第47話 王者への直談判と、歪んだ愛のカタチ
クリスタル枠が動き出します
海斗は悩んだ。
とりあえずクリスタルをフォローはした。
配信通知は何度も来ていた。
連の枠で一緒になったことは
何度かあるし通常ギフトを数回投げたが
認識されているか分からない。
クリスタルも今回のドラマイベントには出るが部門は違う。
後輩のために動く可能性は低くはない。
だが、
あれだけのコメントとギフトの流れだ。
特大ギフトでも連発して目に止めてもらったとして
話を聞いてもらえるかだ。
ももかを認識させているはずだが
危険人物だと思われていそうだ。
その時、クリスタルの配信開始通知が来た。
「どうにでもなれ!」
入室すると、既に凄いコメントとギフトが流れていたが
特大は飛んでいない。
思い切って特大ギフトを3発投げ込んだ。
ピタっとコメントとギフトが止まった。
「なんや? なんでもない日にデカいの連発って。
ありがとうやけど……」
クリスタルが言い、海斗がコメントを打ち出す。
「海斗? 連のとこのリスナーか」と言った。
海斗は慌てて「相談に乗って欲しい」とコメント。
「ここで言える話ならここでもええけど、DMでもええで?」
クリスタルのリスナーにも協力して欲しい海斗は
「ももか、覚えてますか?」とコメント。
「あぁ、あの危なっかしい子な。そのももかがどうしてん?」
海斗は、
イベント出たことないのに
ドラマのイベント出たいと言い出した。
海斗以外のリスナーは乗り気じゃない。
リスナーたちの反応に泣きそうだった。
オーディション権取らせたい。
協力して貰えないかの相談に来たとコメントした。
クリスタルは「なるほどねー」と言いながら画面をつついた。
それが合図かのように
枠レベル300越えのリスナーがコメントした。
『クリスタルの顔に泥塗るようなライバーじゃ無ければ
他枠応援部隊発動させるけど?』
海斗は『なんだその部隊』と思いながら
クリスタルの事務所の後輩に当たることを説明。
クリスタルがそのリスナーに
「ももかの配信見て決めたらええわ」と言い、
白百合ももかとIDを貼った。
コメント欄がざわついた。
海斗はももかに電話をした。
「クリスタルに頼んだ。
クリスタル枠のリスナーが偵察に来る。
偵察部隊がOK出せば
応援部隊がイベント応援してくれる。
だから、感じ良く愚痴などは吐くな」
そう伝える。
泣き出すももかに
「泣くのは10位以内に入ってからや!」と励ます。
そして、
「嫌かもしれんけど、ミサキの枠を覗いて参考にしな」
とアドバイス。
「連もミサキの今のやり方真似して、今順調だから」と。
ももかは珍しく素直に「わかった」と言った。
その素直さに不思議な感じがした海斗。
ももかは、海斗に嫌われたくない一心で
海斗の言うことは素直に聞こうと思っていることを
海斗は知らない。
ももかが配信を始めたら
初見が10名ほど一気に来た。
ももかはクリスタル枠からだと悟る。
にこやかに雑談をするももか。
ミサキは確かコメントが来るまで名前を呼ばなかったはず
と思いながら。
初見たちは「偵察部隊」。
クリスタルのリスナーだ。
ミサキの配信も見て応援部隊を数名行かせたことがある。
クリスタルが画面を「つんつん」した時は
「偵察部隊、意見聞かせて」という合図なのだ。
全員の意見を聞きたい時は普通に「どう思う?」などと聞く。
「危なっかしい」とクリスタルが言っていたように
どこか動揺が見え隠れしている。
(コメントしてみるか)
偵察部隊のリーダー的なリスナーがコメントした。
『クリスタル枠からです。
クリスタルの後輩と聞いて来てみました。
ももかさん可愛いね』
他のももかのリスナーがビビる中
海斗が『ようこそー!』とコメントをする。
ももかも「来てくれてありがとうございます!」
と緊張しているのが丸わかりな笑顔で言った。
他の偵察部隊が
「教育をちゃんとすれば、化けるんじゃないんか?」
と感じていた。
海斗に対する態度を見て
「海斗の言うことなら素直に聞きそうだな」
と思った偵察部隊もいた。
ももかの人生がかかった、クリスタル枠の介入だと
ももかも海斗もまだ知らない。
お読み下さりありがとうございます
次回もお楽しみに♡




