第42話 エンタメVII、嵐の予兆
ミサキ芸能人になった実感が湧く
数日後。
連とクリスタルがオーディションに合格したことは
アプリ内バナーにより広く知れ渡っていた。
応援ランキング上位20名には観覧者招待が届くが
クリスタルのリスナーが半分を占めていたため
ミサキはもちろん
山本勇次や海斗も20位以内には入れなかった。
「まあ、番組見たらいいだけだし」
ミサキはそう呟いてアプリを開く。
バナーには
『クリスタル、連、たくまふ、彩美
人気バラエティ番組出演決定!』の文字と
それぞれの笑顔の写真が並んでいた。
たくまふと彩美は芸人ライバーで
どちらも一発屋で終わっていた芸人だ。
ミサキがバナーをタップすると
そこには人気バラエティ番組『エンタメVII』の詳細が
書かれていた。
ゲストとして4人は出るらしい。
「楽しみだなー」
ミサキはそう呟きながら
カレンダーに日時を書き込んだ。
同じ頃
アプリ内のバナーを見ながら
「なんで……!」
と怒りで震えているももかの姿があった。
ミサキは配信を終え
山本勇次の配信が始まるまでの時間で
新たな小説のプロットを書いていた。
そこへ社長からメールが来た。
内容は衝撃的なものだった。
『エンタメVIIのクリスタルと連が出る日に
スマイリングとして出演依頼が来たぞ!』
プロデューサーがスマイリング3人ともが
ゼロQライバーであることに興味を持ち
コラボイベントで出演権を取ったライバーたちと
共演させたら面白いと思ったらしい。
『ゼロQ出身の人気芸人も出るし、ミサキも出なさい』
大西直也とソラはすでに了承しているらしい。
「メンバーが了承してるなら断れんやないかーい!」
ミサキはツッコミを入れながら
『本当に芸能人になったのか、私……』と呆然としつつ
「了解しました」と返信した。
山本勇次の配信開始通知が来た。
ミサキは慌てて入室する。
連も含めリスナーが何人か揃った頃、
山本勇次が切り出した。
「みんなに報告がある。
クリスタルと連が出る『エンタメVII』に
サブMCで出ることになった!」
ミサキは驚いたが、慌ててコメントした。
『勇次くん! スマイリングとして出演依頼が来たよ!
私も出るよ!』
コメント欄が歓喜で湧く。
山本勇次は『直也から聞いてるよ』と笑った。
『推しふたりと共演ってすげー! 俺……』
連のコメントに、爆笑のコメントが並ぶ。
そこへクリスタルが
ド派手なプロライバー入室エフェクトを出して登場。
『サブMCらしいな! ミサキや直也のユニットも出るし、
このアプリの凄さ見せつけよーぜ!』
「やりましょう!」と笑う山本勇次。
その頃、海斗はももかからの愚痴DMの相手をしていた。
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