第41話 即興コンビの化学反応
ここら辺からクリスタルが、主役級に出てきますw
ミサキが泣いたことで
山本勇次は焦って慌てて謝罪した。
ミサキが連を応援したかった気持ちは分かったが
やっぱり相談はしてほしかった。
ミサキの成功を喜んだ連を応援したい気持ちを
否定したいわけではないし
他の男にお金を使ったことに嫉妬したわけでもない。
ただ
ミサキに負担をかけたくなかっただけだった。
ミサキも同様に
勇次に負担をかけたくなかったのだ。
お互いの思いやりのすれ違いだった。
「凛夏、泣かせてごめん……。
誰を応援しようが好きにしていいけど
大金を使う時だけは相談して。
これは、女性ライバーに対してもやで?」
勇次の言葉に
ミサキは小さく「うん」と頷く。
勇次は泣かせてしまったこともあり
今すぐ会いたい気持ちになっていた。
イベントの結果は
クリスタルが1位通過、連は5位通過。
10位までの半分は芸人ライバーだ。
11位〜15位のライバーは
「クリスタルが出るのは卑怯だ」
「連も一般人のくせに」
と嫉妬混じりの愚痴を言っていた。
クリスタルは
「喋りには自信あるんや。
俺の配信見たことあるやつは文句言えん」
と自信満々。
連はオーディションの形式に戦々恐々としていた。
オーディションは全員同じ部屋に入れられ
自己紹介の後
参加者が見ている中で適当にペアを組まされ
即興で漫才をさせられるというものだった。
審査するのは大物芸人2名とプロデューサー。
合格者は4名。
連は関わったことがあるライバーが
クリスタルしかおらず
「他の人と組まされたらどうしよう」
と冷や汗をかいていたが
なんとペア発表でクリスタルと組むことになった。
(……これミスったら、クリスタルさんまで落とされるのか!?)
連のプレッシャーは最高潮に達した。
連は順番が最後だったため
待っている間が最悪だった。
他のライバーを見ていると
即興とはいえ普通に面白い。
クリスタルは
「何とかするから、とりあえず俺にボケを入れろ」
と余裕を見せる。
プロデューサーや大物芸人たちは
アプリ内最強王者のクリスタルの実力が
見たくて仕方がない様子だった。
雑談のみで今の位置にいるのも納得の
芸人顔負けの面白さを見せられるか。
順番が来た。連は震えながら口を開く。
「なんでクリスタルなんです?
ダイヤモンドでもルビーでも良かったと思いますけど?」
「魔除けの意味あんねん。変なもん寄せ付けんためや」
クリスタルが即座に返す。
「えー、俺変人っすよ? 魔除け効いてませんやん」
「なんでお前まで話し方似てくんねん」
そのやり取りに
審査員席からクスッと笑い声が聞こえた。
時間がまだあったので漫才を続ける。
ボケだけでなくツッコミまでこなす連に
何を言っても即座に返すクリスタル。
終わって席に戻ると
プロデューサーが
「さすがクリスタルさん、王者なだけありますね」
とニヤッとした。
大物芸人も頷く。
それに付いていった連もすごいと褒められた。
結果、クリスタル、連、芸人ライバー二人が合格した。
「……笑い取りに行くぞ」
クリスタルが連に耳打ちをし
連は変なプレッシャーを感じていた。
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