを上回るが。そこでライトなんかでもいいが光魔法なんかないか?」
そうこれは簡単でしかも試すのに最適、だが最前線で戦うものには出来ない戦法
「あるにはある」
「それが?」
「……」
肯定したのはローリェ、質問を投げかけてきたのがエンジャ、沈黙がヴァインズ
「因みにここで使えるやつは居るか?」
エンジャの質問に無視、さらに質問を重ねる
「使える奴はうちには居ない」
無視されたのに律儀に答えるエンジャ
「もしかしてローリェが使えるのか?」
先の肯定は自分が使えるからの肯定ともとれるがそうなると
「ええ、光る系の魔法は基本攻撃に使えないから、分類上は隠密に分類されるからね。光の屈折で敵から発見されずにやり過ごせたりするから…ただ鼻の利くモンスターだと匂いで当てたれるみたいだけど」
解説ごくろうさまです、質問の手間が省けたのだが
「そうか、ローリェが……」
そうなると面倒になって来る
「な、なに?」
意味ありげに言われた本人は、気が気でない
「で聞きたいこと終わったなら、説明に入って貰いたいんだが?」
「あぁ、言いにくい、というかやりたくなくなってきたんだが。俺たちがここを出発して三分後に攻撃をやめて欲しいその後攻撃がやんだらローリェが目潰しの意味合いでヒカリ魔法をケルベロスの目の前で使うから、それなら攻撃止めても被害は少ない、てかそんな中で攻撃してら同士討ちになるしな、もし眠らなかったら近接部隊が攻撃を再開するからそれを気順位判断してくれ」
そうやりたくなかった理由は、彼女を連れて行かなければ成立しないからだ
「因みに三分ってのは何故だ?」
「それは連絡の方法がないだから時間を決めておく方が良いだろ?」
「それなら打つ前に私が、花火でも打ち上げて連絡代わりにしようか?」
今まで黙っていたヴァインズが意見を出してきた
「そんなこと出来るのか?」
そんなことが出来るならそうしてもらった方が確実性は高まるが
「出来るとも」
「ちょ、ちょっと待て」
話の腰を折ってきたのはエンジャ
「お前ら今さっき命からがら逃げてきたとこだろ? 何故また死地に飛び込む? 、さっき俺が言った話聞いてなかったのか?」
質問攻めにされめんどくさい
「答えんのが面倒だなぁ、一言で言うと少しでもいいから死人を減らしたい被害を抑えたいからだ」
これは半分真実で半分は偽り、偽りは先ほど言ったと通り自己満足のためだ
「僕もお供しよう」
「そう言う事なら私も付いていくは、三人無事に戻ってきましょうね」
こちらはもう話がまとまり一人だけ置いてけぼりのエンジャ
「もう行く気満々じゃねえぇか、さっき雄也は言う事を聞かないって言ってたが。それはおめぇら三人ともだろー」
結局は送り出す、あんなこと言われて止められる訳がない。半分偽りなのは雄也以外分からないことだが
「なら決まりだな」
そう言って詰めに入る
「さっきも言ったがケルベロスの近くまで行き、ヴァインズの合図で遠距離攻撃を止め、ローリェが魔法で目くらまし、目くらましの前に見方に注意を促し攻撃も止めさせる。その後歌を流し少し様子を見効果なしと分かったら攻撃再開、効果があればもう一度合図を出し溜めに入り、一斉攻撃に発射こんな感じか?」
「それでいいと思うわ」
「問題ないと思うぞ」
「私も異議は無い」
他の面々からも賛同を得れたことだし、これで行くか
「ならまた行ってくる」
エンジャに別れを告げもう一度走り出す三人に
「三人無事で帰って来いよ」
そう送り出すエンジャ
三人はエンジャの声に耳を傾けながら前を向きひた走る
「良かったのかいローリェ君まで連れてきて」
「しょうがないだろローリェの力が必要なんだ」
それは俺も引っかかってはいたが、彼女には安全なとこに居て欲しいだが、この無謀には彼女の力が必要だだから
「だから俺とお前で守ればいい」
そう守ればいい、安全地帯に居なければローリェが居るところを安全地帯にすればいい
「僕も入ってるとこに君の正直さが見えるね、まぁいいけどね」
そう言って走る二人に
「なんだかわからないけど二人仲良くなったみたいで良かったー」
自分の事を話してるとは気づかないローリェ彼女は二人より少し後ろを走ってるから声まで聞こえない。
話してると近接部隊の近くにまで来た
そんなやり取りがあり冒頭に戻る
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少し冷静になると
「あぁーやべぇ緊張してきた、何でこんなことに」
「君はついさっきの自分の行動言動を忘れたのかい?」
いや覚えてる何やら興奮状態にあったのか、自己満足のために来んなとこまで来てるしかも
「そうよ雄也、さっきはあんなにカッコよかったじゃない」
守るべき彼女まで連れてきてしまった自分のバカさ加減が恨めしい、今さら言ってもしょうがない。カッコ良かったかは分からんが、そんなこと言われると
「だらしない顔を引き締めたまえ、今後の命運を分ける大事な時に」
そうこうなってしまう。
「言われんでも分かってらぁ」
そう言って引き締め直す
「じゃぁここまで来たしヴァインズ合図頼む」
「任せたまえ」
そう言って魔法を発動させる
「クリシューヴァ」
「お前って魔法の発動はえーよな」
単なるつぶやきに
「僕は種族のおかげもあるけど才能があるからね、短縮詠唱も出来るんだよ」
律儀に返答してくれる、途中自慢も入っていたが気にしない
「遠距離からの攻撃もやんだしローリェ頼む」
「えぇ分かったわ」
彼女に頼みながら自分の準備も入る
「空気中に漂う水気よ集まり光を反射させよフラッシュ」
フラッシュがかかると同時に
「攻撃やめー同士討ちになる、光がやむまで動くなー」
そう声を張り上げ皆の動きに迷いが生じ動きが止まるその隙に
「-----」
キャラソンは使われてるからアニソンを流す
「ギャボエオ」
気持ち悪い叫び声をあげ少し経つと
「ずごーすぅぅ」
寝息みたいなのが聞こえだした効果はあったみたいだ。
「賭けに勝ったみたいだな」
一安心。安心してばかりいられない、奴を起こさないいように気を使いながら
「遠距離隊が今攻撃準備に付いてる、もう少し今まま臨戦体制維持し少し待て!」
そう声をかけると目の前には、いたたまれない姿の近接部隊、死人も出てるらしく人数が減っている、ある者は皮膚が抉れそこから血が出、ピンク色筋肉が見えている、あるものは片腕が無く断面は止血したのか布が覆われている他にも重傷者が多い軽傷でも、爪が剥がれたり肉が抉れて骨が見えそうになってたりする。そこまでして得た成果の方に目をやると
「まだピンピンとまでは行かねえが、瀕死って程でもなさそうだな」
そう、こちらが壊滅寸前まで追い込まれて戦った相手の方はというと。頭の一つは落ちている、一つの足は引きずっているのか爪が剥がれ肉が抉れてる、背中辺りは焼かれ、剣を生やしてる、横腹には矢が刺さってる。
残る頭のうち一つの目が抉られ、空洞の穴から血が出た痕跡が目に付く、目が無事な方の頭は口が裂けてそこから涎と血が混じった汚いものが流れてる。ここまで傷ついても瀕死でなさそうなケルベロスが恐ろしい。
そうこちらと敵の被害を確認してると準備が整ったのか向こうから何やら飛んでくる。ヴァインズが合図を出してくれてたみたいだ
「向こうの準備は終わったみたいだ野郎ども、戦闘準備ーー」
そう声は掛けるが、指揮官でもない俺の意見を聞いてもらえるか不安だったが
「おー」「再戦じゃー」「やるぞー」「俺もう帰りたい」「手が痛いよー」「俺帰ったら好きだった幼馴染ん告白しよう」など色々言ってる、途中なにやら本音が聞こえた気もするし、最後のフラグじゃないよな?
ジャンル変えれば何度でも使える歌、予測できた方いますかね??ハイいますよねすいません。
前回に比べ戦闘描写が少し上達したかな?と思う今日この頃。皆にもそう思っていただけたら作者うれしい
というわけでまた次回お会いしましょう。




