3話-14
いきなりシモの話になって申し訳ないが、生理現象なので、仕方ない。
登山をする場合、尿意、便意を催した場合、選択肢は二つ。トイレでするか、野山でするか。
だが、私は絶対に野山でしたくない! 野山でする位なら死ぬ!!!
だが、まだ修弥さんとお付き合いもさせていただけてない状況で、死ぬには早すぎる。よって、もう一つの選択肢、トイレで用を足す事にする。
山のトイレはとても綺麗に管理されているので、登山客もしっかりルールとマナーを守って美化に努めなくてはならない。
まず第一に、使用料を払う。
使用料は百円だ。トイレの入り口に設けられている箱に百円を入れる。
次にこれだ。マナー袋。
少し恥ずかしいが、使用したトイレットペーパー──ない時はティッシュ──はこの袋に入れて持ち帰る。小も大もだ。なので、ささっと説明する。
山には、電気も水道も通っていない。先程見かけた脚が私たちの三倍程も太い大量の荷物を背負ったおっちゃんなどが山小屋に荷物を届けたり、中腹まで車で運び、同じように人力で水を運び上げたりする。
その為、人手や大量の水を使っての清掃や汲み取りが困難である。よって、殆どは穴を掘って用を足したら埋めるの繰り返しだった。
だが、近年ではバイオトイレが増えた! 汚水処理場の仕組みと同じで、槽にいる微生物と汚物を攪拌して、微生物の働きで汚物を二酸化炭素と水に分解する。いいじゃないかっ!
とってもエコなのだが、一つだけ欠点がある。紙は分解しにくいそうだ。なので、お尻を拭く事になれた私たちとは相反する考えがそこにある。トイレットペーパーは横に穴を掘って埋めるべきか? 否! きちんとマナーを守って、持ち帰るのだ!
そして、私はアレをごにょごにょして、袋にもごもごした。しゅっとして、スッとしまう。その後着替えもして、汗をきちんと拭いた。
「真央さ〜ん。まだですか〜!」
待ってくれ。急がせないでくれ。ただでさえ慣れない山でのトイレなのに、勝手が違うのだから!




